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てにすまん 高西ともブログ

若者よ、そうカッカするなよ。 [過去の思い出]

投稿日時:2011/03/23(水) 13:24

現在35歳である。
今年36歳になる俺はもう試合には出場していないけど
チャンスがあればまた大会に出たいと思っている。
今でもたまに若手選手のヒッティングで練習試合を行ったり
しているんだけど、若手にしたら俺のテニスって相手しにくい
厄介テニスらしい。
 
テニスってやっぱり体力や脚力だけじゃなくて、頭も使う。
若手の選手に比べて足も遅くなったし、ボールのスピードも
落ちてしまった今、どうやって戦えるかと言うと戦術だよ。
意表をついたり、嫌な所をついたりしながら、精神的にダメージを
与えて自滅の道を促すテニスで勝利することが可能なのだ。
 
でもこういうテニスが何で出来るようになったかと言うと、
俺自身こういう厄介なおじさんテニスに若手の頃苦しめられた
経験があるから。
その中でも一番は右近憲三選手である。
 
かつて日本のトッププロだった右近選手と対戦したのは
俺がまだ100以内に入っていない時。
もう引退されてミキプルーンの監督をしていた右近さんが
関西の大会にフラッと出場したのだ。
ランキング無い右近さんは当然俺と同じ予選組でしかも同じ
ブロックになってしまい、予選の決勝で当たってしまった。
 
当時まだまだ20代で体力、脚力最高潮だった俺だけど、終始切れ味
鋭い右近選手のスライスショットに苦しめられ、徐々に足が止まり
リズム感の無いプレーをさせられたのを今でも覚えている。
右近さんもそれほど動ける状態では無かったので、きっちりと端から端に
動かせばミスをしてくれるんだけど、俺の方が焦り過ぎて端を狙ったら
ことごとくサイドアウトという始末。
結局ファイナルタイブレークまでもつれたけど敗退・・・。
悔しかったなぁ・・・。
 
右近選手の切れ味鋭いスライスに当時はやられたと思っていたけど、
今思うと、そんな引退したような選手に対して現役選手の力を
見せ付けたくて空回りしていたような気がする。
「現役をなめんなよ!」とガツーンとパワーショットでねじ伏せようと
したところをヒョイっとかわされ、そのかわされた事に余計イライラして
自分を見失ったんだね。
 
そんな経験があるから今現在、若手を相手にその頃俺がやられた
空回りさせるテニスで対応しています。
だから若手の皆も、嫌な感じのおじさんテニスに当たったら
カッカしないで冷静にまずは前後、左右と揺さぶりをかけましょう。
テクニック持っているけど、動かされ続けると体力切れで別人のように
崩れるおじさんは多いからね。
間違っても力でねじ伏せようとしないこと。
 
さ、俺も体力落ちているので、たまには走っとかないと・・・。
まだまだ若手には負けたくない。

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