大きくする 標準 小さくする

てにすまん 高西ともブログ ブログテーマ:考え方

<<前へ 次へ>>
rss

強くなりたきゃ努力しろよ。

[考え方] 投稿日時:2012/05/29(火) 14:30

引退を決めた理由は「やり尽くした」というのが
一番である。
練習やトレーニングを自分なりに精一杯やったし
練習やトレーニングの環境も出来る限り良い状態に
整えることが出来た。
もちろんもっと自分のテニスを成長させることは可能だと
感じてはいたけど、32才という年齢とその時の
所持金なんかを考えるとそれ以上のものを求めるのは
難しいと判断して引退。
 
はっきり言ってテニスの成長のための努力は
惜しまなかったね。
ですから俺は努力家です・・・と言えるかどうか
聞かれるとちょっと困る。
だって努力家どころか飽きっぽい性格だから、俺は
努力はしたけど、努力家とは言い難いんだよ。
じゃあなんで納得して引退出来るほど努力できたか・・・。
それはどうすれば飽きっぽい性格の自分に努力させる
ことが出来るかが分かっていたからだ。
 
そうなった方法は幾つかあるんだけど、まず一つ目は
仲間を作ることだね。
俺の場合はテニスコーチに就職した時、運良くその会社に
選手として頑張っている先輩コーチがたくさんいたので
そこでそういう先輩達の手前、一生懸命頑張るしか無かった。
そうじゃなければ毎朝6時にテニスコートへ行くことは無かったし
アメリカに行ったりすることも無かったな。
 
次に大事なことは宣言することだ。
多少馬鹿にされても良いから大きな夢、高い目標を
掲げ、それを周りに言うことだよ。
俺の場合は具体的な目標ランキングを周りに宣言していた。
当然、自分の中ではちょっと「無理かも~」って思うランキング
だったね。
そうすれば周りの人達が「じゃあ、こうすれば?」とか
「それなら、こういう人を紹介してあげる」と動き始める。
そもそも俺は根っからめんど臭がりだから、周りが動いて
くれて初めて動き始めるんだけど、好奇心は旺盛だから、
周りが色んなことを提案してくれると、飛びつく癖はある。
動き始めればあとはどんどん楽しくなって、色んな努力を
しながら頑張り始めるのだ。
 
それからもう一つ重要なことは、結果をその都度確認すること。
ランキングとか大会の結果とかだね。
以前よりもその結果が伸びていれば自分自身の気持ちは
更に燃え上がり、「もっと成長させたい」という努力の心が
どんどん芽生えてくるのだ。
誰もが成長している自分が好きだし、そういう自分をもっと
大きく羽ばたかせたいと思うでしょ?
周りに宣言していれば、周りからもその成長を祝福して
もらえるからね。
逆に結果が芳しくなかったとしても、宣言した以上逃げるという
選択肢を選べないし、「何やってんだ?頑張れよ!」という
言葉ももらえる。
この叱咤激励が結構俺の中では大きかったな。
 
仲間を作り志を宣言する。
そして結果を常に発表しながら客観的な意見を
求めたり、褒めてもらったり、ダメなときには批判して
もらったり・・・。
目標をクリアしてまた新しい一歩を踏み出すときには
常にその繰り返し。
テニスは個人スポーツと言われているけど、俺にとっては
皆の支えがあったからこそ、選手として納得行くまで
努力が出来て引退ができたのだ。
強くなりたきゃ努力しろ。
でもその前に努力できる環境を整えることが大事。
逆の言い方すれば誰でもこういう事を意識したら努力する
ことは出来るってこと。
頑張れ、皆!

サッカーで言うと、アシストだな。

[考え方] 投稿日時:2012/05/24(木) 01:56

テニスの試合は決めることよりもミスで
ポイントを稼ぐほうが多い。
しかし少ないながらも、決めるポイントもあるわけだ。
その決めポイントのパターンはボレーで決めたり
フォアハンドストロークのエースで決めたり、相手が
ネットに出てきたのをパスやロブで抜いたりと
色々あると思うが、何がメインとなるのだろう?
 
自分の決めショットのメインが分かっている人は、
その決めのショットの一つ前のショットを確認して欲しい。
そしてそれがとても重要なんだよね。
ラストの決めのショットじゃない、その一つ前のショットだ。
例えばアプローチで前に出てボレーで決める・・・という
パターンがポイントの決め方であれば、決めの最後のボレー
じゃなくて、その一つ前のアプローチ、これをよく
覚えておいて欲しい。
そのショットの出来が良いからこそ、最後の決めの
ショットがあるんだ。
 
しかも決めのショットの一つ前というのは、意識としては
攻撃的ではあるが、決める気はない。
だからミスの確率も少ない。
そしてそのショットの後には決めのショットが控えていると
相手にも伝わると、その決めの一つ前ショットを見せるだけで
相手はその後の決めショットを連想し、それを恐れて
無理してくれる可能性も出てくるわけだ。
 
さっきのアプローチからボレーで決めるというパターンに
置き換えると、アプローチの後に決めのボレーが
控えているというのを相手が覚えてくれると、
アプローチをして見せるだけで、焦ってミスを連発してくれる
というパターンになりやすいし、ネットプレーヤーって
そういう展開を狙っているんだよね。
わざわざ決めて終えることより、決める一つ前のショットを
見せただけで相手がミスってくれた方が楽なんだよ。
 
どの決めショットにも、必ずその前に決めショットの
状況をもたらした重要なショットがあるんだよ。
それが沢山登場すれば、それだけ決めショットの
展開になりやすいってことだし、それだけ相手も
「決められるかも」と焦ってミスをしてくれる可能性も
増えるってこと。
 
それを最後の決めショットばかり考えていると、強引な
決めパターンになりやすいし、相手にもカウンターを
狙われやすい。
最初にも言ったように、テニスは決めることよりミスを
もらう方が多いわけだから、決めショットの一つ前を
しっかり意識して、そのショットを有効に活かしていこう。

心変わりには敏感でありたい

[考え方] 投稿日時:2012/05/21(月) 10:50

テニスのプレーにはスタイルというものが
必要になってくる。
ネットプレーヤー、スライスで粘るパターン、フォアハンドの
ストローク中心の打ち込み・・・などなど。
でも全ポイント、そのスタイルのプレーをし続けるとあまりに
単調過ぎて効果が薄くなってしまう場合もあるから
何か違うパターンも混ぜていかないといけない。
それをどこで何を混ぜるかが重要なんだけど
これを失敗すると逆効果になって
「余計なことしなきゃ良かった・・・」なんて
ことになってしまう。
 
それを上手く使い分けるにはどうすれば良いか・・・。
大事なことは相手のその時の心境を読むことなんだよ。
その心境は大きく分けると二つ。
「繋げる」か「攻撃」か。
繋げようとしている相手には勝負を促し、繋ぐつもりだったのに
思わず攻撃をしてしまうようなパターンに持ち込めば
効果があるし、攻撃しようとしている相手には、その攻撃が
無効に思えるようなディフェンス力を見せつけるのが
有効なんだよ。
 
例えば君のプレースタイルが手堅く繋いで、ミスを
出来るだけ少なくさせるというスタイルだったとする。
そして、そのテニスで試合をスタートさせた結果、
試合の序盤は相手のミスの方が多くて3-0まで
リードすることが出来た。
順調に進んでいるから、このペースのまま6-0で
勝ちたいって思うんだけど、ここから追いつかれて
3-3になるパターン、これってよくあるでしょ?
そうなった原因は相手の心境の変化に気付かず
なんの手も打たなかったことにあるんだよ。
 
もし君が逆の立場、0-3で負けている方だった場合、
ここで君はどう思う?
それまでの3ゲームを思い返して反省し、その後は
とりあえずミスをしないように手堅くプレーするやり方に
変えるでしょ?
ここに心境の変化は起こりやすいんだよ。
でも、リードしている選手がその心境の変化に気が付かずに
今まで通り、相手からミスを簡単にもらい続けようと思っていると
上手くいかなくなる。
「あれ?ミスしない・・・」なんて思いながらいつの間にか
追いつかれてしまうんだよ。
 
「攻撃して決めてやろう」って思っている相手には
その攻撃が無効に感じるような手堅い繋ぎショットが
有効だけど、「ミスしないように繋がなきゃ」って相手が
思っていたら、攻撃したくなるようなパターンに持ち込むと
相手は嫌がる可能性があるから効果的。
 
だから、3-0リードの時、負けている相手が
「ここからはミスしないようにしなきゃ・・・」って思い始めたら
手堅く繋ぎ始める可能性が高いから、そこで
「繋いでなんかいないで、攻撃してみれば?」と誘いを
かけると面白いことになりやすい。
例えばネットダッシュして、パスを打たせるとか、逆に
ネットに引っ張り出して、ストロークラリーをさせないとか。
相手をコートの端から端まで走らせまくって体力を
消耗させるのも、攻撃を促すパターンとしてはよく使われる。
 
もちろん攻撃を促しておいてこちらがその攻撃を
受けきれないとマズイから、こっちもそれなりの安定感というか
手堅さは持っていないといけないけど、とにかく相手の心境を
読み、その作戦を相手の思い通りに実行させないような
パターンを試合中に挟んでいかないといけない。
 
「俺はこういうプレーヤーなんだ!!」というポリシーは
テニス選手にとってスゴイ大事なこと。
これがないとブレてしまう。
でも相手と戦うスポーツなんだから、相手の心境のことも
同じくらい大事なんだよ。
特に自分のやり方が上手くいってる時には相手が
それに対しての対処法を考えるわけだから、それを読んで
先手を打って「そんなの無駄だよ!」って示さなきゃいけない。
粘ろうとしてミスを減らそうとしているのか、攻撃して
一気にポイントを取りに来るのか、相手のやろうとしている
ことを感じ取って、対応出来ないと試合は勝てないよ。

他力本願するための努力をしよう。

[考え方] 投稿日時:2012/05/17(木) 22:57

今までテニスをずっと続けながら、いろんな技術を
習得してきた。
最初はフォアハンドの打ち込みと、バックハンドの
スライスだけしか打てなかったけど、それから
スライスとトップスピンのサーブを高2の時に覚え
高校卒業後に両手バックハンドが打てるようになった。
 
最初に「ボレー出来るようになった!」って感じたのは
22歳の時だけど、身も心もネットプレーヤーに
なった感覚を掴んだのは31歳のときだ。
粘りのベースラインプレーに手応えを感じたのは
24歳の時だね。
ドロップショットを使い始めたのも同じ頃。
 
でもなんでこんなに新しい技術を覚えた時期を
記憶しているかと言うと、必ずモデルがいたからだよ。
最初のフォアハンドストロークは2つ年上の先輩で
サーブは当時お世話になったコーチ、ボレーは
会社の先輩のネットプレーに影響を受けたんだけど
31歳でバージョンアップ出来たのは女子のプロ選手と
練習をした時だね。
そのモデルと出会った時期を覚えているから、
技術を覚えた時期も覚えているんだよ。
 
フォアハンドストロークは今まで色んなモデルを参考に
改良を重ねてきたけど、最終的に落ち着いたというか、
しっくりきたのは、当時20位くらいだった選手の
ストロークを見たときだ。
その選手はいつも俺が練習していたコートで女子選手の
コーチ兼ヒッティングをしていたんだけど、そのストロークの
ラリーのリズムがやけに心地よくて、結局一度も一緒に
打ってもらえなかったけど、何回も見るうちに、
自分のものにさせてもらったんだよ。
 
ということは、結局自分で一から作り上げたショットは
無いということだ。
自分の目で確認したり、実際一緒に打ってもらったり
試合で対戦したりした時にヒントを得て自分のテニスに
取り込んでいったって感じだね。
一度良いショットを覚えても、それ以上のモノを持った
選手に出会うとどんどん塗り替えていったしね。
 
だから俺の中では、出来るだけ活動範囲を広くして
出来るだけ多くのテニス選手のテニスと出会えるように
したんだよ。
大会出場数を増やして、色んな選手と対戦するのも
そういう意味では絶対必要なことだし、試合会場での
練習も色んな人と打てれば良いヒントと出会う確率は上がる。
 
皆も出来るだけ色んな場所で色んな選手と接する
機会を増やさなきゃダメだよ。
「でも自信ない・・・」なんて言って、決まった相手とばかり
練習してても、無駄ではないけど上達のヒントはあまり
見付からない。
多くの人から沢山盗めるように、どんどん外の世界へ
飛び出してこそ、上達出来るんだよ。
自分のテニスを成長させてくれるモデルを探して
行動範囲を広くしよう。

可哀想な対戦相手

[考え方] 投稿日時:2012/05/16(水) 14:00

テニスの試合の最中、相手をどういう風に
思っているかな?
倒すべき敵だから、ちょっと複雑だよね。
ポイント取られると悔しいし、相手がミスすると
嬉しいからどうしても「憎き存在」になりがちだけど
今までの俺の試合経験では、対戦相手を嫌いに
なってしまうと、どうもダメな結果が出やすかったんだよ。
 
まず試合中にいけないことは感情的になることでしょ?
相手に勝つためには「絶対あいつに負けねぇ!!」って
気持ちは重要なんだけど、そこで感情的になりすぎると
まだ繋ぐべき場面でも一発決めを狙ってしまったり
相手に一本良いショット決められただけでも
「チクショー!!!!」ってイライラしてしまい
冷静に普段の自分のプレーを作れなくなるのだ。
 
だからと言って相手の存在を無視するわけには
いかない。
ネットを挟んで相手と向き合うスポーツなんだから
誰かと会話をするように、やっぱり相手をどう思って
プレーするのか、ちゃんと決めておかないといけない。
 
嫌いって思ったら感情的になりすぎるから、じゃあ逆に
尊敬するとどうなるか。
これは自分より格上の相手にはある程度効果ある。
強い相手にやられても、謙虚に黙々と我慢し続けられる
のだが、問題は勝てそうなチャンスが巡ってきたときに
矛盾が生じる。
尊敬している時点で自分が格下って認めている
訳だから、謙虚な気持ちはプラスになることはあっても
やっぱり勝利を導くには違う要素も欲しいね。
 
じゃあどう思って相手を見るのが効果的か。
俺の経験上「憐れむ」(あわれむ)のが一番だったな。
「かわいそうに」って思いながら相手と対戦するんだよ。
それは、「俺と対戦することになってかわいそうに」という
意味もあるし、「君にはこういう弱点があって、かわいそうに」
という意味もある。
この考え方は、自分より遥かに強い相手に対しても
徹底してそう思うようにして戦っていた。
そして一番効果が高かった。
 
憐れむことが出来れば、相手の弱点も見えてくるし
ちょっと冷めた見方だから、感情的にもなりにくい。
当然相手に勝つつもりでコートに立っている訳だから
どんなに強い相手を目の前にしても、試合終了後に
自分が勝者となることを考えたら、最初から相手を
憐れんでいないといけないんだよね。
 
でもホントに強い相手って、やっぱり大事な場面で
「さすが・・・」ってことをやってきて悔しい思いを
させられるんだよね。
気が付くといつの間にかその相手を尊敬してしまって
「この人には負けてもしょうがない」って思わされて
いたりするんだよね。
 
とにかく敵と言えども、相手をそう簡単に嫌いになっちゃ
いけない。
愛を持って憐れみながら、常に自分が上の立場にいる
ことを意識してプレーしていこう。
だって勝つつもりでいるんでしょ?
だったら負ける予定にになっている相手には
「かわいそうに」って思わないとね。
でもあまり天狗になりすぎないように。
そういう意味では「尊敬する」ってのも必要だね。
«前へ 次へ»