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てにすまん 高西ともブログ 2012/4/9

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得たものはボレーの技術だけじゃなかった

[戦術] 投稿日時:2012/04/09(月) 10:02

過去2回、完全ネットプレーヤーになったことがある。
サーブの時は殆どサーブ&ボレー、レシーブの時も
半分以上はレシーブダッシュ。
 
最初に行なったのは21才くらいだったかな?
テニスコーチという仕事をしていながら、バックハンドストロークと
ネットプレーは、笑ってしまうくらい出来なかったので
「じゃあ、死ぬほどネットプレーを経験してやろう」って
思ったんだよ。
当時はまだランキングも持っていなかったし、戦績も
さほど大して出していなかったから、プレースタイルを
思い切って変えるってことはそんなに抵抗はなかった。
むしろ「コーチとして勉強しなきゃ」って感じ。
 
練習もメインはネットプレーになり、マッチ練習もネットプレー、
当然試合もネットに出まくり続けた。
その結果は・・・意外と手応えがあり、それまで競ったことない
先輩のコーチから1セット取ったり、試合の戦績も逆に良かったり
いい1年だったのだ。
 
でもそこで思ったことは
「ネットプレーって決めるために出るんじゃないんだ」ってこと。
その一年で確かに恐ろしく下手くそだったボレーも人並みに
なったんだけど、相変わらずセンスは感じられなかった。
じゃあなぜ手応えを感じられたかったって言うと、ネットに出ていく
という行為そのものを相手が嫌がってくれたから。
それにより、相手のミスが増えたのだ。
これは徹底的にネットプレーをやってみて、初めて知った。
決めるために出続けているのに、段々ボレーを決める前に
相手がミスをするようになっていく。
 
でもこれは「ちょっと出てみよう」って感じでは手応えは
得られなかっただろうね。
だって、ボレー下手くそな相手がネットに出てくるのって、
本来相手は嬉しいんだよ。
実際、試合の最初はパスを抜かれるし、足元に沈められて
ミスさせられるという感じで、全然ダメなんだけど、それでも
気にせず出続けていくうちに、「なんだ?こいつは・・・」って
徐々に相手は力んでミスが多くなっていくんだよ。
徹底してネットプレーヤーをトライしたから得た実感
だよね。
 
そしてその手応えを感じてからというもの、
「相手は何を考えているんだろう?」
「相手は何を嫌がっているんだろう?」
そういうことを考えてプレーをするようになっていった。
ちょっと甘いと簡単にやられてしまうネットプレー。
だけど逆に、相手がちょっと油断したショット打つと
ネットプレーのこちらはすぐに決められる。
それを感じてから、一本一本のショットのコースや、
自分の立ち位置、球種などを組み合わせながら、
何を嫌がってくれるのか何が有効なのか、
丁寧に考えるキッカケになったんだよ。
 
今はネットプレー大好き!
でもそれ以上に「戦術」を駆使することがスゴイ楽しい
って思いながらテニスをしている。
そのキッカケはあの時のがむしゃらネットプレーをした
一年間にある。
皆もたまには自分のスタイル以外にトライしてみたら?
自分のテニスの意外な面が見えてくるよ。

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