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てにすまん 高西ともブログ

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テニスはやっぱ、お金だよ。

[過去の思い出] 投稿日時:2012/02/02(木) 13:33

テニスが好きだ。
試合に出場して勝った時、何とも言えない
満足感というか充実感が得られるし、テニスで
広がった仲間や友人も多いしね。
テニスのレベルが上がるにつれて、
テニスそのものの楽しみ方も、感じられるように
なったから、ますます好きになった。
 
でもこのテニス人生で辞めたくなった時がある。
それは、勝てなくなった時。
いや、勝てない時期って俺のテニス選手人生において
殆どの時期がそうであったので、勝てないだけでは
辞めたいって思わない。
むしろ「絶対勝ってやる!!」という闘志が湧き
「もっと頑張ってやる!!」という感じで逆に選手活動に
のめり込めるんだけど、辞めたいって思った時は
なんでかというと、お金が底をついたんだよ。
 
それは、ちょうどテニスコーチの会社を辞めて、
フリーで選手活動しながらコーチ活動を始めたとき。
30才の頃だね。
でも最初はなかなか仕事が無かった。
そんな中でも強気で頑張ろうって決意して、
練習にトレーニングに遠征に励んでいた。
その時、1週間スペインのカナリア諸島へ遠征する
話があって、一緒に俺も行ってきた。
 
その遠征はホントに良かった。
ハイレベルな試合に出場できていい経験が出来たし
スペイン滞在時代の選手とも再会出来たし。
その後の俺の選手活動に大きく影響を与えてくれた。
 
が、その頃は信じられないくらいのユーロ高。
帰国して一ヶ月後に向こうで使ったクレジットの
引き落としが思った以上で「えー!!!!」って
通帳見て驚いた。
残高3万円・・・。
そしてその3万円しか残っていない時期、俺はいくつかの
大会で不甲斐ない結果を残していたんだよ。
 
勝てない・・・そしてお金もない。
そうすると初めて「辞めなきゃいけないかな・・・」って
思った。
結局選手をやるのって気合だけじゃダメ。
才能だけなんてとんでもない。
お金だよ。
試合出るのも遠征行くのも、コーチをつけたり道具を
買ったり、とにかくお金が必要なんだよ。
そしてそこをケチッたらダメなんだよね。
無駄使いもダメだけど。
 
運良くその後、仕事が順調になって、お金の心配なく
選手活動を続けることが出来て、引退するまで精一杯
テニスを全うすることが出来た。
これから選手で頑張ろうとしている人、お金はあるの?
気合だけではやっていけないよ。
スポンサー探すか、自分で稼ぐか、きっちり計画して
選手活動に専念しましょう。
テニスは浪漫だけど、やっぱ現実は金だよ。

省エネテニス

[テニス技術] 投稿日時:2012/02/01(水) 12:23

テニスの試合ってもつれるとかなり長時間の
戦いになる。
俺も5時間近い試合をしたことあるんだけど、
そうなってくると気力と体力で勝敗が決まる。
だから普段からしっかりトレーニングを行なって
体力を付けておかないといけない。
 
でも、しっかりトレーニング行なって
「体力なら誰にも負けません!!!」なんて体を
手に入れたとしても、試合の時はその体力を
出来るだけケチッたり温存しながらプレーを
しないといけないんだよ。
もちろん体力ない人は尚更そうしないといけない。
そのための省エネテニスってどうすればいいだろう?
 
まず、体力使ってしまうプレーって何?
長いラリーって体力使うけど、ちょっとこれは
省くこと出来ないでしょ?
それ以外で体力使ってしまうのは、まず速いショット。
速いショットを打たれるんじゃなくて、自分でどんどん
打ってしまう人。
しかもコートの端っこに走らされている状態なのに
速いショットを使って相手に返す人。
そうなると急いで真ん中へ戻らないといけないでしょ?
これは疲れる。
 
相手ショットを追いかけるのは仕方ないけど、
真ん中に戻ってくるときは出来るだけゆっくり戻れるような
ショットのスピードにしておかないといけないよ。
真ん中付近で打つ時や、もうこのショットで決めて
ラリーが終わるって時は戻ること考えなくていいけどね。
 
それから呼吸が乱れる人。
ボール打つことに集中しようと、「んー」って息を止めて
打っていると、打った直後に「はぁはぁはぁ・・・」って
息が乱れて一気に体力が消耗される。
ラリーに合わせて呼吸を行なっておかないと、
長いラリーに嫌悪感を感じるようになって淡白な
テニスになってしまいやすいよ。
「いつまででも粘ってやる」的な雰囲気を相手に与えないと
いけないのに、息を切らしていたらダメだよ。
 
テニスの技術が上がってくると、ラリーを長く続ける
ことが出来る。
そうなると自分の体力を上手く使っていくテニスを
覚えないといけない。
自分が打つボールのペースト呼吸を考えて練習しよう。

スコアを忘れちゃう人

[戦術] 投稿日時:2012/01/31(火) 09:51

現役時代、試合のレポートを書いていた。
色んな人にも見てもらって、試合中にどんなことを
思って試合をしているのかを実感してもらって
いたんだけど、いろんな感想をいただいた中でよく
言われたのが、
「1ポイントずつ、よく内容を覚えてますね」ってこと。
 
1セット目の5ゲーム目、お互いバックハンドストロークで
ラリーが続いて、そこから相手がストレートに攻めて
きた・・・とか、2セット目の3ゲーム目は最初のポイント俺が
ワイドにサーブ打ってからボレーに出て、それをロブで
抜かれた・・・とか。
とにかくそういうことを書くと感心されたもんだ。
 
でもなんでそういうことを覚えているかというと、
そのポイントが試合の流れを決める重要なポイントで
印象に残っているというのと、もう一つは、
スコアや状況によってやるプレーがだいたい
決まっているから、その時のスコアで「何をした」、
「何をされた」を覚えているのだ。
 
例えば、0-3から2-3に追い上げて、自分の
サービスゲームになった時、最初のポイントはどうするか。
俺の場合、ここは手堅く1stサーブを入れて、長いラリーで
粘りをアピールしたい。
追い上げの勢いはあるが、ここで一気に攻めると自分に
プレッシャーかかるし、相手も手堅くプレーするだろうからね。
 
そこでその通りの粘りのプレーが出来てポイントを
取ったら「思い通りに出来た」として印象に残るし、もし
相手が予想に反して、ガンガン攻めてきたとしても
それはそれで印象に残る。
それぞれの状況によって自分のプレーは何をするのかが
だいたい決まってあれば、例えその結果が予想通りでも
そうならなかったとしても、印象として頭の中に残るんだよ。
 
そうやって覚えておくことが出来れば、試合の後半、
相手のやり方も見えてくる。
そのデータが勝利に繋がっていくんだよ。
よく試合中にスコアでもめることがあるが、その時両者が
状況やスコアによってプレー内容を決めているので
あれば、途端に解決する。
でも互いに目の前のショットを打つことばかり考えている
ような選手同士だと思い出せなくて困るんだよね。
 
試合後、最初のゲームの1ポイント目から、マッチポイント
まで、内容を言えるようにしよう。
覚える方法は、状況によって何をするかパターンを
決めておくこと。
単調なプレーでスコアを忘れてしまう人、気を付けてね。

気合入れすぎスペイン留学

[過去の思い出] 投稿日時:2012/01/30(月) 13:34

アメリカに行ったのは22歳の時。
たった3ヶ月間だったし、色んな大学や
チームを転々としながら過ごしていたから
そんなに「テニス修行」という形ではなく
海外をちょっと見てみたい・・・という位の
軽い気持ちで行った。
 
でもその2年後、24歳の時に行ったスペインは
ものすごい気合を入れて臨んだテニス留学。
1年間、日本に帰らず、スペインで絶対強くなってくると
周りにも自分にも宣言して行ったんだよ。
でもそんなにすんなり上達するものではなく、
最初の半年は逆に空回りして落ちていく一方。
行く前の方が強かったんじゃないのって思ったよ。
 
でもそこから徐々に良くなり、一年経って帰国する
頃には、かなり手応えあるテニスを掴むことが出来た。
が・・・それでも帰国する時は緊張だった。
前の職場に戻って、またテニスコーチを始めたんだけど
皆「どれだけ強くなったんだろう!」って凄いハードルを
上げて超期待状態で待っていてくれたのだ。
俺がいない一年の間に新しく増えた若手選手も
皆、「あれが、噂の高西選手か!!!」って感じ。
 
そりゃそうだよね。
1年間という単位で海外に行くと、誰もが生まれ変わって
帰ってくることを期待してしまう。
だって俺だって凄い期待してこの一年間スペイン滞在を
決めたんだから。
 
そして、帰国後初めて、他スタッフと練習した日、
練習最後に若手選手が
「すみません!!1セット、試合してもらって良いですか!!」
って言ってきた。
「もちろん!よろしく。」と早速試合を開始。
結果は・・・・タイブレークで辛くも勝利。
途中のスコアとか試合内容とかは殆ど覚えて無いが
「危ね~」って試合後思ったのは覚えている。
 
そこで対戦した若手選手やそれを見ていた他のスタッフが
どう俺のことを思ったかは分からないが、とにかくこの一勝は
危なかったけど、俺の中でとりあえず一区切りが出来て
ちょっとホッとしたかな。
その後出場した大会の試合では、安定して結果を出し続け
ランキングも上がり「高西がスペイン行ったのは正解だった」って
評価されて嬉しかったけど、とにかく帰国する時は
手応えだけで、確信出来るものではなかったのだ。
 
物事、何かにトライする時には、それ相応の気合は
必要だけど、それによって緊張やプレッシャーに潰される
ことも有り得るな・・・ってその時思った。
軽い気持ちでは何も出来ないし、気合入れすぎると
潰れてしまう。
それでもやっぱり気合入れて前に進むべきだね。

直線ダッシュで高速スィング

[テニス技術] 投稿日時:2012/01/27(金) 14:15

速いストロークを打ちたい。
速いサーブを打ちたい。
皆がそう思っている。
そのためにはどうすれば良い?
まずは・・・そう、速いスィングが出来ないと
速いショットは絶対無理だよね?
200キロのサーブが打ちたけりゃ、スィング速度も
当然200キロ以上ないといけないに決まっている。
 
そのスィングスピードを上げるためには、
体の使い方をこうやって、筋肉はどこどこの○○筋を
鍛えれば良い・・・なんかも大事なんだけど、今現在
皆が持っている筋肉や体の柔軟性でベストな
スィング速度を出す方法がある。
それは「直線ダッシュを頑張れ」ということだ。
 
どういうことかというと、例えばダッシュするでしょ?
直線コースを100メートルダッシュするのと、
曲線コースを100メートルするの、どちらが速いかな?
そりゃもちろん直線でしょ!?
コーナーがあると遠心力が働いてしまってスピードを
落とさないと、膨らんでしまって走ることさえ難しい。
直線のみの方がスピードも全力で出せるし、安定もある。
 
それと同じでラケットでスィングする時も、
直線の動きの部分を意識し、そこに絞ってスィングスピードを
上げてあげると、速くてしかもイメージ通りのスィング軌道を
作ることが出来る。
それをテイクバック、ラケットダウン、そして打点に向かって
ヒット・・・と全てフルスィングで速く振ろうとすると
曲線の動きの部分で失速するし、スィング軌道も
ぶれてしまう。
重要なのはボールを打つ打点付近でスィング速度は
マックスにしたいから、打つ直前から打った後の振り抜き
で直線的なスィング部分を作り、その直線部分を
意識してフルスィングすることだね。
 
だから意外と速いスィングの人を見ると、ボールを打つ
瞬間以外はゆったり感を感じるんだよ。
でもこれを実現するためには、早めの準備も必要だね。
サーブの時には高めのトス。
準備する時間が無いと、ゆったり感を作れないのだ。
サーブ、ストローク、そしてスマッシュやボレー全て
自分のショットを打つ時、直線な部分は見えているだろうか?
それが見えてないと、スィングスピードは上がらない。
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