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てにすまん 高西ともブログ 2012/5

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サッカーで言うと、アシストだな。

[考え方] 投稿日時:2012/05/24(木) 01:56

テニスの試合は決めることよりもミスで
ポイントを稼ぐほうが多い。
しかし少ないながらも、決めるポイントもあるわけだ。
その決めポイントのパターンはボレーで決めたり
フォアハンドストロークのエースで決めたり、相手が
ネットに出てきたのをパスやロブで抜いたりと
色々あると思うが、何がメインとなるのだろう?
 
自分の決めショットのメインが分かっている人は、
その決めのショットの一つ前のショットを確認して欲しい。
そしてそれがとても重要なんだよね。
ラストの決めのショットじゃない、その一つ前のショットだ。
例えばアプローチで前に出てボレーで決める・・・という
パターンがポイントの決め方であれば、決めの最後のボレー
じゃなくて、その一つ前のアプローチ、これをよく
覚えておいて欲しい。
そのショットの出来が良いからこそ、最後の決めの
ショットがあるんだ。
 
しかも決めのショットの一つ前というのは、意識としては
攻撃的ではあるが、決める気はない。
だからミスの確率も少ない。
そしてそのショットの後には決めのショットが控えていると
相手にも伝わると、その決めの一つ前ショットを見せるだけで
相手はその後の決めショットを連想し、それを恐れて
無理してくれる可能性も出てくるわけだ。
 
さっきのアプローチからボレーで決めるというパターンに
置き換えると、アプローチの後に決めのボレーが
控えているというのを相手が覚えてくれると、
アプローチをして見せるだけで、焦ってミスを連発してくれる
というパターンになりやすいし、ネットプレーヤーって
そういう展開を狙っているんだよね。
わざわざ決めて終えることより、決める一つ前のショットを
見せただけで相手がミスってくれた方が楽なんだよ。
 
どの決めショットにも、必ずその前に決めショットの
状況をもたらした重要なショットがあるんだよ。
それが沢山登場すれば、それだけ決めショットの
展開になりやすいってことだし、それだけ相手も
「決められるかも」と焦ってミスをしてくれる可能性も
増えるってこと。
 
それを最後の決めショットばかり考えていると、強引な
決めパターンになりやすいし、相手にもカウンターを
狙われやすい。
最初にも言ったように、テニスは決めることよりミスを
もらう方が多いわけだから、決めショットの一つ前を
しっかり意識して、そのショットを有効に活かしていこう。

テニス選手はアーティスト!

[過去の思い出] 投稿日時:2012/05/23(水) 09:15

実は高校のとき、アトリエに通って絵の勉強を
していた。
小さい頃から絵を描くのが好きだったから、大学も
美術系、芸術系を目指そうかなって思ったから。
なんせ、高校で始めたテニスは当時特に手応えも
感じていなかったから、「大学行ってテニス」なんて
これっぽっちも考えなかった。
それより絵を描くことこそ、自分という人間を表現出来る
唯一の方法だと思っていたのだ。
 
アトリエには高3の夏休みの夏期講習から通ったんだけど
とにかく毎日通っては何枚も何枚も絵を描いた。
そこで技術的なことを学んだんだけど、毎日毎日
絵と向かい合い、それぞれの作品の出来に対する自分の
評価と周りからの評価のギャップに驚いたり苦しんだり
しながら、絵を描くことで自分を表現する方法を
学ぶことも出来た。
 
結局大学に落ちて、浪人しながらアトリエに通ったんだけど
そうなると更に「自分を表現する」ということにこだわり
「俺という人間は何だろう」って哲学的なことを考え始めた。
そんな時、高校の夏休みにも手伝ったテニスコーチのバイトの
仕事があったので、ちょっとしたバイトのつもりで参加。
それをキッカケにあっという間にテニスコーチに転向。
上京してテニスコーチの派遣会社に就職。
 
でもその会社でテニス選手という世界に出会った。
最初は周りの先輩コーチの真似して選手活動していたが
段々自分のテニスに手応えを感じ始めると、そのテニスを
いかに勝利に結びつけ、自分の実力を周りにアピール
出来るか・・・を考え始めた。
でもそういう風に思った時、ふとアトリエに通っていた頃を
思い出した。
選手活動も絵を描くことも同じだなって。
 
どちらもまずはとことん数をこなし技術を磨くこと。
そしてそれを自分で評価しなきゃいけないし、周りにも
評価されないといけない。
その両方から得た結果を「実力」として軸にし
更に発展させるための土台にしていく。
どちらも地道な活動が重要だけど、人の評価を受ける
ことから逃げてはいけない。
 
テニス選手を目指しているけど、試合で勝てる実力が
身に付くまでは試合に出ない・・・なんて言ってるヤツが
けっこういるんだけど、それじゃあいつまでも勝てない。
試合に出て、まずは実力不足ってことを試合相手からも
周りで見ている人からも批評されないと。
でも絵の世界でもそう。
自分の評価だけで満足していたら危険。
周りの評価を受け、それを受け止めなきゃいけない。
だけどどちらの世界も絶対誰にも譲れないポリシーも
必要なんだよね。
このバランスがとても似てるのだ。
 
さて、とことん選手活動してテニスコーチも20年やってきた
俺は、自分を表現出来るようになったか・・・。
いや、まだまだだ。
ただ高校生の頃の俺と違うことは、今の自分が好きであり
自分を信用しているということ。
まだまだ自分を探っていきたい。

グリップチェンジのコツは・・・

[テニス技術] 投稿日時:2012/05/22(火) 14:04

いろんなショットを身に付けたら、それを
試合の中で上手く使い分けていきたいよね。
トップスピンのストロークを打ちながら、急にスライスを
使ったり、思い切って踏み込んでボレーをしたり。
そんな時、難しく感じるものの一つに
グリップチェンジがある。
 
このグリップチェンジ、俺はさほど苦手では
無いんだけど、これで苦しんでいる人をよく見掛ける。
そんな人達は決まってこういうことを言っている。
「ラリーが速すぎてグリップを変える暇が無かった!!」
それを聞くとなぜこの人のグリップチェンジが遅れたのか
わかる気がする。
だって俺の場合、グリップをチェンジさせるというより
最初からグリップなんて決めていない。
いわゆるニュートラル状態になっているんだよ。
 
どういうことかと言うと、例えばフォアハンドストロークを
打つとしよう。
打った直後、グリップはどうなっているかと言うと、
利き腕の右手は、そのままフォアハンドストロークの
グリップではなくて、一旦左手がラケットを持ってあげて
右手はユルイ感じで軽く添えているだけなんだよ。
だから次の相手ショットがバックであれボレーであれ、
スライスであれ、何でも合わせられる状態にあるのだ。
これがフォアハンドストロークのグリップのまま
相手が次のショットを打つのを待っていると、もしフォア以外の
違うショットが来たときに、固まったフォアハンドストロークの
グリップをまずは緩めないといけないので、違うグリップに
するのが遅くなってしまう。
しかも、それで焦ったらそのままフォアのグリップで
違うショットを打つなんてことになってしまう。
そういうことが「グリップ変えられなかった!」って
発言を生むんだよ。
 
じゃあユルく握ってニュートラル状態の右手グリップで
どうやってピシッと次のショットのグリップを作るのかと
言うと、それは左手なんだよ。
左手でフォアハンドストローク、バックハンドストローク、ボレー
スマッシュ・・・などのグリップを一瞬で作り上げ、その
グリップが出来たらそのまま右手が握って打ちに行く。
ボレーも出来るだけフォアとバック、それから高さや相手の
ショットのスピードなんかでグリップを使い分けて
もらいたいからね。
もちろん時間が無ければコンチネンタルで全ての
ボレーをこなすのも一つのやり方だけど。
 
いろんなショットを織り交ぜて試合をしようと思っている人、
いつもグリップチェンジで苦しんでいる人、
大事なのは利き腕と逆である手、俺の場合は左手の
活躍が重要なんだよ。
左手のスムーズなグリップ調整があるからこそ、右手は
ユルく握って待っていられるのだ。
そのためにも打ち終わったらすぐに構え直し、その時
ちゃんとリラックスして右手のニュートラル状態を
作ってあげよう。
 
テニスコーチの仕事をしていると、慣れてきて、左手の
助けを借りずに右手のみでグリップチェンジが出来るように
なるんだけど、これはそんなにオススメしない。
でもやっぱりこれもショットとショットの間はユルく握って
ニュートラル状態でリラックスしておくことがコツだな。
さて、君のグリップチェンジはスムーズに出来てる?

心変わりには敏感でありたい

[考え方] 投稿日時:2012/05/21(月) 10:50

テニスのプレーにはスタイルというものが
必要になってくる。
ネットプレーヤー、スライスで粘るパターン、フォアハンドの
ストローク中心の打ち込み・・・などなど。
でも全ポイント、そのスタイルのプレーをし続けるとあまりに
単調過ぎて効果が薄くなってしまう場合もあるから
何か違うパターンも混ぜていかないといけない。
それをどこで何を混ぜるかが重要なんだけど
これを失敗すると逆効果になって
「余計なことしなきゃ良かった・・・」なんて
ことになってしまう。
 
それを上手く使い分けるにはどうすれば良いか・・・。
大事なことは相手のその時の心境を読むことなんだよ。
その心境は大きく分けると二つ。
「繋げる」か「攻撃」か。
繋げようとしている相手には勝負を促し、繋ぐつもりだったのに
思わず攻撃をしてしまうようなパターンに持ち込めば
効果があるし、攻撃しようとしている相手には、その攻撃が
無効に思えるようなディフェンス力を見せつけるのが
有効なんだよ。
 
例えば君のプレースタイルが手堅く繋いで、ミスを
出来るだけ少なくさせるというスタイルだったとする。
そして、そのテニスで試合をスタートさせた結果、
試合の序盤は相手のミスの方が多くて3-0まで
リードすることが出来た。
順調に進んでいるから、このペースのまま6-0で
勝ちたいって思うんだけど、ここから追いつかれて
3-3になるパターン、これってよくあるでしょ?
そうなった原因は相手の心境の変化に気付かず
なんの手も打たなかったことにあるんだよ。
 
もし君が逆の立場、0-3で負けている方だった場合、
ここで君はどう思う?
それまでの3ゲームを思い返して反省し、その後は
とりあえずミスをしないように手堅くプレーするやり方に
変えるでしょ?
ここに心境の変化は起こりやすいんだよ。
でも、リードしている選手がその心境の変化に気が付かずに
今まで通り、相手からミスを簡単にもらい続けようと思っていると
上手くいかなくなる。
「あれ?ミスしない・・・」なんて思いながらいつの間にか
追いつかれてしまうんだよ。
 
「攻撃して決めてやろう」って思っている相手には
その攻撃が無効に感じるような手堅い繋ぎショットが
有効だけど、「ミスしないように繋がなきゃ」って相手が
思っていたら、攻撃したくなるようなパターンに持ち込むと
相手は嫌がる可能性があるから効果的。
 
だから、3-0リードの時、負けている相手が
「ここからはミスしないようにしなきゃ・・・」って思い始めたら
手堅く繋ぎ始める可能性が高いから、そこで
「繋いでなんかいないで、攻撃してみれば?」と誘いを
かけると面白いことになりやすい。
例えばネットダッシュして、パスを打たせるとか、逆に
ネットに引っ張り出して、ストロークラリーをさせないとか。
相手をコートの端から端まで走らせまくって体力を
消耗させるのも、攻撃を促すパターンとしてはよく使われる。
 
もちろん攻撃を促しておいてこちらがその攻撃を
受けきれないとマズイから、こっちもそれなりの安定感というか
手堅さは持っていないといけないけど、とにかく相手の心境を
読み、その作戦を相手の思い通りに実行させないような
パターンを試合中に挟んでいかないといけない。
 
「俺はこういうプレーヤーなんだ!!」というポリシーは
テニス選手にとってスゴイ大事なこと。
これがないとブレてしまう。
でも相手と戦うスポーツなんだから、相手の心境のことも
同じくらい大事なんだよ。
特に自分のやり方が上手くいってる時には相手が
それに対しての対処法を考えるわけだから、それを読んで
先手を打って「そんなの無駄だよ!」って示さなきゃいけない。
粘ろうとしてミスを減らそうとしているのか、攻撃して
一気にポイントを取りに来るのか、相手のやろうとしている
ことを感じ取って、対応出来ないと試合は勝てないよ。

テニスコーチ、はじめました。

[過去の思い出] 投稿日時:2012/05/18(金) 10:48

テニスを始めたのが高校1年生の時なのに
テニスコーチというものを初めて体験したのは
高校2年の夏休みだった。
それは父の知り合いのテニスコーチが夏の間の
1ヶ月間ほど、長野県の白馬で開催している
テニスキャンプのコーチの仕事だった。
 
お客さんは関西や関東、それから名古屋方面
などから泊りがけで来ては、テニスを楽しんだり白馬の
自然を満喫したりするんだけど、家族連れで来た方の
子供のレッスンをしてあげる・・・というのが俺の最初の
テニスレッスンだった。
だからきっちり教えてあげるというよりも、一緒に遊ぶという
感じかな。
グリップがどうとかフォームがどうとかいう話は
あまり行わなかったね。
それよりも子供たちと仲良くなって一緒に遊び、
レッスン終わった後に「楽しかった!!」って言って
もらえればそれで良かった。
その時俺は初めて「テニスコーチって面白いかも」って
思ったけど、まだその時は将来の仕事にしようと
までは思わなかった。
 
でもこのテニスキャンプの中で2回ほど一般の
参加者の方にもレッスンをする機会があったのだ。
まだテニス歴1年の若造が、大人達にテニスを教えるとは
何事か・・・と思うけど、なぜかそういうチャンスをもらって
しまったんだよ。
もちろんその時のレッスンは今でも覚えているけど
流れも内容もムチャクチャ。
慌ててテニス雑誌読んで、レッスンで行う練習内容と
説明する内容を決めたから、自分で経験して得た
情報じゃないんだよね。
それでも初心者の方達を対象に行なった
レッスンだったから何となくこなしてしまった。
しかもそこで「コーチ!」って呼ばれ尊敬されたり
テニスを教えてあげたことを感謝されたりなんて経験を
してしまうと、当時高校2年の俺はもういい気になって
「テニスコーチ最高!」って気分だった。
なんだか特別な存在になった気がしたんだよ。
 
結局その最初のテニスコーチ体験でいい思いをした
もんだから、高校卒業したあとそれがキッカケとなって
テニスコーチの道を歩むことになった。
でもね、実際本業としてテニスコーチを始めて、やっと
コーチってどういう仕事なのか分かってきた。
その場を楽しませるためじゃなく、受講してくれた方に
結果出させなきゃいけない責任があるってこと。
当時、高校生だった俺はその責任感が無かったな。
無難にこなすことと、自分が楽しむことのみ考えていた。
 
でも最初に感じた
「テニスコーチは特別な存在」って気持ちは今でも
大事にしようと思っている。
テニス頑張っている全ての人たちの為にもこの仕事の
素晴らしさを感じる。
でもねぇ、高校生の時に感じたことと違うことは、
テニスコーチって裏方なんだってこと。
あの頃は主役って思ってたなぁ・・・。
若かったなぁ。
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