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ブログ2013/3

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1、2のストローク[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2013/03/13(水) 18:07

高校の頃、素振りをやらされた。
皆で一緒にやって、その時に掛け声もかけるんだけど、
ストロークの時の掛け声は「1、2、3~」であった。
1でテイクバック、2でラケットダウン、3でヒット。
いつの間にか体がそのリズムでストロークを覚えたんだけど、
そのリズムだと色々ある問題が試合中に起こった。
それは、スライスのストロークやボレーのリズムとタイミングが
合わないんだよね。
スライスやボレーは1でテイクバックしたら、2でもうヒット、
「1、2」ってリズムなんだよ。
 
ということは、ストロークに比べて1テンポ遅れて準備をしても
十分間に合ってしまう。
だから凄い速いサーブとかストロークを打たれた場合は
スライスを使って、「1、2」で打つんだけど、一度スライスで「1、2」を
使ってしまうと今度は「1、2、3」のリズムで覚えているトップスピンでの
ストロークに戻せなくなってしまうのだ。
頭の中は完全に「1、2」のリズムに切り替わってしまい、
テイクバックで1、その後ラケットダウンの2の段階でもうボールが
打ち頃の場所にある状態で「間に合わない!」って感じ。
もうそうなるとテイクバックから直接ヒット・・・なんていう打ち方に
なるんだけど、それだとミスも多いから結局スライスに戻してしまう。
一度スライスを使うともうその試合中はトップスピンに戻せない。
昔はそう思って試合していたんだよ。
 
ではそこからどうやってスライスとトップスピンの打ち分けが
自在に出来るようになったか。
それはトップスピンを変えたから。
トップスピンのリズムを「1、2、3」のリズムでずっと体が
覚えていたんだけど、それをスライスショットやボレーと同じ
「1、2」に修正したんだよ。
ただし、テイクバックを1にしてしまうとラケットダウンを省いて
ヒットを2にしないといけなくなり、それだとトップスピンは掛からない。
そこでラケットダウンを1とし、そこをスタートとしてヒットを2として
「1、2」のトップスピンストロークにしたのだ。
 
ん?じゃあテイクバックは?
テイクバックは0だね。
相手が打った瞬間すぐにテイクバックは行うけど、それは
カウントに数えないで、そこから「1、2」のリズムに合わせて
ラケットダウンとヒットを行うんだよ。
これでトップスピンのストロークもスライスもボレーも全て
「1、2」のリズムで打つことが出来るので、それぞれの打ち方は
違えど、色々使い分けがしやすくなった。
トップスピンのストロークで繋ぎながらたまにスライスで凌ぎ、
そしてまたトップスピンに戻し、チャンスあればスライスの
アプローチで前へ出てボレーをする・・・というパターンも、これで
随分とやりやすくなったもんだ。
 
それからラケットダウンを1にしたことで他にも色々メリットが
出てきた。
まずはライジングが打ちやすくなったこと。
それから速い相手のショットを返球しやすくなったから
逆にカウンターで打ち返して攻撃というパターンも増えた。
ラケットダウンからスタートするイメージなので、力も貯めやすく
なり、スィングスピードも上がってショットのパワーも上がった。
もう俺の頭の中では「1、2」「1、2」「1,2」とずっとそれでリズムが
刻まれていて、色んなショットを繰り出しているのだ。
 
皆も素振りで一度試してごらん。
「1~2~3!!」ってストロークをやるんじゃなくて、「1、2」で
振ってみるのだ。
テイクバックは一応しっかりやるんだけど、あくまでも
ラケットダウンの1からが主役で「1、2!」のフルスィングで
やってみよう。
スライスやボレーなんかも続けて一緒に素振りを行うと
同じリズムの心地良さを感じられるかもね。

ボレーストローク用のボレー[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2013/03/06(水) 23:59

ボレーストロークの時、ちゃんとボレーストローク用の
ボレーを練習している?
そもそも、この二つが全然違うって分かっている?
じゃあ、試合中にボレーボレーの状態になったら、
どういうボレーを心掛ける?
相手の勢いでガンガン押し込んだり、足元狙ったりして
ミスさせたり、浮いた甘い返球を誘ったりするでしょ?
では試合中のボレーストローク状態ではどうだろう。
もちろんボレーボレーでも使うネット際への短めのボレーも
使うんだけど、基本はベースラインにいる相手を更に
後ろへ下がらせる目的が加わってくる。
ボレーボレーの時は相手を後ろへ下がらせようなんて、
ロブでも使わない限りないもんね。
 
じゃあ相手を下がらせるボレーとはどういうの?
自分の方が今ベースラインプレーをしている時に思わず
下がってしまう場合を想像してみよう。
下がりたくなる要素として一番は深いショットだよね?
深いショットはそれだけ有効なショットではあるんだけど、
その分失敗のリスクも伴う。
となると、他のやり方で下がりたくなる要素は何なのかと
言うと、それは高い弾道なのだ。
相手が弾道を高くするとついついそれを見て下がってしまう。
 
一番分かりやすいのはストロークどうしのラリーの時かな。
相手が高々とロブのようなショットをストロークラリーで
打ってくると、こっちもしっかり下がって打ちたくなるでしょ?
高い弾道のショットは高く弾む。
高く弾むから下がって対応したくなるのだ。
だからそれをボレーでも当てはめることが出来る。
しかも滞空時間が出来るわけだから、相手にボールが渡るまで
時間が掛かるんだけど、その長い時間の間により良いボレーの
ポジションを作ることが出来るし、フェイクなんかも混ぜられる。
ストロークを打とうとしている相手選手はゆっくりだからボールには
追いつきやすいけど、ポジションは下がらされてしまうし、下がらされ
ながら相手のプレッシャーを受けないといけないのだ。
ボールがゆっくりの分だけしっかりとしたスィングでパスを
打たないといけないから、コースも読まれやすかったりする。
そういったことを警戒していると焦ってしまい、結局ミス・・・という
パターンに陥りやすのがこの高い弾道のボレーの狙いでもある。
 
そういったパターンを作るためにも、普段のボレーストロークの
練習では、弾道を高くした滞空時間のあるボレーで練習して
おかないといけないし、そういった弾道を使うにはポジションも
ちょっとネットから離れてボレーを練習しておかないといけない。
ネットに近い場所でボレーする時は叩きつけたり、
ショートアングルで角度つけたボレーの方が有効だからね。
ネットから離れ気味で弾道高いボレーのボレーストロークを
普段からしっかり練習しておこう。
 
でもそんなのんびりフワッとした弾道高いボレーが試合で
役に立つのか・・・って思うかもしれないけど、逆にボレーが
苦手な人のボレーミスの要因は何かと言うと「決め急ぎ」でしょ?
早く決めなきゃって焦るあまり、ネットに叩きつけたり、逆に
飛び過ぎてアウトしたり、ネットに近づこうとし過ぎてステップが
合わなかったり・・・と、とにかく「決める」ってことばかりが
頭にあることが逆にマイナスとなっている。
もちろんチャンスは決めなきゃいけないけど、アプローチなり
サーブ&ボレーなりで前へ出てきて最初の1stぼれーは
大抵一度相手をどこかへ動かしてから打たさないと
いけないことが多い。
そんな時には、弾道高めのしっかり深いボレーを打って
下がらすことが出来るようにしておきたいもんだね。
 
ボレーストローク用のボレー、それは打ち合っている
ストロークの選手が段々下がりたくなるボレーなのだ。

秘密兵器 ピョンピョンボレー![てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2013/03/03(日) 09:37

テニスコーチとして就職したのに、当初ネットプレーが
全然出来なかった。
バックハンドストロークも、サーブも入らなかったけど、
とにかくネットプレーは酷かったね。
初級のクラスの生徒さんとはなんとかボレーストロークは
出来るんだけど、上級クラスなんかになると生徒さんの方が
鮮やかなボレーをしていたくらいだから。
 
それから2年後、20歳の時お金を貯めて車を購入した。
念願のマイカーは俺の行動範囲を大きく変えた。
休日には車でナショナルのコートへ選手の練習を
見学に行くことが多くなったのだ。
今は無いけど、東京の久我山にはナショナルの練習コートが
あったからね。
ナショナルとは日本のトップクラス、言わば全日本代表の選手の
ことで、当時は松岡修造選手、本村剛一選手、鈴木貴男選手、
伊達公子選手など、そうそうたるメンバーが練習していて、そんな
選手達の練習を休みの日の午前中は見学していた。
 
彼らの練習は黙々と地味なラリー練習をやり続けるんだけど
そのイメージを自分の頭の中に植え付けたい俺としては、同じリズム、
同じフォーム、同じ弾道でずっと打ち続ける彼らのラリー練習は最高の
デモンストレーションとなった。
当然どのショットも最高に素晴らしくて、全てを参考にさせて
もらったんだけど、特にネットプレーは俺にとって重要な課題だから
目を思いっきり見開いて見学したもんだ。
テニスコーチをやっていると、スプリットステップやって、どっちの足を
踏み込んで・・・みたいな教科書通りのボレーノウハウだけは
頭に入っているんだけど未だボレーレベルは相変わらず初中級って
感じだったからね。
 
で、そんなトッププロ選手達のボレーストロークのボレーを観て
その時色々感じたんだけど、その中でも一番印象に残っているのは
「ピョンピョン跳んでる!!!」って感じたことだった。
ボレーストロークやっているボレーの選手がなんだかずっと
ピョンピョン跳ねながらボレーをしているように見えてしょうがなかった。
ピョンピョン跳ねながらのボレーなんて、自分の周りにいた選手や
コーチにはいなかったし、その姿があまりに思い描いていた
テニス選手の華麗な動きと掛け離れていて違和感を覚えたほど。
だって、俺の周りにいた上手い先輩選手やコーチなんかは
華麗で優雅なボレーを見せてくれていたからね。
そんな先輩達はピョンピョン跳ねてなかったんだよ。
 
で、なんでピョンピョン跳ねていたかと言うと、それはショットの
速さだった。
ストロークの相手がボールを打つ瞬間、当然ボレーヤーは
スプリットステップで軽くジャンプしながら両足を地面に
着地させるんだけど、相手のストロークのショットがムチャクチャ
速いから、あっという間にボレーヤーにボールが届く。
だけど、ストロークからのボールが速くても彼らトッププロの選手達は
ボールをしっかり迎えにいきながら毎ショットしっかり
両足でステップを行い、踏み込んでボレーしていたんだよ。
しかも右足も左足も両方ちゃんと動かして打つんだけど
その両足の動かし方がまた速いから、まるで
両足同時に動かしているように見えたのだ。
 
結局、スプリットステップは両足だし、その後の打つ
ステップも両足で行ってるように見えるし、打ち終わったあとに
また構え直すのも素早く両足を動かして行う。
そしてそれがムチャクチャ速いボレーストロークのラリーで
ミスせず淡々と繰り返されると、結果ピョンピョンと
跳ねながらボレーしているように見えたのだ。
 
そこで覚えたピョンピョンボレー、実際に自分の練習に当てはめると
これがビックリするほどいい手応え。
ボレーはタッチがとても重要だけど、ステップがちゃんと
出来ていないとその分、腕の動きで誤魔化さないといけないでしょ?
逆に言うとステップがきっちり出来ていればかなりシンプルな
ボレーのタッチだけで済むってこと。
ピョンピョンボレーに出会う前の俺のボレーは、とにかく
足を動かさないで腕を一生懸命振りながらボールを
飛ばしていたからね。
 
試合ではそんなに連続してボレーを打ち続けることって
ないから、どうしても普段はピョンピョンボレーって見られない。
プラクティスじゃないとなかなか無いからね。
車を購入して久我山のナショナルのコートへ通わないと
ピョンピョンボレーには出会えなかったわけだし、出会って
無ければ、今頃俺もまだ初中級ボレーのままかもね。
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MONTUEWEDTHUFRISATSUN
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