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てにすまん 高西ともブログ

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Mですけど、何か?

[考え方] 投稿日時:2012/04/05(木) 12:20

引退した今、トレーニングの量が激減。
これじゃあいかんなと思って、最近ちょっと
やり始めたんだけど、少し走ったりウェイトやる
だけでキツい。
でもこのキツさが堪らなく心地よい。
 
この苦しいけど、それが快感となって体が
喜ぶって何だか危ない人のような表現だけど
この感覚ってテニスにとって、いやスポーツにとって
スゴイ大事な気がするんだよね。
 
高校の頃は本格的なトレーニングをやっていなかった。
その代わりランニングだけはずっとハードに毎日
走っていたよ。
自分の限界に毎日トライする・・・そういう走り方を
していたからね。
そうすると、限界超えて新しい境地に到達するコツを
何となく身につけてしまった。
それは、いかに自分を励ましたり騙したりして
リラックスさせるかなんだよ。
 
苦しい・・・、キツい・・・そう感じると、どうしても
奥歯を噛み締め、肩に力入って腕もスムーズに
振れなくなり、足もリズム良く動かせられなくなる。
だから残された僅かな体力を効率良く全身運動に使い、
呼吸も何とか乱れないように気を付けるためには、
リラックスさせるしかないし、そうするには苦しくてもそれが
「快感!」って感じることが一番なんだよ。
 
高校の時はそういう苦しさを快感に変えてリラックスさせる
方法を身に付けたんだけど、それはあくまでもランニングの
時だけで、テニスのプレーで苦しい時は、その状況から
すぐ逃げ出したいって思って全然粘ろうとしなかった。
そもそも粘る技術もなかったし、会得しようとも思わなかったけど。
 
テニスに対しても苦しい場面が快感となったのは
スペイン留学時だね。
元々高校の部活で体力は培ったんだけど、それを活かす
術を知らなかったのだが、スペインテニスで遂にそれを
掴んだ気がしたよ。
そこからは走らされれば走らされるほど、ワクワク感を
覚えるようになってきたし、それによって苦しい状況でも
上半身はリラックスしてラケットを振ることが出来るように
なったんだよ。
 
それからはどんどんエスカレートして、夏の暑い日は
「もっと暑くなれー!!」
風が強い日は
「風よ、もっと吹けー!!」
ってな感じでより苦しい状況を求めるようになった。
でもね、より苦しくなれば相手も状況が苦しくなる。
そうすると、そこに相手へストレスを感じさせながら
テニスをやれば勝ちやすくなる。
 
やっぱりテニスはMっ気がある方がいい気がする。
今じゃオールラウンドでプレーしながら、出来るだけ
体力は使わず、先に仕掛けて攻撃するテニスを
心がけている。
でもやっぱり苦しい状況はあるから、苦しい状況の中で
快感を覚える感覚を持ってないとって思う。
でもそういう状況を楽しめるホントの理由は、我慢した先に
あるモノを知っているからかもしれない。
それは結果だよ。
「苦しみながら粘った甲斐があった!」って思える経験を
すれば身に付きやすいかもね。

間違っていない?あなたのレベル設定

[考え方] 投稿日時:2012/04/04(水) 00:25

自分の今いる位置をしっかりと把握しておかないと
いけない。
把握出来ていない人は自分に合ったプレーが分からず、
無理してしまうか勝てるチャンスを逃してしまうか・・・。
でもきっちり自分の今いる位置が分かっていて、
それに合ったプレーが出来れば、結果は安定するし
格上のプレーヤーにも勝つ可能性が出てくる。
もちろん変なレベルの相手に悔しい負け方をすることも
減るはずだ。
 
だからしっかりと今いる位置、すなわち今現在の
自分のカテゴリーとプレースタイルをちゃんと理解
しておこう。
でも多分普段から、こういう事はある程度考えていると
思うんだけど、その自分のレベルの設定の仕方を
間違っている人って多い気がする。
俺も最初は間違ってたなぁ。
何が間違えやすいかって言うと、テニスのレベルというか
実力の線引きって二つ引かないといけないんだよ。
血圧みたいに上はこれくらいで、下はこのくらい・・・みたいに。
 
上の設定は自分のテニスをちょっと背伸びさせて、
どこまでのレベルの選手と絡めるのかを意識して
設定しないといけない。
この設定が出来ていないと、格上の選手と対戦した時に
空回りになりやすい。
勝つ可能性は低くても、残された僅かな可能性を
実際勝利に繋げるには具体的に何をすれば良いのか
ちゃんと試合中に計画を立てられないといけない。
格上相手にそれが出来る?
相手が強いとすぐに「やっぱ無理だ」って試合を
投げる人はそれが出来ていない。
 
下の設定は自分が普通に出来ると思っているレベル
よりもちょっと低く設定すること。
実際試合になると、プレッシャーで自分が思ったほど
ちゃんとプレーが出来なくなることはあるからね。
意外と地味で低レベルなショットや戦術に頼らないと
いけないことはよくあること。
これが出来てないと「こんなはずじゃない!!」って
試合中、自分自身に変なプライドが邪魔して
イライラすることが多くなり、結局相手と戦っているのか
自分自身と戦っているのか分からないことになりかねない。
 
そしてこの上と下の自分のテニスを、試合中に両方
意識してプレーすることが出来ると、安定したテニスに
持っていきやすい。
例えば、信じられないくらい調子良くて、無茶苦茶強い相手から
勝つチャンスを握っている時は、当然一番上に線引きしたテニスを
しているんだよ。
でもそこで下のレベルを意識して用意しておかないといけない。
なぜなら「あと1ゲームで勝利」とか「このポイント取ったら勝ち!」
なんて場面でまさかの勝ちビビりがあったりするし、ホントに
強い相手だったら、こっちのいいテニスを試合中に学習するから
後半無効にされることもあるからね。
そうなったら、地味なプレーに移行してチャンスを待つことが
出来ないとまずい。
 
下のレベルのプレーをしている時も、我慢強く地味なプレーを
しながら上のレベルのテニスを意識しておかないといけない。
そうしないと我慢し続けられないでしょ?
対戦相手より自分の方がホントは上なんだって思うから
我慢し続けた先にチャンスの場面があり、勝つ可能性が
待っているって思えるんだよ。
 
ということは、
「調子良くても謙虚であれ、泥沼状態でもプライドを持て」
ってことだな。
さて、皆も自分のレベル設定をきっちり行なってみよう。
ちゃんと上と下、二つ線引きして自分のプレーの幅を
覚えておくように!!

ドロップショットのちょっとしたコツ

[技術【ストローク】] 投稿日時:2012/04/03(火) 03:14

いつからだろう。
ドロップショットが好きになったのは。
恐らくスペインに行ってからだろうな。
しっかりコートの後ろの方まで下がりまくって、
ストロークラリーをガンガン打ち合っている中、急に
どっちかの選手がネット際にシュッとスライスで落とす。
その変貌ぶりというか、仕掛け方というか、何とも
言えない勝負師の感じがして、それから俺も
マネして使い始めたんだよ。
 
最初はしっかりスライスのグリップで握って、きっちり
スライス回転をかけてドロップショットしてた。
でもこれだと最初から
「スライス打つからドロップかも知れませんよ~」って
相手に言っているようなもんだ。
それじゃあ相手は前を警戒してしまう。
だから、有効なのはフォアハンドストロークでグリグリの
トップスピンを打つ時のグリップでシュッとスライス回転を
かける打ち方なんだよ。
 
もともと俺はさほど厚くないグリップなので、そのまま
スライスのドロップショットを打てるんだけど、かなり厚い
グリップでフォアを打っている選手は若干薄めに切り替える
感じが多いようだね。
でも相手からするとバチーン!ってしっかり引っぱたきそうな
強烈フォアハンドストロークを打つ印象を与えられる程度の
厚い持ち方でないといけない。
 
これをしっかりアピールできれば相手は警戒してしっかりと
下がってくれる。
そこでがら空きになったネット前へポトンとドロップを
落とせばいいんだよ。
 
でもね、俺がドロップショットを成功させた時ってだいたいが
「あれ?俺の体が勝手にドロップショットを選んだ!」って
成功させた後に気付く感じなんだよ。
しっかりコート内に踏み込んで、しっかり打ち込もうと構えた
俺を見て相手は下がって粘ろうとする。
その様子を見た俺の体は勝手にドロップショットを選択
してくれる。
しかもその方が成功率は高い気がする。
 
逆に、打つ前
「相手が粘り強いから、次でドロップショットを打たなきゃ!!」
って先に思ってしまうと、腰も引けて、いかにも
「ドロップショットを打ちますよ!」的な格好になり、質も
落ちるし、相手にはばれるし、結局チャンスボールを
プレゼントしたことになりやすかった。
分かるでしょ?
 
だからドロップショットを使えるようになりたいんだったら
まずは、しっかりトップスピンストロークを打ち込むような
構えと厚いグリップから急にドロップのスライスをかけられる
ようにしてもらいたいのと、そういう自分のしっかりした構えを
見た相手が慌てて後ろへ下がった、そういう状況を見て
体が勝手にドロップショットを自動選択してくれるような
配球パターンを練習してもらいたいな。

俺に本気を出させたいなら

[過去の思い出] 投稿日時:2012/04/02(月) 23:55

テニス選手として色んなイベントに
ゲストとして参加することがある。
今はもう「もう引退しました」という形でイベントに
参加するんだけど、当然現役の頃はバリバリの
現役中ということで、見せるテニスをしないと
いけないんだよ。
これが結構難しい。
 
20代後半にやっと勝てるようにはなってきたんだけど
その頃のプレースタイルと言えば、走りまくって粘る
テニスだったから、ショットは地味だ。
だから、ちょっと数本のラリー程度では俺の良さは
伝わりにくかったと思う。
3時間くらい打ち合うといやらしさは伝えられるんだけどね。
 
でもこういうテニスイベントって、2,3ポイントしか
参加者のお客さんとやらないし、大抵当時俺が
苦手にしていたダブルスイベントが多かった。
今はダブルス大好きなんだけど、その頃は
サーブ&ボレーも怪しいくらいダブルスはダメだったなぁ。
 
そんなイベントで一度青森県に行ったことがある。
後輩の選手も一緒に行ったんだけど、イベントの最後に
地元高校生が俺と後輩選手のペアに挑戦っていう企画が
あり、その挑戦ペアは青森県ナンバー1高校生ペアが
「お願いします!」って言って出てきたんだよ。
 
普通にシングルスだったら、特に問題なかったんだけど
ダブルスとなると話は別だ。
高校生だけど相手はダブルスで青森県ナンバー1。
恐らくダブルスは徹底して練習しているタイプだろう。
うーん、どうなることか・・・と思ってたら、案の定苦戦を
強いられる展開。
やっぱり相手二人はダブルス慣れしていて、
息のあったプレーを見せつけてくる。
一方こちらは後輩選手はダブルスが超上手かったんだけど、
俺が予想通りグダグダになり、ミスを連発して不甲斐ない・・・。
1セットマッチだったんだけど、4-5相手サーブという
ピンチまで迎えてしまった。
 
しかし白熱した試合のせいで、時間はかなり掛かってしまい
この頃には既に陽も暮れ掛かり、当たりは段々暗く
なってきて見えなくなってきた。
実は俺、暗くてもよく見えちゃうのだ。
見えにくくなるにつれて、プレーの質が落ちていく
相手ペアと俺のパートナーの後輩選手。
しかし俺は逆にそこから本領発揮。
 
暗くてあまり相手が見えてない状態なのに、
サーブ&ボレーをしてきた相手へ、平然と足元にレシーブ
打ち込んだり、ストレート抜いたり・・・。
そこからタイブレークに持ち込んだんだけど、その頃には
かなり真っ暗な状態で、俺以外の3人は全然ダメ。
ラケットでボールを触るのが精一杯なのに、俺だけ
明るかった時よりも生き生きとプレーしている。
 
その結果タイブレークで勝利。
周りの観客も「スゲー、あんな暗い中で、さすが!!!」
って言われ、後輩からも
「高西さん、暗くなってから凄いですね!!」と
褒められたのだかどうだか分からないお言葉を頂いた。
終わった後、チャレンジャーの高校生ペアには
「まだまだ甘いんだよ」って偉そうなことを言ったが
う~ん、明るいままなら負けてたな。
俺に本気を出させたいなら、暗くなるまで待ちな!
明るいうちはイマイチだぜ。

もう終わらせたいって思わせる

[戦術] 投稿日時:2012/03/30(金) 11:44

テニスの試合で、「ラリーを続けようとする選手」と
「ラリーを終わらせようとする選手」が戦うと、どっちが
強いと思う?
超攻撃的ショットを持っていれば、
「ラリーを終わらせようとする選手」が優位かも
しれないが、でも攻撃ショットで決めることが出来ても
それを全ポイントし続けるとなると、さすがに厳しい。
パターンとか威力も段々相手に読まれるからね。
 
そうなるとやっぱり「ラリーを続けようとする選手」が
安定感あって強いんだよ。
しかし・・・そんなこと、試合を経験していれば誰もが
分かってくる。
「よし、この試合はラリーを続けてやるぞ!」と思っても
相手が同じことを考えていると、ただ二人で黙々と
地味なショットで繋ぎ合う試合になる。
ま、こういう試合もたまに見かけるが・・・。
 
となると、「ラリーを続けようとする」ことと同時に
「相手にラリーを終わらせようと思わせる」ことが必要に
なるんだよ。
それが攻撃のプレーなのだ。
そして、この両立が難しいんだけど、テニスではこれが
重要になるんだよ。
 
じゃあ「ラリーを終わらせようと思わせる」方法とは何かと
言うと、例えば相手を左右に揺さぶって苦しめたり、
ネットに出ていって、勝負を促したりすること。
「相手がミスするまで永遠に繋いでやる!」と思ってても
コートの端から端まで走らされ続けて、苦しくなると、
思い切ってストレートにエースを狙って楽になりたいって
思っちゃうでしょ?
相手がネットに出てきたときも、冷静に沈めて対処する
ことがベストだけど、思わずパワーショットを使って
パスで抜くことをしたくなったりするでしょ?
 
ダブルスでポーチに出るのも、基本的にはそういう効果を
期待してポーチしないとダメだよ。
冷静に、確実にクロスへラリーを延々と続けようと
思っている相手の気持ちを揺さぶってミスを促すために
ポーチへ出るのであって、ポーチそのものでポイント稼ごうと
するのはリスクが高すぎる。
例えポーチに出て失敗したとしても、そのポーチの
行動力と行動範囲によって、その後相手がストレートを
狙おうとしたり、パワーショットを使ってポーチを警戒
するような「ラリーを終わらせたい」プレーが増えたら、
ポーチに出たことは成功と言える。
 
ということで、テニスは「粘り続ける」安定感が絶対
必要なんだけど、それと同時に相手の「粘ろう」とする気持ちを
打ち砕くための「攻撃力」も必要なのだ。
間違っても、自己満足のための「攻撃力」にならないように
気を付けてね。
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