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てにすまん 高西ともブログ 2012/8/3

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繋ぐテニスから攻撃テニスへ

[戦術] 投稿日時:2012/08/03(金) 09:49

試合で、ただ繋いでばかりの選手をよく見掛ける。
面白くも何とも無い・・・という意見もあるだろうが、本人は
面白いとか面白くない以上に「勝ちたい」という気持ちが
あるので繋いでいるんだろう。
テニスは余計なことをしないで繋いでいるだけで、相手が
ミスしてくれることもあるスポーツだからね。
下手に攻めようと、端っこ狙ったり強いショットを打つと、逆に
自分のミスが増えて相手にポイントをプレゼントしてしまうのだ。
 
でも繋ぐだけで勝利が得られるレベルなんてホントに下層の
相手だけ。
繋ぎながらもちゃんとチャンスが来た時には攻撃に転じないと
そこから先のレベルには進めないよ。
でもそういう事は分かっているんだけど、なんで多くの人が
繋ぐテニスから攻撃テニスに進めず足踏み状態でいるかと
言うと、「攻撃」の本当の意味を分かってないからなんだと思う。
 
繋いでばかりいる人は「攻撃=決める」と思っている。
でもそれまでは繋ぎ続けた結果、相手がしびれを切らして
攻撃し始め、それによってミスをもらう習慣が身に付いているから
攻撃のリスクの高さが十分分かっている。
ミスしないようにして、いかに攻撃でポイントを決められるか・・・。
そういう風に考えると、やっぱり大事な場面になればなるほど、
自分は攻撃しないで繋ぎ、相手からミスをもらう方を選んでしまう。
 
でも実は攻撃ってそういう意味じゃないんだよ。
繋ぐテニスと攻撃テニスって、実は考え方はそう変わらない。
「繋いでミスをもらう」というのと一緒で、「攻撃してミスをもらう」という
のが攻撃テニスをする時に大事な考え方なんだよね。
それを「攻撃して決めてやろう」と思っていると、自分自身に
プレッシャーが掛かってしまい、そのプレッシャーで結局
ミスをしてしまうことになるのだ。
 
分かりやすい例で言うと、ダブルスのポーチ。
ポーチに出ることってリスクあるでしょ?
自分が守るべきストレートを放ったらかしにして、クロスに
飛び出して決めに行く。
ポーチに出ることで、ストレートを抜かれることもあるし、
ポーチでボレーしたボールをカウンターで相手にやられる
可能性もあるし、ボレーミスすることもある。
でもやっぱり思い切ってポーチに出た・・・という行動力は
その後相手の心理状態に影響して、相手のミスの確率は
上がるでしょ?
そこに攻撃の真の目的がある。
もちろんポーチで綺麗にカッコよく決めると、それで1ポイントは
稼げるが、ミスしたとしてもポーチという行動力はそれ以上に
相手から何ポイントもミスをもらえるキッカケになる。
 
試合に出始めると、いかにミスをしないことが大事かってことに
気が付くんだけど、そこから更にレベルアップするには、いかに
攻撃を混ぜられるかになる。
その攻撃の目的は、ただ繋いでいるだけではミスしてくれない
相手に対して決めるってことじゃなくて、ミスしてくれない
相手にミスさせるキッカケを作ること。
だから、速いショットを打つことも、相手を前後左右に揺さぶることも、
ネットに出ていくことも、攻撃的な行動を行うときには必ず、
「ミスをさせるため」「決めなくていい」って思ったほうがいいね。
でも案外、そういう思いで攻撃を仕掛けると、思わず決まってしまう
結果になることがあるが、それが一番自然な決め方。
 
もちろん、しっかりチャンスボールの時には決めるよ。
逆の言い方をすれば、そういうチャンスボールで簡単に
決められる状態になるまでは、無理に決めないで相手の
ミスを期待しながら攻撃をし続ける気持ちを持つことが大事。
繋ぐテニスは何もしないでミスを待つテニス。
攻撃テニスは、ちょっと相手をつついたり、ヤジったり
脅かしたりしながらミスを待つテニス。
相手と向き合うスポーツなんだから、攻撃テニスをしっかり
堪能してほしいな。

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