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てにすまん 高西ともブログ 2012/2

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我らスペース発見隊

[戦術] 投稿日時:2012/02/29(水) 11:37

ダブルスの試合のとき、相手コートに
敵は何人いるだろうか?
もちろん・・・二人だよね。
その二人をじっと見て、相手がどこを狙っているか
不安がっているのか、調子に乗っているのかを
確認するのも大事なことだけど、その二人以外の
部分・・・いわゆるスペースを確認することは
とても重要。
スペースが見つけられない人は、相手に
ぶつけることしか戦術が思いつかないからね。
 
でもこのスペース、意外と試合の時焦ったりして
なかなか見付からないんだよ。
あんなにコートは広いのに。
 
そこで、とりあえずスペースを見つけやすくするためにも
コートをきっちり区分化してみよう。
まずダブルスの場合は、相手コートを「田」の字に
四分割してみて。
相手は二人だから、四分割したうちの二つのスペースが
埋まっていることになるから、残り二つのスペースが
必ず空いているんだよ。
その空いた二つを上手く使って崩していけばいい。
 
でもこの考え方が普段からなかなか思いつかない
人はだいたい、相手コートを右側と左側の二分割でしか
考えていない人。
試合の中でもクロスに打つのか、ストレートに打つのか
その二つの選択肢しかない人は、二分割の考え方。
これは当然相手は守りやすいよね。
クロスに打つにしても、深いクロスなのか、それとも相手が
前に来させられる、ドロップショット系、もしくは
ショートクロス系のクロスなのか、その選択肢を使うと
崩す方法が生まれてくるんだよ。
 
となると普段から、相手を前に誘い出すようなショットも
練習しておかないといけないってこと。
パワーショットや深いショットは相手を下がらせる効果がある。
ロブなんかもそうだよね。
でもそんなのだけだと、相手はちょっと下がって受身で
プレーしていれば守りやすいわけでしょ?
だから前のスペースも使えるようなショットを用意しておこう。
 
因みにシングルスもこの四分割でイイんだけど、
六分割とか九分割の考え方も出来るようになると面白い。
左右に振るだけじゃなくて、あえてコートの真ん中に立たせて
プレーさせておいて、それから急にアングルショット・・・とかね。
なんにしろ、コートを分割して相手が立っている場所以外の
スペースが有効に見えて来たら、更にテニスは面白く
なるし、その考えが出来ない人は結局ショットの質でしか
勝負が出来なくなるわけだから、格上には勝てない
テニスになるんだよ。
 
まずは「田」の字に四分割して相手がどこにいて
どこが空いているのか改めて見てみようよ。

低迷時期をどう乗り越えたか

[過去の思い出] 投稿日時:2012/02/28(火) 12:19

高校生からテニスを始め、32才で引退するまで
思った以上に自分のテニスを成長させることが
出来たと思う。
上京してきた18才の時には、市民大会くらいしか
実戦経験がなかったし、もちろん技術も乏しかった俺が
最終的には100以内のランキングに入ることが出来た。
でも順調に成長してきたわけではない。
低迷時期も色々とあった。
特に思い出に残っているのは22才の頃。
「俺って成長してるのかなぁ」って自分のテニスに疑問と
不安を感じながらコートに立っていたんだよ。
 
その頃はアメリカから帰ってきて気持ちはスゴイ乗っていた。
帰国一発目の試合でも強いシード選手に勝って金星を上げ、
所属していた会社の皆にも「スゴイ!!」って褒められて
試合の数もどんどん増やして・・・。
でもそれ以降の試合はさほどいい結果が出なかった。
理由は、アメリカ行って俺は8キロも太って帰ってきたことも
多少は原因としてあるだろうが、試合に出るたびにアメリカで
影響された打ちまくりストローク。
まるで自分の力を誇示するような打ちまくりテニスが
結局空回りしていたんだよ。
 
今思うと、多分「俺はアメリカ帰りなんだぞ!!」と行ったことを
アピールしたかったんじゃないのかな?
それとそういう俺のテニスをちゃんと見てくれて、指導してくれる
コーチ的な立場の人がいなかったのも原因。
会社には先輩もいたけど、テニスのスタイルなんかの
アドバイスまでは当時、もらえなかったからね。
 
戦績は軒並み「初戦敗退」が続いた。
負けても「強くなってやる」という気持ちと、勝てない焦りが
余計に打ちまくりテニスを頑固に続けさせてしまった。
「俺って実は成長してないんじゃないの?」
出口の見えないトンネルの中を歩いているような
気がし始め不安を募らせていた頃になって、先輩が
とあるアカデミーを紹介してくれた。
 
選手が集まり、コーチの下、練習を行うそのアカデミーに
参加し始め、そこで練習をやるようになって初めて
自分のテニスの問題点、そして今後の展望をコーチと
一緒に考えることが出来たのだ。
もちろんすぐに結果は出るものではないけど、今後の
自分のテニスに期待できるようになったのは大きかったよ。
今いる状況から落ちる心配をしていたのが、逆に
成長していく希望を感じられたからね。
 
それからは、コーチという存在を必ず求めるようになった。
でも別に専属コーチとかじゃなくても良いんだよ。
ある時は会社の先輩、先輩選手、選手仲間・・・。
とにかく「俺のテニスどう?」って見てもらって印象や意見を
聞きながら、一人で考えすぎないようにした。
そうやって意見を言ってもらうと、暗いトンネルの中でも
出口の明かりが見えてくる。
前に進むのは自分だけど、ある程度人に頼って
方向なんかは導いてもらわないといけないって
思ったよ。
皆もちゃんと自分コーチ役を決めておかないと、低迷時期に
やる気までなくなってしまうよ。

誘惑のハイボレー

[技術【ネットプレー】] 投稿日時:2012/02/27(月) 17:26

テニスの試合の中で「誘惑のショット」というのが
幾つかある。
「チャンス!!」って思えるけど実は意外とショットの
難易度が高くてミスをしてしまうものなんだけど
そんな誘惑されるショットの代表格に
「ハイボレー」があるんだよ。
経験あるでしょ?
 
ボレーという、ただでさえ「決めたい!!」という気持ちが
急かされるポジションにいるうえに、浮いたボールが
飛んできたとなると、もう気持ちは「ヨッシャー!!」って
嬉しくなって興奮してしまうのだ。
で・・・その興奮が大振りのスィングを生んでしまい、
その振りが強すぎてネットに突き刺さる。
もしくはボール20個分くらいの全然惜しくない大アウトを
やってしまったりする。
そんな経験を皆何度かしてるでしょ?
ではその「誘惑のハイボレー」をどうすればいいんだろうか?
 
まず、ネットプレーにいる時に、浮いたショットが飛んでくる
というのは、間違いなくチャンスである。
これは合っているので、ただ地味に繋ぐという選択肢は
あまり好ましくないが、バックのハイボレーの場合は
別かな。
力が入りにくいので、ゆっくり深く返球するのみ
なんてパターンでも良いけど、基本的にハイボレーは
チャンスだからやはりポイントを決めることを目的にして
攻撃はするべし。
 
その時「攻撃」ということの意味をしっかり考えよう。
「攻撃=パワー」って思ってる人は、力みやすい。
違う!!!!
攻撃とはパワーということも場合によってはあるが、
それ以上に重要なのはコースである。
きっちり相手がいないスペースに打てるように
することと、そのコースが事前にバレないように、
身体の向きを作ったり、そのコースをジッと見ないように
することが必要だよ。
 
それからコースの打ち分けとショットの安定感の
ためにも、コンパクトなスィングを実現させよう。
そのためには・・・まず先程も言ったように、パワーよりも
コース重視で攻撃を考えること。
それから、ラケットを振る腕にパワーを求めるんじゃなく
打つ瞬間に踏ん張る足、もしくは前に踏み込んで行く
勢いとラケットがボールを捕らえるタイミングを合わせ、それで
ボールを飛ばそうと考えること。
腕の振りに頼って飛ばそうとしちゃいかん。
 
誘惑のショットではあるけれど、ハイボレーは
チャンスに変わりない。
でも攻撃的なコースと、安定感をまずは覚えよう。
それから徐々にパワー系ハイボレーを使っていこう。
まぁ、そう焦るな。

あなたのテニスに価値はある?

[メンタル] 投稿日時:2012/02/24(金) 14:18

強い選手になるにはどうすればいいのか。
もちろん練習やトレーニングを頑張らないといけない。
試合にも出場しなきゃいけない。
ただそれだけじゃなくて、頭でも考えられるような選手に
ならないといけない。
じゃあそんなことを皆がやれば、その皆は強くなるのかと
言うと、現実はそうじゃない。
強くなる人もいれば、伸びない人もいる。
 
その境目はどこで生まれるのだろう。
 
ま、色んな項目はあるだろうが、その一つに
「その人の価値が認められているか」
というものがある。
でもそれはね周りから認められた価値ではなく
自分が自分を認められているか・・・なんだよね。
 
そりゃ、強烈なストロークや粘り強いフットワーク、
華麗なネットプレーを持っていれば周りの人達から
ちゃんとその存在価値は認められるだろう。
でもまだその域に達してない人たちは、励ましなんかは
あるかもしれないけど、自分自身でちゃんと自分の価値を
認めないといけないんだよ。
これが意外と難しい。
 
でも「勘違い」と間違えないように。
まだ出来もしないのに、自分よりも強い人たちと
同じようなことを「俺は出来るんだ!」って思い込んで
無茶するのとは違う。
それは勘違いであって、一番相手が喜ぶこと。
「今の自分に出来るレベルのことを、自信持ってやれる」
というような、身の丈に合ったことを黙々と続けられることを
「価値」として認めてあげなければいけない。
 
例えば、出場している大会の中で自分が一番弱い選手で
あったとしても、周りの選手のプレーに合わせてしまって
空回りするようではいけない。
自分のショットのスピードや、打てるコースなどを思い出し
他の選手に比べると地味なショットかもしれないけど、
それが出来る今の自分のテニスを、価値としてちゃんと
認めてあげられるかが、勝負にも影響されるし、その後の
成長にも大きく関わるんだよ。
そこで劣等感を持ってしまう選手は、自分のテニスが惨め
なってダメになっていく。
 
それから自分の価値を認めてあげられる一番の方法、
それは厳しい練習やトレーニングを継続してやっているか
なんだよね。
「これだけ厳しい練習とかトレーニングやってきたから
俺は絶対負けられない!!」と思える人は、自分の価値を
認めている人。
でもそういうのをやってないと、すぐ「どうせ俺なんか・・・」って
思ってしまうでしょ?
 
強くなりたきゃ、自分の価値をしっかり認めてあげよう。
でもその前に、やるだけのことはやっておかないとね。

ホームコートパワー

[過去の思い出] 投稿日時:2012/02/23(木) 12:57

東京の昭島市にある昭和の森テニスクラブに
5年ほど勤務していたことがある。
25才から30才の時期だから、選手活動も一番
活発にしていた時期だね。
コート面数も20面以上あるので、一般スクール
だけでなく、ジュニアや一般選手の育成も行なっていて
とにかくテニスに熱い人達が集まる場所だった。
 
もちろんこれだけ大きな施設だから、大会も頻繁に
開かれる。
なので俺も年に何度も昭和の森が会場となる大会に
出場したんだけど、いわば俺のホームコートである。
こんな恵まれたことってあまりないでしょ?
昭和の森で試合をすれば、教えているジュニアや生徒さん
それから家族や後輩達も応援にきてくれる。
そんな中でいいプレーが出来て勝ち上がっていくと
最高に気分がいいんだよ。
 
当時はクラブハウスの床から天井に届くほどの大きな
パネルにトーナメントが表示されてあって、それが
大会期間中は置いてあるから、レッスンに来たスクール生の
方たちは「あれっ!高西コーチが勝ち上がっている!!」と
知ってくれる。
そうやって自分の活躍を知ってもらえると、当然選手と
しては更に燃えるし、それが戦績に繋がっていったのは
確かだね。
下手なテニスは出来ないなっていうプレッシャーも
あったけど、そのおかげでメンタルに対しての考え方も
いろいろ身に付けられたよ。
 
試合中って精神的にも体力的にも辛いことが多い。
だから気付くと自分の殻に閉じこもってしまうことが
よくあるんだよ。
自分のテニスを見つめ過ぎるというか、相手の
プレッシャーから逃げてというか。
でも観に来てくれた観客の存在を意識すると、そういった
内気モードが吹っ飛ばされて、周りに自分のテニスを
アピールしたくなるんだよ。
 
でもそれがテニスの試合ではすごい大事。
だって相手がこちらのことを見ているんだよ。
「俺は強いんだよ!この試合、絶対勝つよ!」
そう相手にアピールし続けないと勝利なんて
呼び込めない。
観客が多いと俺は特にそういう姿勢を貫くことが出来た。
どんなにきつくて辛い状況でもね。
だって観客に「諦めた」って姿を見せられないでしょ?
本音は「無理かも」って思っても、絶対「まだまだ!!」
って感じで戦い続ける。
そしてそれが勝利に繋がったことが、昭和の森の試合では
特に多かった気がする。
 
今でも昭和の森テニスクラブに行くと、当時のそういう
気持ちを思い出す。
もう辞めたけど、俺にとっては永遠のホームコート
なんだよね。
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