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てにすまん 高西ともブログ

見つめ合う二人 [過去の思い出]

投稿日時:2011/11/22(火) 16:09

ダブルスで重要なことは、相手への
プレッシャー。
特に最初からネットにいる選手はしっかりと
相手に対して「目障り」なヤツとして存在しないと
ネットにいる価値が半減。
だからダブルスの時は、しっかり動きまわって
やなヤツを演出するよう努力している。
 
なので、ダブルスの試合中は、チラッと目の前で
ボールを打とうとしている相手がこっちを見た瞬間、
ポーチに出るふりを見せたり、逆にロブを警戒しているように
見せたり・・・とアピールしておいて、それにどう反応するか
観察しながら試合を進めていく。
それが上手くいくと、どんどん相手のやろうとしていることが
読めるようになるから、駆け引きもしやすくなる。
 
でも、そう簡単にいかない相手も当然いる。
現役時代、とあるダブルスペアと対戦したんだけど
そのペアはなんと全日本ダブルス優勝ペア。
もちろんサーブ、レシーブ、ポーチと全てが我々ペアより
上回っていたんだけど、テニスはそれでもなんとか崩せば
勝つ可能性が残されたスポーツ。
いつもの通り、俺はネットにいる時、目の前の選手に対して
動き回って混乱させようと思った。
 
しかし・・・俺は動けなかった。
なぜなら、目の前でボールを打つ相手選手は、うつ瞬間も
あまりボールを見ないでジッと俺を見ていたから。
レシーブ打つときも、前に出てきてボレーボレーの
状態になってもあまりボールを見ないで、正面で色々
動こうとしている俺をジーッと見ているではないか。
そして俺がどんな動きをしようとしているのか、どんな表情を
しているのか、目線はどこを見ているのかをしっかり確認してから
結局俺が一番意識してないところへサッと打ちやがる。
 
その試合中、何度その選手と目があったことか。
「お前のこと見てるよ」って感じで見つめられると、完全に
こっちの考えが見透かされているようで、結局俺は全然動けず
何も出来ないでボーッと立ったまま・・・という結果に終わったんだよ。
 
あのショックは大きかったね。
その体験をしてから、いいネットプレーヤーとして
プレッシャーをかける動きをもっと出来るようにすることも
大事だと思ったけど、それと同じくらいに、相手にいい
ネットプレーヤーがいた場合は、その動きを封じる
テクニックも重要だって思った。
ポーチ決められたら、クロスショットが甘いってこともあるが
相手がポーチに出られない雰囲気を作ることが大事ってこと。
ダブルスは正面の人をしっかりと見つめろよ。

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