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てにすまん 高西ともブログ

選手育成の一番難しい部分 [過去の思い出]

投稿日時:2011/09/23(金) 15:12

28、29歳頃から選手活動しながら、若手選手のコーチを始めた。
もともと、昔からジュニア選手の育成コーチをしていたから、選手を
どう育てるかは自分自身でビジョンを持っていたし、それを活かした
コーチ活動をしたいって思っていたからね。
最初はテニススクールのコーチとして会社に属していたから
社内の若手コーチや後輩の育成をやっていたけど、フリーに
なってからは、選手と契約してコーチを行った。
 
そんな俺の元に色んな選手が来てくれた。
貧乏な選手が多いので、そもそもお金を払ってまでしてコーチを
付けよう・・・なんていう時点で気合の入り方が違う。
こちらがハードにトレーニングや練習を行っても、泣き言一つ言わず
黙々と取り組む彼らは凄かった。
だから、選手達は技術や戦術面もメキメキと上達し、レベルアップして
くれたんだけど、大事なことは戦績を出すこと。
ここが結構大変だった・・・。
 
というのも、「この練習をこれだけやるぞ!!」って言うと
「はいっ!」ってすぐに取り組むんだけど、
「明日の試合は試合会場に行って、誰か知らない選手を捕まえて
一緒に練習し、終わったらシード選手にお願いして、マッチ練習してもらえ!」
なんてリクエストすると「え~、ちょっと難しいです・・・・」みたいな
モゴモゴ口調で急に元気が無くなる。
 
もちろん俺が一緒に試合会場にいたら、一緒に打ってあげたり
コーディネートしてあげるんだけど、俺がいない場合は選手が自分で
試合会場での練習環境を作らないといけない。
それが出来るかどうかが選手として大成出来るかに関わって来るんだよ。
そこで自信無さそうになってしまうと、当然試合会場でその選手は
ちっぽけな存在に見られるんだよ。
 
その選手達、ある意味俺には「コーチ代」というお金を払うってことで
声を掛けやすかったと思う。
でもお金とか無しで、人に物事を頼むのって勇気がいるし、自分で自分を
ちゃんと強く持ってないとダメ。
そしてそれが出来ない選手は、試合で勝ち続けられないんだよ。
選手育成のコーチとして、ある意味こういうところが一番大変。
横の連携が取れない選手は長く続かないんだよ。
 
ま、かつては俺もそうだったから、よく分かる。
分かるけど・・・選手なら、会場で頑張って声を掛けよう。

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