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てにすまん 高西ともブログ

先輩の説教から学んだこと [過去の思い出]

投稿日時:2012/02/20(月) 16:29

俺はそんなに怒りっぽい性格ではないんだけど
何かとスクールコーチの会社に所属していた頃は
先輩や上司とぶつかって喧嘩した思い出が多い。
ま、怒りっぽくはないが頑固なんだと思う。
でも喧嘩したもう一つの理由は、テニスの価値観を
会社の人皆が持っていたので、若造の俺でも
テニスのことやレッスンのことに関して気になることは
先輩だろうが上司だろうが、どんどんぶつかって
いこうって思ってたから。
よくそんな態度で先輩コーチにぶつかっていっては
こっ酷く叱られたもんだ。
 
そんな俺がまだ入社1年しか経っていない頃、
勤務先のテニススクールでは朝と午後、コーチ全員参加の
合同練習会が毎日行われていた。
スタッフ10名くらいで一緒に練習するんだけど
レッスンがあるコーチは途中どんどん抜けていく。
そんな練習会のある日、最後までコートに残って
練習していたのは、俺と10才年上のある先輩コーチ。
 
「高西、最後ビール賭けて試合するか!?」って
言われて「お願いします!!」って始まったシングルスの対戦は
いきなり先輩リードでスタート。
「ビール、楽しみだ~」なんて上機嫌でプレーをしていた
先輩だったが、その後俺の調子が上がっていき、
追い付くことに成功した。
 
すると「何なんだよ、その態度は!!!」とその先輩が
急に怒り出した。
それまでリードしていた時は、「ビール楽しみ~」なんて
へらへらプレーしていたのに、追いついた途端に
俺のプレー態度が気に入らないって怒ってきたのだ。
何が悪かったかというと、転がっているボールを拾い
先輩に渡すとき、何も言わずに渡したから。
 
「お前、先輩にボールを渡すとき、一声かけるのが常識だろ!」と
説教が始まる。
俺は「こっちが渡すのを見てるんだから別にいいだろ!」って
心で思うが、段々イライラしてきてたから、ムスっとした表情。
それ見て余計に先輩は「普段からお前は・・・」と更に
声を荒らげて説教を続ける。
 
で、それから結局日没まで説教食らって試合は有耶無耶に。
練習も中途半端、ビールもどうなったのか分からない状態。
その先輩が俺の生意気な態度に対して親切心で
説教をしてくれていた可能性も否定はできないが、その時の
俺は説教を喰らいながら、こう思っていた。
「テニスって、練習マッチの勝敗だけなのに、これだけ人の
冷静さを破壊するもんなんだ」
 
勝てると思っていた後輩に追いつかれ、イラっとした先輩は
俺の試合態度が気になり、それによって説教せずには
いられないというか、試合から逃げた結果になった。
ということは、普段の試合でもこうやって相手を
苛立たせることが出来れば試合を放棄させ、負けさせることが
出来るんじゃないか・・・って真っ赤な顔で大声を張り上げて
説教する先輩を見ながらそう思ったのだ。
 
テニスはメンタルスポーツ。
相手を崩せれば勝利が見えてくる。
怒りまくったあの先輩の説教で、もしかしたら俺はそのことに
気付かされたかもしれない。
ありがとう、先輩。

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