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てにすまん 高西ともブログ 2013/6/5

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その大会で優勝候補になれる簡単な方法

[考え方] 投稿日時:2013/06/05(水) 01:57

試合会場に行くと、出場選手達はグループになることが多い。
試合前にそのグループの仲間達と喋りながら気を紛らわしたり、
ストレッチしたり、もちろんテニスの話、試合の話もする。
でもそういう試合会場でのグループってだいたいレベル別で
分かれている場合が多いんだよね。
シードなんかが付いている強い選手たちは、やっぱり強い選手の
グループで集りやすいし、予選からスタートの選手達は同じ
予選スタートグループで集まる。
俺の周りにいる選手は、やっぱり同じくらいのレベルだったり
することが多かったね。
だって同じレベルの選手達と普段もよく練習するわけだし、出場する
大会のレベルや何回戦くらいで敗退するか・・・という大会日程なんかも
似てくるから、行動が一緒になっていつの間にか友達になりやすいのだ。
 
大会規模がさほど大きく無ければ、そんな俺でも上位グループの
選手として会場にいられるんだけど、国際大会とか全日本選手権ほどの
レベルの会場に行くと、俺なんかより遥かにレベルの高い選手たちの
グループが出来るんだけど、そういうグループは一応顔見知りではあるが、
そこにいようとは思わない。
思わないんだけど、なんだかそのグループってやたら気になるんだよね。
「俺もいつかはあのグループに・・・」なんて思いながら、憧れの目で
見てしまう。
そんな上位グループの選手と実際に試合で当たってしまうと
勝てないから、「やっぱりまだ俺はあのグループは無理だ」と
いつもの気の合う同じレベルの中間グループに戻って行って
「惜しかったね」「相手、やっぱり強かったね」なんて言ってもらって
同情してもらう・・・なんてパターンになるのであった。
 
でもそんな上位グループの選手と何度も対戦していると、
競って勝ちそうになったり、たまに勝ってしまったりすることなんかも
経験することがある。
そうすると、昔は雲の上の存在だった上位グループの選手たちとも
段々と仲良くなっていき、いつの間にか大きな大会でもトップシードの
優勝候補の選手たちと試合前に話をしたり、一緒に練習したりする
ことも多くなっていく。
そしてそのトップの上位グループの選手達と一緒に大会期間中に
ずっと過ごす・・・なんて機会も増えてきて、自然と最強グループに
混ぜてもらえることも増えたんだよ。
 
そんな上位グループの選手達と一緒にいると、やはりそのグループが
他の選手グループから何となく意識され、注目されていることを感じる。
その注目は憧れや尊敬でもあり当然脅威でもある。
そしてそういう注目を浴びる上位選手たちはどことなく、それを意識しながら
話をしたりストレッチしたりして試合の準備に取り組んでいるのだ。
俺にシードが付くような大会の場合は、俺もやっぱり
「俺がシード選手の高西だよ」って意識を持って周りにアピールするからね。
そして、そういう「注目を浴びる」という状況になると、上位グループじゃない
自分とは違う特別な自分が生まれるんだよ。
 
その違う自分というのは堂々としていて、表情もキリッとしている。
自分のテニスに自信を持っているし、周りの強い選手達にも動じない
余裕も感じられる。
それでいて選手として試合前のストレッチやプラクティスなどの
コンディショニングは「さすが」と思わせるほど徹底しており、
完璧な仕上がりの選手に周りからは見えるのだ。
もっと言うと、大会の役員やレフリーなどとも気軽に挨拶して、且つ
余裕で世間話などもこなしてしまう、そう、違う自分とは完全に
その大会の中心にいる主役的な気分だし、自分が優勝候補に
いるんだ・・・という気持ちで大会会場にいられるんだよ。
そしてそういう気持ちを持っていないと実は試合会場では
プレッシャーに潰されてしまい、実力も発揮できないのだ。
 
試合で結果を出すためには練習をして上手くならないといけない。
でもその練習で培ったものを試合で発揮していくためには、練習では
得られないまた違ったものが必要となる。
それが「俺が主役」という気持ちであり、その「主役」という気持ちを得る
ためには活躍して注目されることなんだけど、もっと近道して
注目される存在になるには、その大会のトップグループの中に
身を置いて上位選手達と一緒に大会期間中、練習もストレッチも
雑談も試合後のランチも行動を共にしながら、周りから注目を浴びる
ことなんだよね。
 
もちろん、丸っきりテニスがダメなのにそんな上位グループに潜り込もうと
すると「ん?なんだ!?」って思われるけど、一度でも上位グループの
選手の一人と試合で競ったり、一緒に練習したりして関わりが
ある場合にはそれをキッカケに上位グループ入りを果たし、そこで
注目されることで、大会の雰囲気に潰されない選手像を確立して
もらいたい。
簡単でしょ?
大会会場に行って、トップシードの選手達と世間話しながら
大会を過ごせば良いだけなんだから。
でもこれが結構難しい。
一生懸命練習するより難しいかも。
だけどこういうことを避けるわけにはいかないんだよね。
大会で活躍したいのなら、その大会の主役級の選手達と一緒に
「俺たち共に優勝候補」って周りにアピールしましょう。