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てにすまん 高西ともブログ 2013/3/30

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その攻撃力を何に使うのだ?

[考え方] 投稿日時:2013/03/30(土) 16:09

攻撃力を身に付けたい。
誰もがそう感じていると思うんだけど、攻撃力を
手に入れて、何をしたいの?
「いや、そりゃあもちろんショットを決めてポイントを取りたい」
そう思って攻撃力のあるショットを磨いている人、危ないよ。
そういう気持ちで手に入れた攻撃的ショットは、逆に自分の
テニスを短調にし、ミスを増やし、挙げ句の果てに相手からも
周りで観ている人達からも「あいつは打つだけだよね」って
言われてしまう。
 
じゃあ攻撃力っていらないの???
いや、攻撃は必要だよ。
じゃあ何がマズイのかと言うと「決めるため」という部分。
もちろん攻撃が上手く行けばショットが決まってポイントが
自分に入るんだけど、テニスってポイントの8割以上が
「どちらかのミス」で成り立っているんだよ。
ましてや、皆がやっているその練習は自分よりも強い
格上の選手に勝つための練習なんでしょ?
だったら「決める」ということ以上に、相手を苦しめること、
それからミスをさせることを目的としたショットが必要になる。
格上に対して「決めまくって金星」なんて勝ち方は有り得ないのだ。
決まりまくったとしたら、それは相手が格上ではなく弱かったか、
それとも体調不良だったか・・・だね。
 
なので、「攻撃力が欲しい」という気持ちは大いに持ってもらって
結構なんだけど、「決めるため」ではなく「相手を苦しめるため」という
気持ちを持っておかないといけない。
そしてそういった「相手を苦しめる」という気持ちで攻撃力って
ものを考えると、色んな攻撃力が見えてくる。
苦しめることが「攻撃」の定義となるんだから、コートの端から端に
動かして打たせることも攻撃だし、意表を突くことも攻撃。
伸びのあるスライス打ち続けるってのもこうなると攻撃だし、
相手の苦手なショットに集めることも攻撃と言える。
とにかく打てば打つほど、相手の状況が悪化してミスする
可能性が高くなっていればそれは攻撃となる。
そしてその攻撃的ショットを「ミスしろー!ミスはまだかー!!」って
呟きながら打ってもらいたいのだ。
 
もちろん相手のレベルが高ければ、相手の苦手そうなバック等へ
ただ単に集めているだけでは攻撃と言えなくなるから、そこで
もう少し配球パターンやパワーショットを増やしていかないといけない。
例えばバックへ集めておいてボレーに出る・・・とか、緩急を付けながら
コートの左右、前後に揺さぶるとかね。
でもやっぱり「決めないといけない」という気持ちは持たないように。
上手く相手を動かしたり、前へ詰めてプレッシャーをかけたり
しながら攻撃的に繋いでいると、自然と決まるもんである。
「決めなきゃ、決めなきゃ」なんて思わないこと。
そんなことを思っている人は、逆に自分を追い込むことに
なってしまい、そしてその攻撃力が裏目に出てしまうのだ。
 
攻撃テニスを身に付けよう!!
ただし、その攻撃によってどれだけ相手のミスが増えたかを
考えてみよう。
冷静に分析すると、その攻撃によってただ単に自分のミスが
増えただけであった・・・なんて結果が出た人はもう一度攻撃力とは
何かってことを考えた方がいい。
速いショットを打てるようになって欲しいけど、そのスピードを得たことで
相手からミスをたくさんもらえるようになったって考えてね。