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てにすまん 高西ともブログ

皆、同じ道を歩いて行った [考え方]

投稿日時:2012/11/15(木) 11:20

今まで色んな選手と練習したり試合で対戦したり
してきたし、すごい選手達とも交流を持つことが出来た。
日本のトップクラスだけじゃなくて、世界のトップクラスの選手とも
ラッキーなことに話をしたり一緒に打ったりする機会を持つことが
出来たんだけど、やっぱりトップにいる人は違った。
当たり前な言い方だけど、トッププロの選手達は別の世界にいるのだ。
 
もちろん俺がテニスを始めた高校の頃や、選手を始めた20歳くらいの
頃からもそう思っていたんだけど、実際凄い選手本人たちと会ってみると
ちょっとその頃に感じた「トッププロは違う」という感覚とは違うんだよね。
何が違うかというと、トッププロの人たちがいる世界って、
我々とは別の世界ではあるけれど、今いる世界と繋がっているって
ことが分かったのだ。
ただ遠い存在なだけで、道はちゃんと今いる場所から続いていて
その延長上に世界のNo.1の選手なんかもいるんだよ。
 
なんでそう思ったかというと、色んなトップの選手達と会って
話をした時に、共通して「俺たち(私たち)は皆とは違う」という
雰囲気というかオーラをぶつけてくるんだけど、その反面
その地位に辿り着くための努力をしてきたことや、色んな経験を
積んで成長したこと、それから多くの人たちにサポートしてもらった
おかげでトップの位置にいるってことも強調するんだよ。
言い換えれば、自分がトップに君臨しているのは才能とか
血筋とかよりも、環境と活動によって得られたってことなんだ。
それなりの事をちゃんとこなして道を歩き続けたから
であって、それをしない選手は当然勝てないし、自分たちも
それをこれからも続けなければ、当然落ちていく危険性がある。
トップにいながらそういう危うさも感じているように思えた。
 
確かに俺も、最終的には日本で100位以内に入ったんだけど
それって、高校生の頃の俺にしてみれば雲の上の存在で全く
関係のない世界だと思っていた。
でもいざ選手活動を始めて、一つ一つ実力を上げていくと、
ぼんやりとした霧が晴れて、徐々にそういう上のランキングへの
道が見えてきて、いつしか100位内で頑張っていた。
でもだからと言って「自分には才能があったんだ!!」なんて
思わなかったし、周りの選手も誰一人そんな事感じないし、
言う人もいなかったよ。
その地位に立ったのは、やるべきことをしてきたから当然の
結果だって感じたんだ。
 
でももし俺が高校卒業した後、そのままテニス選手にならなかったら
永遠に、100位以内の選手には手が届かないって思っただろうし、
世界のトッププロは才能があったから強くなった・・・って
思っていただろうね。
実際、自分もその道を歩み始めたからこそ、100以内の選手の現状に
気が付くことが出来たし、そこまでは達成しなかったけど、世界の
テニスは単なる延長上にあるってことに気が付いたのだ。
 
もちろん自分が立っている道が世界No.1まで続いていると言っても、
遠い存在には違いない。
でもテニスやっている以上、一歩でもトップ選手のエリアに
近づこうとする気持ちを持っておいてもらいたい。
そこに辿り着けるかよりも、一歩でも近づこうという
思いを持っておいて欲しい。
だって、今世界で活躍している選手たちも、最初はそうやって
世界No.1の遠い道のりを歩いたんだし、恐らくトップの選手たちは
勝てなくて諦めたりする人達を見たら、彼らもその道を
逃げずに歩き続けたら良いのにって思っていると思うよ。

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