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打って欲しいコースに打ってもらう素敵な方法[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/11/23(金) 19:04

試合中、ボールをどこに打つかは当然重要なこと。
いいショットを持っていても、そのショットをちゃんとした
コースに打たないと当然効果は半減してしまう。
ではそのコース選びを君はいつやっている?
ストロークの場合は、バウンドする前?
それともバウンドした後?
打つ直前?
人によってこれは様々だと思うんだけど、一番オススメ
なのは、打つ直前。
あんまり早くからコースを決めてしまうと、決めたコースが
バレてしまう可能性も高くなるでしょ?
打つ直前の状況を見て一番適切なコースを選べれば最高だ。
もちろん選ぶのは打つ直前だけど、コースの候補だけは
早めに用意しておかないといけないよ。
 
では逆に、相手がコースを選ぶタイミングって分かる?
「このボールは・・・あそこに打とう!!」
そう相手が思う瞬間って、その時のこっち側の状況を見て
決めているわけでしょ?
だったら、相手がこっち見てコースを選ぶ瞬間に、打って欲しい
コースを空けて見せたり、打って欲しくないコースを狭くして
見せたりすることで、自分に有利なコース選びを相手にさせる
ことが可能となるんだよ。
 
例えばダブルスでパートナーがサーブをするとしよう。
その時君はレシーブの正面にボレーとして立っている。
そのレシーバーがどこに打つか決めるタイミングが分かって
いれば、そのタイミングでポーチに出るふりを見せておいて
ストレートに誘うことが出来るし、逆に決めるタイミングで
しっかりストレートを守っている印象を見せつけていれば、
あとは思い切りポーチに飛び出すことが出来る。
でもそのタイミングを逃すと、せっかく飛び出してポーチ
するふりを入れたのに、何にも相手が動じなかったりして
ちょっと悲しかったりするんだけど、とにかく誰もが心配だから
一応確認してコース決めるんだよ。
そのタイミングを是非掴んで、コースを決めようとしている
相手が撹乱するような動きやポジションを見せよう。
もちろん、相手がチラッとこちらを確認した後は急いで
そこから移動しないといけないんだけど、たった一歩くらいの
ポジションの違いだけでも、随分と相手に影響を与えることは
出来るんだよ。
 
ストロークだけじゃなくて、ボレー、スマッシュ、そして
サーブなんかも相手は打つ前に確認してからコースを決める。
バックハンドのレシーブが苦手な人なんかは、相手がサーブの
コースを決めようとしている瞬間、極端にフォアを空けて
バックを狭くしておくと、フォアに打ってきてくれることがある。
練習の時も試合の時も、自分の事ばかり頭にある人はこういう
ことを考えないでしょ?
テニスは相手と戦うスポーツ。
しっかり相手がコースを決断するタイミングを掴めるようにしよう。

強くなった自分を想像している人へ[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/11/21(水) 16:02

強くなりたいと思ってテニス頑張っている人が殆どだと
思うんだけど、強くなった時のイメージはしたことある?
大会でいい戦績を残したり、優勝したりして尊敬の眼差しで
見られたり、他の参加者から恐れられる存在でいる自分を
想像したことある?
 
高校の時は俺がナンバー1だったんだけど、その俺が
さほど勝っていなかったので、どんぐりの背比べ状態で
周りにはダントツ強い選手はいなかった。
でも卒業してコーチになると、先輩コーチには色んな大会で
戦績を出している選手がゴロゴロいたので、そんな先輩達が
羨ましくて仕方がなかった。
一緒に試合へ連れてってもらっても、出場者の人達皆、その
先輩に挨拶したり尊敬の眼差しを送ったり、とにかく俺は
そんな先輩達がカッコよく見えて「俺もこうなりたい!」って
思ったもんだ。
試合会場を歩くと、「高西さん、さすがですね!」とか
「強いですね、高西選手!」って言われることを夢見ていた。
 
でも実際そういう羨ましい存在を目指して頑張り始めて
分かったんだけど、そこに行き着くまでって虚しさの連続
なんだよね。
だって強くなるためには、強い人たちのカテゴリーへ
飛び込まなければいけない。
でも強い人たちって、当然練習では相手にしてくれないし
試合会場では手厳しい。
意地悪されるとか面と向かって「下手くそ」って言われる訳じゃ
ないけど、なんとなくそう言われているような屈辱を
レベル差があり過ぎると練習でも試合でも感じるんだよ。
もちろん同じ会社の先輩コーチ達は知り合いだし、俺のことを
後輩として可愛がってくれるから、レベル差あっても
相手にしてくれるよ。
でもそんな同じ相手ばかりと練習している訳にはいかない
から、居心地悪くてもストレス溜まっても格上の人たちの
世界へ飛び込み続けないといけなかった。
 
アメリカとかスペインに行った時もそうだった。
語学がイマイチでもテニスが強けりゃ、どんどん強い人たちの
グループに溶け込んでいけるが、下手くそで尚かつ
その土地の言葉をまともに話せないと、相手にされない。
もちろん挨拶したり、オフコートで仲良くしたりは出来るよ。
でもそれを目的に海外へ来たわけじゃないんだから、
やっぱりテニスの結果が出てそれを認めてもらわないと
こちらも満足感は得られないんだよ。
 
でも強い人たちの中に飛び込み続けているうちに、
レベル差があっても何とかその中で上の人達にしがみついて
しぶとく食らいついていく方法を編み出していけるんだよ。
「強い人慣れ」っていうのかな。
最初は瞬殺されていたのが、段々競る場面も増えてきて
そしてある日、ひょんなことで格上に勝ったりするんだよ。
そうなって初めて、それまで虚しさを我慢し続けていた甲斐が
あったって思えるのだ。
このパターンを一度経験すると、もう上のグループに
飛び込むコツを掴んだので、スムーズにレベルアップ出来るし
格上の中で苦しむ事が自分の肥やしになるって思うから
その刺激が快感と思えるようになる。
 
強くなるって、結局こういうことなんだよね。
練習し続けていたら、ある日いきなり尊敬される存在に
なる訳はない!!
「強くなりたい!」って思っている人は、皆に凄いって思われる
自分をイメージする前に、自分が格上のグループで苦しみながら
もがいている状況や、挫折しそうな辛い場面をイメージして
覚悟しないといけないのだ。
だからこそ、それを乗り越えてトップにいる人たちは
カッコよく見えるんだよ。
 
でもね、ホントはそのカッコよく見えるトップの人たちも
更に上を目指すためには必死なんだよね。
強くなっている自分をイメージするんだったら、そういう
苦しい世界で常に生き続けている環境も一緒にイメージ
してもらいたいな。

皆、同じ道を歩いて行った[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/11/15(木) 11:20

今まで色んな選手と練習したり試合で対戦したり
してきたし、すごい選手達とも交流を持つことが出来た。
日本のトップクラスだけじゃなくて、世界のトップクラスの選手とも
ラッキーなことに話をしたり一緒に打ったりする機会を持つことが
出来たんだけど、やっぱりトップにいる人は違った。
当たり前な言い方だけど、トッププロの選手達は別の世界にいるのだ。
 
もちろん俺がテニスを始めた高校の頃や、選手を始めた20歳くらいの
頃からもそう思っていたんだけど、実際凄い選手本人たちと会ってみると
ちょっとその頃に感じた「トッププロは違う」という感覚とは違うんだよね。
何が違うかというと、トッププロの人たちがいる世界って、
我々とは別の世界ではあるけれど、今いる世界と繋がっているって
ことが分かったのだ。
ただ遠い存在なだけで、道はちゃんと今いる場所から続いていて
その延長上に世界のNo.1の選手なんかもいるんだよ。
 
なんでそう思ったかというと、色んなトップの選手達と会って
話をした時に、共通して「俺たち(私たち)は皆とは違う」という
雰囲気というかオーラをぶつけてくるんだけど、その反面
その地位に辿り着くための努力をしてきたことや、色んな経験を
積んで成長したこと、それから多くの人たちにサポートしてもらった
おかげでトップの位置にいるってことも強調するんだよ。
言い換えれば、自分がトップに君臨しているのは才能とか
血筋とかよりも、環境と活動によって得られたってことなんだ。
それなりの事をちゃんとこなして道を歩き続けたから
であって、それをしない選手は当然勝てないし、自分たちも
それをこれからも続けなければ、当然落ちていく危険性がある。
トップにいながらそういう危うさも感じているように思えた。
 
確かに俺も、最終的には日本で100位以内に入ったんだけど
それって、高校生の頃の俺にしてみれば雲の上の存在で全く
関係のない世界だと思っていた。
でもいざ選手活動を始めて、一つ一つ実力を上げていくと、
ぼんやりとした霧が晴れて、徐々にそういう上のランキングへの
道が見えてきて、いつしか100位内で頑張っていた。
でもだからと言って「自分には才能があったんだ!!」なんて
思わなかったし、周りの選手も誰一人そんな事感じないし、
言う人もいなかったよ。
その地位に立ったのは、やるべきことをしてきたから当然の
結果だって感じたんだ。
 
でももし俺が高校卒業した後、そのままテニス選手にならなかったら
永遠に、100位以内の選手には手が届かないって思っただろうし、
世界のトッププロは才能があったから強くなった・・・って
思っていただろうね。
実際、自分もその道を歩み始めたからこそ、100以内の選手の現状に
気が付くことが出来たし、そこまでは達成しなかったけど、世界の
テニスは単なる延長上にあるってことに気が付いたのだ。
 
もちろん自分が立っている道が世界No.1まで続いていると言っても、
遠い存在には違いない。
でもテニスやっている以上、一歩でもトップ選手のエリアに
近づこうとする気持ちを持っておいてもらいたい。
そこに辿り着けるかよりも、一歩でも近づこうという
思いを持っておいて欲しい。
だって、今世界で活躍している選手たちも、最初はそうやって
世界No.1の遠い道のりを歩いたんだし、恐らくトップの選手たちは
勝てなくて諦めたりする人達を見たら、彼らもその道を
逃げずに歩き続けたら良いのにって思っていると思うよ。

そりゃあ、決められる選手になりたいよね?[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/11/13(火) 16:29

テニスはどれだけ相手からミスをもらえるか・・・が重要である。
でもやっぱり決められるショットは決めたいよね。
無理に決めようとするのは問題だけど、決めるべきところは
しっかり決めないといけない。
でもショットを決めるって意外と難しい。
どういう条件が揃うと決めのショット、エースになるんだろう。
                                     
まず決めようって思った時に頭に一番浮かびやすいのは
スピードかな。
もちろんショットのスピードが速ければ、それだけ相手が
ボールに追いつきにくくなりやすいんだけど、スピードに固執
すると意外と決まりにくかったりすることが多い。
だってスピードがあるショットを打つ場合は、打てるコースが
限られるから、コースを読まれやすくなるでしょ?
それから、あまり細かいところを狙いにくいから
端っこを避けてしまって、コース自体も甘くなりやすい。
そして一番悲しいのは、スピードを出そうと張り切り過ぎて
自滅になりやすいってことだね。
 
となると、決めのショットに必要なのは、スピードよりももっと
優先させることがあるのだ。
まずはコースだよね。
空いているコースがあって、そこにちゃんと打てれば決まる。
でもがら空きだったら、それだけでも決まるんだけど、
なかなかそんなチャンスもない。
そこで、空いたコースに打って決めるには、もう少し何かを
付け加えたいんだよ。
 
それはまず、第二候補の用意をするということ。
がら空きのコースは当然第一候補ではあるが、そこで
もう一つ第二候補のコースを用意しておくと、相手も
第一候補は警戒したいけど第二候補も気になる・・・という
ことで、相手の足が止まって、結局第一候補のコースが
決まりやすくなるんだよね。
そこで相手が気にせず第一候補を警戒していたら、
第二候補のコースへ打ってしまえばいいんだし。
もちろん第三候補、第四候補・・・とコースの候補を増やすことが
出来れば更に決まりやすくなるが、打つ本人も混乱しやすく
なるので要注意。
 
もう一つ大事なのは時間を掛けないこと。
当然相手コートにがら空きスペースがあって決めやすそうだった
としても、それは相手も気付いていることが多い。
だからそのコースに時間を掛けて狙ってたら、打つ前に相手はその
スペースを埋めてしまう。
なので、そのがら空きスペースが出来たら、すぐにボールを
そのスペースに打っていきたい。
そうなると、ワンバウンドさせて時間かけるよりノーバウンドで
処理した方がイイでしょ・・・ということで、ボレーが有効になるし
ワンバウンドさせたとしても、ライジング気味で間髪入れず
打てた方が決まりやすい。
 
結局、決めやすい条件は何かと言うと、きっちりと空いた
コースに打つこと。
その時、他に狙う候補を2箇所以上用意して、その中から自由に
選べるようにすること。
がら空きコースに狙うチャンスが出来たら、なるべくそのコースを
埋めようとする相手へ時間を与えないように前へ詰めて
決めのショットを打つこと。
その条件を損なわないようにしながらスピードのあるショットが
打てれば最高だね。

高西トレーニング遍歴[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/11/12(月) 16:02

32歳で選手活動を引退したんだけど、一番プレーが
充実していたのは、引退した時だった。
テニスの技術や戦術だけでなく、体力や脚力、それから
反応とか状況判断なんかも全て自己最高の出来だったと思う。
そこに行き着くまでには色んな道を通ったよ。
ハードヒットで打ちまくったり、全てネットに出てみたり
ベースラインからかなり下がって粘りまくったり。
 
テニスだけじゃなく、トレーニングも色んなことをやった。
まず選手活動を始めた20歳頃は、トレーニングを行うという
習慣を身に付けることが大変だったね。
高校の時は強制的に走らされていたから頑張っていたけど
コーチになってから選手になると自主的に
やらなきゃいけないでしょ?
まだまだ試合の結果が出ていなかったから、トレーニングの
重要性なんて感じていなかったしね。
だって負けた原因はどう考えても技術力の無さ。
トレーニングよりもコートに立って練習する事の方が
重要って考えていたんだよ。
 
でもトレーニングの世界に引きずり込んでくれたのは
アグレッシブに頑張っていた先輩コーチたち。
若手の俺を自分のトレーニングメニューに引っ張り込んで
一緒にトレーニングをやったんだけど、誰かと一緒にハードな
トレーニングに打ち込むって連帯感も生まれるし、苦しみも
耐えられる。
そういうのを習慣にしていくと、今度はそのトレーニングで得た
フィジカルの能力を何とかテニスの試合に活かそうと、
気持ちが更にテニスへ向かっていくようになった。
 
トレーニングが習慣化されると、今度はその内容をより
充実させようと、トレーニングをより自分向けに改良するようになった。
自分向けとは、当然その時イメージしていた自分のテニス。
しかも20代前半で若かったから、その頃欲しかった「パワー」を
トレーニングに求めた。
自分のトレーニング知識はまだ無いし、トレーニングジムの
一般向けトレーナーに聞いても物足りないので、この頃から
ちゃんとしたトレーナーを探して、色んなトレーナーから
トレーニングの話を聞いたり実際にメニューを作成してもらったりして
より強く、より速く、そして確実に成果を出せるトレーニングを
行うようになっていく。
 
と同時に、テニスの場はアメリカ、スペインと海外へ移り、
それを経て自分自身がトレーニングに求めるようになったものは
ハイパフォーマンスをどれだけ長時間持続できるか・・・になった。
一発凄いショットが打てても意味がない。
テニスは、いいショットを3時間の試合で続けられないといけないって
感じるようになったんだよ。
トレーニングメニューもより厳しくなったのだが、それを集中力
切らさず、質も落とさず持続させるために、インターバルの時間も
しっかり管理してトレーニングをこなしていくメニューになっていった。
 
しかし20代も後半になっていくと、パワー系、スピード系の
伸び具合が無くなってきたと同時に、疲労の回復が遅くなったことを
感じるようになった。
もともと怪我は少ないタイプの選手だったけど、これじゃあ怪我を
するのも時間の問題。
そこでトレーニングのメニューは、パワーやスピードを生み出す
筋肉を作るだけでなく、それらの大きくて強い筋肉に対して
バランスをとるための筋肉を、水泳やウォーキング、軽い負荷の
チューブなどで補うことで、バランスの良い体作りと筋肉の質にも
こだわってトレーニング。
緊張状態で歯を食いしばってトレーニングしているようじゃ、
質のいい筋肉は作れない。
多少負荷を落としてでも、リラックス状態を保った方がプレーに
いい影響が出るって分かったんだよ。
こういったトレーニングを行った結果、32歳の引退まで自分の
テニスは成長し続けることが出来たのだ。
 
流れとしては、トレーニングの習慣付けから始まり、そこから
パワー系・スピード系のトレーニング、そして今度はそのパワーを
長時間持続させるトレーニング、そして最後はそのパフォーマンスを
連日きっちり怪我なくこなせるようになるためのトレーニングという感じだね。
トレーニングのやり方って色々あるけど、だいたいの人がこの流れに
当てはまるんじゃないかな?
まずはトレーニングしていない人は、習慣付けることから始めよう。
習慣付けない限りは、あまり内容にこだわっても意味がないかも。
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