ブログ2020/6
尊敬されているか不安ですか?[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2020/06/26(金) 23:12
選手活動で培った経験や、これまでやってきた20年以上の指導経験の
データと照らし合わせて、選手や生徒さんにアドバイスをしていく。
それを糧にして結果を出すのは、もちろんその選手や生徒さんである。
となると、テニスコーチの立場は当然裏方である。
結果が出なければ「ではこんなパターンはいかがでしょう?」とか
「こんな戦い方、こんな練習方法はどうですか?」と次なる提案を
クライアントである選手・生徒にしていくか、もしくは
「もう少し、この方向性で続けていこうと思うのですが」などの
説明も必要である。
しかし、レッスンしていると大半は、自分自身よりテニスのレベルや
実績が下回ることが多い。
コーチ自身よりテニスのレベルが下回るので、レッスンで一緒に打ち合う
だけで相手の課題や欠点を浮き彫りにさせることが可能となる。
しかも、その選手や生徒よりテニスが上回るということで、コーチではあるが
プレーヤーとしての尊敬や憧れを得られることもあるのだが、そこに
テニスコーチとしての大きな落とし穴がある気がする。
最初に述べたように、テニスコーチは裏方であり、選手や生徒さんは
レッスンや練習を介して結果を出してもらう主役である。
コーチが選手や生徒さんにプレーヤーとして尊敬してもらったり、憧れて
もらうことは別に問題では無いが、そういう目で見てもらえることを良いことに、
裏方的な存在ではなく、コーチが主役としてレッスンを進めてはいないだろうか。
自分をプレーヤーとして尊敬してもらえていない、憧れられていないという
ようなことをコーチ自身が生徒から感じたとしても、そこは裏方の仕事に徹する
ために、淡々とその生徒へ提案やアドバイス、注意などが出来るかどうか。
そこがテニスコーチ含め、あらゆるコーチ業の重要な部分だと感じる。
トッププロの選手達も、コーチを必要としている。
なので必ずしも、自分より実績を持っているとか、自分自身より
現段階でもコーチの方がテニスが強い・・・ということは彼らに当てはまらない。
そこには客観的な意見が欲しかったり、新しいアイデアを求めているという
ことであり、選手はそういう部分を必要としているのだ。
もちろんテニスコーチとして、独自の見解やスタイルを示してそれに
同意してもらった上でレッスンが成立するのだが、その同意をもらった上で
「こんな方向性はどう?」「こんな戦い方はどう?」
と、常に分析しながら提案を繰り返し提供しなければいけないし、
「俺のやり方に文句あるなら、レッスン来なくて良い」なんて
横柄な態度をとる存在となるのはそこに「コーチが主役」という意識が
あるのかなと感じる。
もちろんコーチたるもの、グループでレッスン受けている場合は、そのグループの
リーダー的な存在になる必要はあるが、あくまでもそれは選手や生徒さんの
ための「リーダー」であり、コーチ自身の名声や支配欲のためでは無いのだ。
そのためにもコーチの方がテニスの実績や実力で生徒さんより上回っていたとしても、
そうで無かったとしても、コーチという脇役としての立場を軸としたフラットな
コーチングを提供できるよう、日々考えていかないといけないし、それが
出来ないと「自分を下回るテニス」の方ばかりに目を向けて何だか教祖的な
方向にレッスンは流れていきそうな気がする。
尊敬されやすい反面、意外なところにたくさんの落とし穴はあるのかな。
湧き上がって来た闘志[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2020/06/19(金) 10:34
先週に引き続き、現役の選手との練習を2時間行なった。
これから試合に出場するではなく、その選手の練習の相手と
なれば良いかな・・・なんて思って始めたけど、やはり自身の
選手としての意識へ確実に火が灯り始めている。
練習量、トレーニング量、フィジカル面からして圧倒的に差はあるので
対等には戦えないのは分かるのだが、その中で何をもって彼との戦いで
差を縮めるかをずーっと頭の中で考えながらプレーするのだが、
上手く行ってもそれは単発のポイントで終わってしまい、流れが大きく
変わる段階までは難しい。
やることなすこと、裏目に出てしまうことも多々あり。
的確に嫌なところをついて、きっちり崩してから決めてくる
最も嫌なタイプのこの相手とやると、息も上がり頭に酸素が回らなくなり
ボーッとしてくる感じもある。
しかし・・・この酸欠に近い状態、体力も尽き果て、足もプルプル状態に
なってから、新たに湧き上がる感覚を見つけることが出来る。
前回にも述べた「感情」とはまた違うし、「開き直り」とも違う。
勝負を投げた訳でもなく、異常な冷静さを客観的に感じる。
プライドでもあるだろうし、選手時代の本能でもあると思う。
明らかに懐かしい状態だ。
微々たる量しか残っていない体力と、今できる技術と、相手のプレーパターンを
鑑みて、それでもそこから何かの可能性を感じて試合を楽しんでコートに立っている
ことに興奮もしている。
これがテニスの選手としての喜びでもあるし、どういう状況に陥ってしまっても
相手と向き合い、自身にファイティングポーズを要求し続ける、これが
「闘志」と言えるのではないだろうか。
そしてこの状態になった自分のやったことは、正解も不正解も全て冷静に
脳に記憶されている。
ま、残念ながらこのゾーン的状態になっても、相手を崩し切れず
きっちり今回の試合形式では圧倒的敗戦。
「くそー!!次こそは!!!」と着実に、練習とトレーニングを再開したく
なるモードに引き摺り込まれている感じなのである。
次は勝ちたい・・・。
練習“掘り下げ”トーク第一弾「ショートラリー』[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2020/06/16(火) 00:58
ショートラリーをテニスコーチ仲間達と掘り下げてみました。
良い発見、たんまり。
テニスコーチやっている以上、情報は常にアップデートしないとね。
ということで、皆さんの期待に応えられますように|
喜怒哀楽コントロール[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2020/06/13(土) 08:05
一緒のテニススクールでコーチとしても頑張っているランキング
100位くらいで20代の選手なんだけど、1時間半程度の練習で
ラリーとマッチ練習を少しという内容。
自分自身、緊急事態宣言で1ヶ月コートに立たなかったことで調子は落として
いたものの、思った以上に感覚は残っていて、順調にプレーの手応えは
戻りつつある。
だけど実際ガチなテニスはやっていなかったので、
かなり不安もあり、そのあたりを確かめながらの練習であった。
暑さも尋常じゃなかったしね。
実際練習が始まると、相手のガシガシ打ってくれるテンポに、上手く
テンションも上げてもらって心地よく調子も上向き。
横に動かされたり、急な前後の対応で息苦しくなるも、現役の頃から
そういう辛さが逆にワクワク感に変わるマゾ的性格が気持ちを前向きに
してくれる。
暑さも然り。
最後30分ほどサーブからのマッチ練習をしよう・・・ということに
なったのだが、ここで改めて現在の自分の色んなことが見えてくる。
レッスンや練習(といってもダブルス)といったことは自分の中で、
普段から比較的想定しながら冷静にコントロールできていた感じだが、
これがいっぱいいっぱいの状態のシングルスとなった時に、自分の中の
思わぬ部分が顔を出してきた。
厳密にいうと感情の横揺れに対して思った以上に焦ってコントロールできない
という自分・・・。
試合の中で、ちょっとしたピンチに陥った時、また相手が打ち損じて、
攻めるチャンスを握った時、ネットに出たけど、相手がどこにパスを
打ってくるか読めない時の不安・・・など、色んなプチショックや
プチ喜び、プチ焦りが数々出てくるのだが、その度に感情が思った以上に
大きく横揺れをし、冷静な判断が難しくなったのだ。
ピンチであっても、どう凌いで行けば良いのか探らないといけないし、
チャンスであっても、それをどう生かすか考えないといけないし、
相手が読めなくても、何から仕掛けてデータを取り始めるか決めないと
いけないんだけど、それをいちいち大焦りしたり、大喜びしたり・・・。
やっぱり普段から勝敗を意識したマッチ練習をしておかないと、自身の
喜怒哀楽をコントロールするのは難しいと実感。
これが大会中の試合となると、更に大きくなるしね。
何事も淡々とこなしていかないと行けるように、またこれからも練習を
重ねて「勝負時の感情横揺れ制御」について向き合っていきたい。
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