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てにすまん 高西ともブログ

これが世界レベルってヤツかぁ!! [過去の思い出]

投稿日時:2011/10/27(木) 15:30

今まで一番レベルの高い選手とテニスしたのはスペインに
いる時かな。
いや、アメリカでも元デビスカップアメリカ代表の選手と
練習をしたことあるけど、その時その人はもう引退した後
だったから、現役選手とプレーしたのはスペインにいる時が
一番多かったね。
 
特に俺が所属していたアカデミーは強い選手が多かったから
チャンスはけっこうあったよ。
もちろん日本からスペインに行ってすぐは全然どころか
俺の相手は14歳の少年とか、たまに少女とか・・・・。
大したレベルではないと当然そういうクラスに入れられるのだ。
それから自分のテニスのレベルを上げ、そしてコーチの信頼を
得て、期待させる選手になっていくと、どんどん良い選手と一緒に
練習させてもらえるようになるわけだ。
 
そういうチャンスを作る為に、俺自身も積極的に遠征行く時は
付いていくようにしたんだけど、そういうチームに潜り込むと俺以外の
選手は全員世界ランキング持っている・・・なんて夢のようなチームで
遠征に行けたりするから、練習相手は贅沢になるんだよ。
で、そんな世界ランキング一番高かった選手は誰かと言うと
同じアカデミーにいたランキング200位代の選手かな。
 
確かクリスマスシーズンとかで、殆どの選手が自分達の国に
帰ってしまっている時で、アカデミーには地元バルセロナに住んでいる
選手と俺みたいにずっといっ放しの選手だけになるから、結構その時に
沢山良い選手と練習させてもらえた。
で、そんな世界ランキング200位の選手のボールはどうかと言うと
そんなにあり得ないほど速いボールでは無かった。
もちろんそれなりには速いよ。
 
でもそれよりびっくりしたのは、バウンドの高さ。
スウィングスピードがムチャクチャ速いから、ボールの回転量が
半端なく掛かっていて、ビックリするくらいバウンドするから
最初のちょっとしたラリーの段階から俺は完全に後ろ体重で
打点食い込まれっ放し。
その後、ポイント練習やったんだけど、アップの段階で
いっぱいいっぱいなんだから、ゲーム形式なんてとんでもなかったよ。
 
結局テニスって、どれだけ攻撃出来るかってこと以上に
どれだけ攻撃されないようにするかが大事だったりする。
だからその選手も、その速いスウィングを活かして、速いショットを
打つ以上に、相手をいかに下がらせるか、いかにコートの外へ
追い出せるか・・・が重要なんだよね。
もちろん凄い速いスウィングスピードだから、打とうと思えば
ライナー性の超速いショットも打てるんだろうけど、俺との
対戦では結局最後までそんなショットを使うまでも無かったみたい。
 
でも、俺にとってはある意味衝撃的な体験だったよ。
真の強さを見させてもらった気がした。
「強い=速い」じゃない。
「強い=やられない」ってことが重要なんだって。

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