大きくする 標準 小さくする

てにすまん 高西ともブログ

うぬぼれるなっ! [考え方]

投稿日時:2013/06/13(木) 10:17

テニスってうぬぼれちゃいけないんだよ。
「そんなの分かっている!」
そう思っている人って多いと思うけど、そのうぬぼれって
「自分のショットを過信して天狗になっちゃいけない」って
ことだと思ってない?
もちろん、出来もしないことを無理しながらプレーすると
ミスに繋がってしまうのでその「うぬぼれ」はいけない。
でもここで言う「うぬぼれ」ってちょっと違う。
それは「自分のプレーの良し悪しが勝敗を決める」という
考えを持ってコートに立っている人のこと言ってるんだよ。
自分のプレーが勝敗を左右するなんてとんでもない。
何、主役気取りで張り切っているんだ?
 
じゃあ試合の勝敗の鍵を握っているのは誰かというと
紛れもなくそれは「相手選手」である。
相手選手がその試合の主役であり、その主役が活躍
出来ないようにしたからこそ自分に勝利がもたらされるのである。
となると、自分はどうすれば良いかと言うと「まあまあ」で良いのだ。
「自分が主役」と思っている人は、試合中ずっと自分のショットが
良くないと勝てないって思っている。
常に自己ベストのプレーを自分に課してしまうし、常に自分の
打ち方とか、自分の精神状態とか、自分の判断力がちゃんと
していないといけないって思って、ずっと自分を見てしまっている。
 
そうじゃない、試合中に見ないといけないのは勝敗の鍵を
握っている相手選手なんだよ。
相手選手の表情や戦い方、得意ショットや得意パターンは
もちろんだけど、ウィークポイントなんかもしっかり観察して
探さないといけない。
その試合の主役である相手選手を何とか主役の座から
引きずり落としてやるんだ!っていう考え方こそ、テニスの戦術や
自分自身の技術やメンタルの安定に繋がっていくのだ。
 
もちろん「自分は主役じゃない」と言っても、自分自身でしっかりと
最低限のプレーをしておかないといけないし、自分を客観的にだけど
観察しておく必要はあるよ。
でもあくまでも「相手」がメインであり、自分の力だけで勝利を
得ようとは思わないことだ。
 
主役である相手選手をいかに振り回してミスをさせるか。
主役である相手選手の攻撃をいかに耐えきるか。
主役である相手選手のメンタルをいかに崩すか。
自分のプレーはそのためのものであり、その主役である相手選手に
目を向けているからこそ、相手が大活躍したとしても心が折れずに
続けて立ち向かっていくことが出来るし、チャンスが来たとしても
淡々とそのショットを決めることが出来るんだよ。
 
とは言うものの、結局主役である相手のプレーを完璧に封じて
勝利することが出来れば、自分がその試合の主役となっている。
それからテニスのレベルが上がって、互いに高い技術を持ち、
強靭なメンタルを持っている同士の対戦となると、逆に
「俺が主役だ!」と相手にアピールして圧倒することも必要となる。
でもどのレベルでも共通していることは、自分のプレーの良し悪し
だけで勝利を得ようとはせず、あくまでも相手のテニスを落として
勝敗を決めようとしているってこと。
「勝って主役になってやる!」って思うのは良いけど、
相手の存在をちゃんと認めてプレーをし続けることを忘れないように。

トラックバック一覧

<< 2024年2月 >>

MONTUEWEDTHUFRISATSUN
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29