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てにすまん 高西ともブログ

格下に馬鹿にされないためには。 [考え方]

投稿日時:2012/05/31(木) 12:11

海外に選手活動の拠点を置いた時に一番
大きかったメリットは何だったかというと、強い選手と
試合や練習が出来るチャンスがあったこと。
もちろん日本国内でも自分より強い選手と練習する
チャンスは作れるけど、強さの比が半端じゃない。
スペインでは同じアカデミーにはかなり強い選手が
一緒に練習していたから、ATPポイントを持っている
選手とも練習できたし、当時のスペインのデ杯選手とも
練習出来た。
 
試合に出ても、将来楽しみな爆発力ある若手選手が
世界中から集まっているから、色んな選手のテニスを
体験することが出来たよ。
遠征でスペインの南部の方へ行ったときには、
練習相手を探していた世界ランク800位くらいのモロッコ人の
選手と仲良くなり、毎日練習してもらった。
とてつもなく強い選手だったのに、嫌な顔ひとつしないで
自分よりレベルの低い俺と黙々と練習をしてくれたのは
俺にとって大きな財産となった。
 
でも、やっぱり海外の選手でも自分のレベルより低い
相手と練習をするのを嫌がる選手はいた。
陽気そうに見えるスペイン人の選手でもね。
同じアカデミーにも、俺が一つ上のクラスに上がって
練習に混ざると「なんでトモと・・・」という表情をして
コーチに「もっと上手い選手じゃないと練習にならない」って
言う選手がいた。
でもそういうタイプに限って、本番の試合では結構
自分よりもレベルの低い選手と泥仕合になった末に
悲惨な負け方をしているんだよ。
 
もちろん練習相手は自分よりレベルの高い選手と
やることの方がメリットは多い。
でもかと言って、自分より格下とやったら意味がないかと
言うと、そんなことはなく、その格下の選手を完全に
封じたまま危なげなく勝利する・・・というのは意外と格下の
選手との練習を、普段からやることで身に付くんだよ。
あまりにもレベルが違いすぎる格下は別だけど、そこまで
差が無い場合、必ず一緒に練習したり試合をしたりすると
どこかで格下のクセに同等のプレーをしてくることがある。
でもそれは相手が無理して良いプレーをしようとしている
場合もあるけど、自分が格下のテニスに引きずり込まれて
低いレベルのテニスをさせられていることが多い。
 
そうなるキッカケと、そうなった時の抜け出し方を
ちゃんと普段から考えておいて、取り組まなきゃいけないし
相手にも「お前は俺より格下なんだからね!」ってプレーを
しながら言い聞かせられるようにしておかないといけない。
それが出来ない選手は、相手選手の方が格は下だったとしても
「あれ?あの相手、格上だけど勝てそう・・・」なんて
思われてしまうんだよ。
言い方変えるとナメラレルってことだね。
 
でもさ、そもそも自分自身も格上の選手と練習を
してもらった経験はあるでしょ?
それならやっぱり格下ともやってあげようよ。
その代わり、格下に調子乗らせない方法をそこで
考えて練習してごらん。
それが試合で安定した結果を出すには必要なんだから。
格下の選手達に馬鹿にされないためには、格下とも
ちゃんと練習してあげる心の広い気持ちを持つことと、
その経験を活かして、格下に確実に勝利する術を
身に付けることだよ。

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