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てにすまん 高西ともブログ 2012/11/8

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ライジングでストロークを!

[技術【ストローク】] 投稿日時:2012/11/08(木) 01:54

ライジングでストロークが打てないとどうなるか。
深いショットが飛んできたら、深く下がらないと
対処できないから移動距離が大きくなってしまう。
浅いショットが飛んできても、バウンドが頂点超えて
落ちてくるまで待たないといけないから、せっかく
浅かった相手ショットもベースライン付近で打たないと
いけなくなる。
バウンドが頂点を超えて落ち始めるってことは、相手の
ショットが失速して威力が無くなっている。
だからタイミングはとりやすい反面、相手ショットの威力を
利用して打つことが出来ないから、スィングも大振りに
なってしまうし、その割にはショットのスピードは乗りにくい。
 
そう考えるとやはりライジングでストロークを打てる
技術は、ポジションを崩さないためにも、攻撃的ショットの
ためにもマスターしておいた方がいいよね。
 
まずライジングでストロークを打つ時に一番大事なことは
バウンド地点を予測できるかということ。
バウンドしたボールが頂点に達するまでに打ちたいので
当然バウンド地点に近いところへ行かなきゃいけない。
ライジングで打とうとしているのに、相手が打った瞬間、
バウンド地点を予測できないと、打つ場所に近づけない。
相手が打った瞬間、そのショットのスピード、回転の種類とその
回転量、それからショットの角度などからすぐにバウンド地点を
割り出して、そこへすかさず踏み込めるようにしたい。
 
それからライジングショットなので、当然ボールは地面から
上へ向かって弾もうとしている。
普段、バウンドしたボールが頂点を超えて落ちてくるまで
待ってから打っている人が、急にライジングで打とうとした場合、
下に落ちようとしているボールを上に向かって打つのと
下から上に跳ね上がろうとするボールを上に持ち上げるのとでは
大きく違うことに驚くと思う。
当然ライジングは跳ね上がろうとする訳だから、その分しっかり
ラケット面をかぶせて、上がろうとするボールを抑えながら
打っていかないとコントロールが出来ないし、その為には
しっかりとボールを横向きの体で迎えないといけない。
正面向きだとすくい上げるような打ち方になるからね。
ライジングじゃない場合はすくい上げながら打っても返せるけど
ライジングですくい上げる打ち方だと気の抜けたロブしか
打てないので体の向き、そしてラケット面の被せ具合は要注意である。
 
バウンド地点を急いで割り出し、テンポの速い打ち方で
打つことになるライジングのストロークは、当然慌ただしく
なりやすいから、慣れないとミスに繋がることもある。
でもその分、イチイチ大きく後ろへ下がらなくて良いから
ポジション的にも崩れずに済むし、何より相手ショットの威力を
利用できるから楽チンなんだよ。
で、この「楽チン」というキーワードがちゃんと頭の中に
ある状態で出来るだけライジングにトライしてもらいたい。
これを「俺は労力を惜しまないんだ!!」なんて思っている人は
ついついテイクバックを大きく取り過ぎてしまう。
そうすると、バウンド地点へ踏み込みにくくなる。
自分の労力を惜しみ、テイクバックをコンパクトにすると
ボールがバウンドする場所へグッと踏み込めるし、そうすれば
ライジングのストロークも打ちやすくなり、結果その威力を
利用して、労力をかけずしてしっかりしたストロークが
打てるんだよ。
 
でもついついライジングって威力が出やすいから、
フラット系でドッカーンって打ってしまいがちだけど
大事な場面でのメンタルのことや、相手の深いショットを
凌ぐようなディフェンスのことを考えたら、しっかり回転かけて、
ミスの心配が少ないトップスピン多めのライジングショットを
マスターしてもらいたいもんだ。
トップスピンがしっかり掛かったライジングショット。
これが試合では一番使うストロークと言っても良いと思う
ショットだからね。
パワーのためではなく、回転を掛けるためにスィングを
行っていると思ってしっかり振り抜こう。
そうじゃないとビビって振れなくなってしまう。
振れなくなると、足も止まってしまって結局バウンド地点へ
踏み込めなくなり、ライジングショット自体が難しくなるよ。