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てにすまん 高西ともブログ

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背中をトンって押されたんだよ。

[過去の思い出] 投稿日時:2011/10/06(木) 11:39

高校生の頃の俺のテニスは大したことなかった。
ま、一応学校ではナンバー1だったけど、その地位を
必死になって築いたかというと、そうではなく、初心者だらけの
部員の中で、ちょっと両親がテニスやっているというプラス要素が
あったから、皆より少し上だっただけ。
自信も無かったしプライドも無かった。
 
でも高校卒業してから、上京してコーチしながら選手を
し始めて大きく変わった。
テニスの本当の楽しさを知ることが出来たし、
テニスが好きになったからね。
でもまだまだ「テニス選手」としての意識は、競技者というより
愛好家的な感覚だった。
 
でも22歳の頃、アメリカへ行く機会があり、そこで本物のテニス選手と
接する事が出来たことで、「もし自分が選手を目指したら・・・」と
本気で考えるようになり、そして選手として生きていく道を選んだ。
 
しかしなかなか結果は簡単に出るモノでは無い。
頑張りながら、もがき苦しんでちょっとずつ道を切り開いている時に
スペインに行くことになり、そこで選手としてどういう心構え、生活の仕方が
必要なのかを学ぶことが出来た。
俺が25歳の時だ。
 
こういった経験を経てテニス選手となった俺。
でも、実は自分で前へ突き進んでいるように書いたけど、
本当は違うんだよ。
正確に言うと、どこで何をするのかを決めたのはモチロン
自分の判断なんだけど、全て周りにいる人達が
「上京してテニスコーチやってみるか?」
「アメリカで一度テニスしてみろよ。」
「くすぶってないで、海外で思いっきりプレーしなきゃ!!」
ってキッカケをくれていたんだよ。
 
活動的だってよく言われるけど、全て実はキッカケがあった。
と言うことは俺の周りには、こうやって俺を見てくれてトンって
背中を押してくれる人がいるんだよ。
これは凄い幸せなことなんだけど、でも皆の周りにも必ずそういう
人達がいるような気はする。
そういうキッカケを与えてくれる人達の言葉を拾っているかいないか、
だと思うんだよ。
 
「いや、そう言ってくれる人がいない」って言い切れる人は
たぶん、その人自身のアピールが足りないのかな?
周りにアピールするのも忘れずに・・・。

サーブを打つ前、ここを要チェック!

[技術【サーブ】] 投稿日時:2011/10/05(水) 07:42

サーブを打つ為にベースラインで構えた時、
何を見る?
当然レシーバーを見るよね。
それから狙うべきコースをチェックするでしょ?
「あそこに打って、バックでレシーブさせよう」みたいに。
どこにバウンドさせるかが重要なので、よくバウンド地点は
見ると思う。
でもその思い描いたサーブを成功させるには、そのバウンド地点
だけじゃなくて、もっと他の部分も見ておかないといけないんだよ。
 
まずどこにサーブするか決まったら、今度はネットの上の
どの辺りを通過させるか決める。
「センターベルトから1メートルくらい右側で30センチほど上の部分」とか
そんな感じで具体的なネットに対しての通過コースを設定すると、
先に決めたバウンド地点とネットでの通過コースを繋がって、より具体的な
サーブの弾道が見えて来る。
 
更に弾道が見えると、ボールに与える回転の種類と回転の量も決まるでしょ?
ボールの回転量で弾道の落ち具合が決まって来るからね。
ネットの上をかなり高く通過させることにしたら、かなりの回転量がないと
そのままフォルトしてしまうし、バウンド地点をワイドに設定した場合も
回転量が必要になってくるって気付くはず。
 
バウンド地点とネットの通過コースが見えたら、最後は打点だ。
トスをどこに上げてどういう風にラケットでボールを触ってあげたら
イメージ通りの弾道が作れるのかイメージ出来るようになると思う。
サーブ打つ時、得意なコースと不得意なコースはあると思うけど、
このパターンで考えることが出来れば、とりあえず試合中は
色んなコースへ色んなサーブを打ち分けて行けるはずだ。
 
どうしても一番意識しやすいバウンド地点だけ考えてサーブを打って
しまいがちだけど、ネットの通過地点、トス上げて実際打つ打点の
ことも併せてイメージ出来るようにね。

頑張れって言うな!

[メンタル] 投稿日時:2011/10/04(火) 23:37

明日試合を控えている選手にレッスンをした時
当然、明日の試合のアドバイスを付け加える。
そして最後に「頑張れよ!」と言う。
ま、普通の流れだよね。
 
でもこの「頑張れ」という言葉を言う時、ちょっと緊張する。
それは何でかと言うと、自分が選手としてやっていた頃
「頑張れ!」と言ってくれた人に対して、
「そんなの当然!分かり切ったことを簡単に言うな!」
みたいなことを言ってしまったことがあるのだ。
 
その結果、俺は周りから大ブーイングを受けることになった。
「なんてことを言うんだ、お前は!!」
色んな人から批判を受けてその方に謝罪したから、何とか
丸く収まったんだけど、確かに「頑張れ」と言ってくれた人に
そんな言い方は失礼を通り越して無礼である。
 
でもね、そう言った俺自身がもちろん悪いんだけど、その時
気持ちに余裕が全く無かったのだ。
死ぬほど頑張って頑張って、何とか結果を出そうとしているのに
その頑張りが全く結果に結び付かない。
努力しているのに報われない・・・となると、俺は何を信じて
明日からやっていけば良いのか分からない状態だったのだ。
そこで俺は徐々に自分を疑い始めた。
「テニスは向いてないんじゃないか?」
「辞めた方が良いじゃないの?」
 
頑張ることなんて無駄、努力なんて意味が無い。
そう思い始めていた俺に、そこで「頑張れ!」の一言をもらったから
「簡単に言うな!!」って言い返してしまったのだ。
これはもう八つ当たりだね。
でも結局その時のスランプはどうなったかと言うと、それから3,4カ月
ずっと低迷が続いたよ。
どうやって抜けだしたか?
それは・・・頑張り続けたからだよ。
結局それしか無い。
 
ただし、頑張り続けるって覚悟した瞬間、感情的なイライラは
徐々に無くなり、段々と考えながら頑張れるようになっていった。
だから今は、どんな困難な時でも「頑張れ!」って言葉を受けると
「分かった!頑張るよ!ありがとう!!」って気持ちになれる。
だけど、「頑張れ!」って俺が選手にアドバイスする時は、選手に
ちゃんとそれが伝わるか、未だに緊張する。
でもやっぱり言い続けなきゃね。
「頑張れー!!!」

スペインに慣れたんだよ。

[過去の思い出] 投稿日時:2011/10/03(月) 10:26

初めてスペインに行ったのは23歳の時。
バルセロナに1年間滞在して、そこを拠点にテニス選手として活動した。
でも帰国して2年後にまた同じバルセロナのアカデミーへ。
今度は3カ月。
でも3カ月しか滞在しなかった2回目の方がグーンと
自分のテニスが成長したのを感じることが出来た。
 
それは何でかと言うと・・・一回目のスペイン滞在で下地が
出来上がっていたからだ。
初めての滞在ではスペイン語もちゃんと喋れなかったし
練習内容もトレーニングも慣れなかったから、身体が適応するのに
時間も掛かったしストレス量も尋常じゃなかった。
コーチや周りの選手の人間関係、そして生活環境を整えるのも
時間が必要だから大変。
でも2回目のスペイン滞在は、殆どその苦労が無くて済んだから
初日からテニスに集中する事が出来た。
 
初めてトライすることってやっぱり浮足立って
上手く出来ないことが多い。
でも、上手く出来なかったとしても、それは「才能が無い」とか
「センスが無い」で片付けるのは勿体ない。
まずは慣れることだね。
人間って学習能力があるんだから、経験を重ねて覚えていけば
それまで見えなかった部分が見えて来る。
2回目のスペイン滞在では、前回と同じコーチが同じことを言ってるのに
「ああ、なるほど!」って思えたからね。
 
その頃、多くの日本人選手が、自分のテニスの上達を夢見て
スペインへたくさん来ていた。
彼らのチャレンジ精神って凄かったよ。
でも結果が出ないと、だんだん勢いも無くなり、日本に帰国した後は
選手活動もあまり活発じゃ無くなったりする人も多かった。
大事なことはチャレンジ精神ともう一つ、とことん頑張り続ける継続力。
 
2回のスペイン滞在で、人間の学習能力をバカにしてはいけないって
思ったよ。
しっかりと環境に慣れさせると、思った以上に自分は頑張れるもんだ。
これからも俺は「チャレンジ精神+継続力」で自分を成長させてやる。

上へ逃がせ!回転掛けろ!

[技術【ネットプレー】] 投稿日時:2011/09/30(金) 09:55

テニスは相手コートにボールを返すスポーツ。
だからどうしても打つ時は「前に飛ばさなきゃ!」って
思ってしまう人が多い。
 
でも実際プレーをしていると「前に飛ばそう」って意識は
実はあまりいらないんだ。
そもそもボールもラケットも飛ぶように出来ているからね。
スピードをある程度出すなら別だけど、基本的にちゃんと
ラケットの真ん中でボールを捕らえたら、ネット越えて相手コートへ
届いてくれるはず。
 
ストロークでもそうなんだから、ボレーになると尚更でしょ?
ただでさえ、ネットに近いところで打っているんだから、
ラケットを前後に振って前に飛ばす必要は無くなって来る。
それどころか、むしろボールを殺してネット際に落としたりする
「飛ばさないテクニック」が必要になってくるよ。
もちろん深く返球することも出来ないとマズイ。
前後のコントロールだね。
 
そのためには何が必要か。
必要なのは「上に逃がす」というテクニック。
深いボレーを打とうと思っているのに弾道が低いとボールは
サービスラインくらいしか飛ばない。
ボレーする時に上へ逃がして弾道を上げれば深く打つのは簡単だ。
ただボールにスライス回転を加えて、飛び過ぎだけは気を付けよう。
 
その「上へ逃がす」というテクニックを使って、そのまま真上に近い感じで
ボールを上げ、尚且つスライス回転をかなり多目に加えればネット際に
落とすことが出来る。
そう、「上に逃がす」と「スライス回転を加える」という二つの要素を調整
することで、深く打ったりネット際へ浅く落としたり出来るようになるんだよ。
 
その為には身体の向きも気を付けないとね。
横向きをしっかり作れれば、上にも逃がしやすいし回転も
掛けやすくなる。
ボレーストロークやボレーボレーの時、気を付けてやってみよう。
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