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嘘情報を流してみよう。[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2014/03/06(木) 11:20

相手と向き合い、相手と戦うのがテニスというスポーツ。
自分自身とばかり向き合ってばかりいられない。
自分のプレーを良くすることも大事だけど、相手選手の
プレーを崩すことが重要なのだ。
とくに相手が自分より強い場合は、自分のレベルよりも低い
段階まで引きずり込まなきゃ勝てるはずが無い。
相手をしっかり観察して、その方法を見抜かないとね。
 
しかし当然相手もこちらを見ている。
「どこ打ってくるのかな」
「何をしようとしているのかな」
こちらを観察することで、次に何をやろうか決めている。
と言うことはだよ、相手がそうやってこちらを観察している
のであれば、それを利用して相手へ嘘の情報を流すと
どうなるだろう?
当然相手はその嘘情報に翻弄されて間違った選択をする
可能性が出てくる訳だ。
観察するという習慣がある選手は、レベルが上がれば
上がるほど増える訳だから、こういった嘘情報を使っての
駆け引きは必要になってくるんだよ。
 
よく俺がそういう駆け引きを使うのはダブルスでボレーにいる時。
正面にいる相手がレシーブを打とうとする場面でこちらが
「ポーチ出るぞ!」って動きを見せることにより、相手が慌てて
ストレートに打って来るのを待ち伏せしたり、こちらのポーチを
かわそうと無理な鋭いクロスへ打たせて、サイドアウトを
誘ったり・・・という作戦、これはよく使う。
本当はポーチに出る気も無いのに、「出ますよ」って情報を事前に
流すことで相手を翻弄させることが出来るんだよ。
他にもチャンスボールをフォアハンドで打ち込む時にも
相手に対して、「逆クロス打ち込むよ」というアピールを散々
やっておいて、結局逆クロスは辞めてクロスへ決める・・・など。
とにかく相手はこっちを見ているんだから、それを逆手に
とっていかないといけないのだ。
 
でも相手に対してこういった嘘の情報を送って翻弄させる
ことってやっぱりコツが必要なんだよね。
まず重要になるのが早めに情報を流すことである。
プレーでは嘘の情報を流しておいて、それから実は違うプレーを
やる訳だから、かなり早く情報を流し始めないといけない。
ダブルスのポーチのフェイクであれば、相手がレシーブを打つ
かなり前から「ポーチ出るぞ!」という動きを見せておいて
それからきっちり戻らないと、せっかくストレートに
誘っても対処出来ないという惨めな結果になる。
逆クロスに打つと見せかけてクロスへ・・・という作戦も
早めに逆クロスアピール出来るかが重要なのだ。
 
次に大事なのは何の情報を流すか・・・である。
何でもかんでも嘘情報を流して良い訳ではない。
その嘘にはリアリティが必要でしょ?
そこで、重要なのはそれまでに見せたナイスプレーを
利用して嘘情報を流せば効果大なのだ。
ダブルスでポーチに出るフリを見せるなら、ポーチを決めた後が
有効だし、ストロークで実際に決めたコースを相手へアピール
すれば、相手は決められた苦い経験を思い出して慌てて
そこのコースを守ろうとして逆のコースががら空きに
なったりするという訳。
 
そしうて最後にもっとも重要となるのがこれだ。
「正々堂々と自分らしくプレーをすること」
自分の好きなコースへ堂々と何の迷いも無く打ち抜く。
普段からこれがあるから嘘情報が生きてくるし、この精神が無いと
嘘をつくことばかり考えてしまい、自分の姿を見失う。
しかも相手のレベルが上がる程、相手はこちらの嘘を見抜く力も
上がってくる訳だから、正々堂々とプレーするという姿を
見せておかないと成り立たないんだよね。
 
テニスは相手を観察するスポーツだし、相手に観察される
スポーツでもある。
観察してくる相手に対して、嘘の情報も流さないといけないけど
それを成功させる為には、普段から自分のテニスに絶対的な
自信を持って迷い無くプレーをしているんだ・・・という信念も
見せておかないといけないということだね。
もちろん、こちらも相手の嘘情報を見抜く観察力が必要になる。
ややこしいんだけど、それがテニスの大きな魅力と思って
楽しんでもらいたいね。

相手がどこに打つか分かるかい?[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2014/01/23(木) 17:21

相手選手がサーブを打とうとしているとする。
レシーブのあなたはそのサーブがどこに飛んでくるのか
予測出来るだろうか。
ダブルスでボレーにいる時、正面のストロークが
クロスに打つかストレートに打つか・・・それを予測
出来るだろうか。
 
サーブのコースを予測することが出来れば、
思い切ってフォアに回り込むこともしやすいし、サーブの
バウンド地点に突っ込んで行ってレシーブアタックで
仕掛けることもやりやすくなる。
ダブルスの中で、相手ストロークがクロスに打つのか
ストレートに打つのかを予測出来れば、あなたがボレーに
いる時、ポーチでプレッシャーをかけやすくなる。
そんな、現在あなたの予測的中率はどのくらいなのか、
ちゃんと分かっているのかな?
 
もちろん予測的中率100%って人はいないだろう。
80%くらい的中・・・であれば、かなり思い切って
色んなことを仕掛けることが出来る。
しかも相手のナイスショットも予測した分、きちんと
対処出来るはず。
これは凄い的中率だと思うよ。
50%の割合で的中っていうのもなかなかの確率。
20%~30%の的中率となるとちょっと自信が持てないね。
そうなると一応予想はしてみたけど、その予測データは
全然使えない状態だから結局相手が打った後にその
ショットを追いかける形となる。
当然後手に回りやすいし、スムーズにスタートが切れない分
体力の消耗も大きくなる。
テニスのレベルを上げる為には、予測的中率アップは
必要なことなんだよね。
 
予測が出来るようにするためにはどうすれば良いのか。
必要なのは観察力と学習能力。
観察力で相手の表情や目線、打つ瞬間の身体の向きや
打点の位置から、どこにボールが飛んできそうか予測したい
のだが、レベルの高い選手って、その辺りを上手く隠すどころか、
むしろ違うコースを臭わせたりする。
なので実は打つ瞬間の観察はさほど重要じゃない。
それよりもしっかり観察してもらいたいのは心理面。
相手は強気な状態なのか守りの状態なのか・・・である。
ダブルスで自分がボレーにいる場合は、相手は自分の存在を
恐れている(気にしている)のか何も気にしてないのか。
それらを相手のショット何本かのデータとその時のスコアを
参考にして予測出来るようにしたい。
 
学習能力の方も予測するためには絶対必要。
その試合中、相手はどういうコースによく打つのかを
覚えておけば当然次に打つコースは予測しやすいからね。
例えばフォアハンドストロークの場合はどのコースが得意で、
どのコースにはあまり打って来ないかなど。
更に、それが大事な場面になるとどこのコースになる可能性が
高くなるとか、チャンスであればあそこによく打ってくるなどを
ちゃんと覚えておけばその時のシチュエーションに似た場面では
予測しやすくなるでしょ?
もちろん配球パターンも覚えておく必要がある。
 
でもより正確な予測が出来るようになるためにも、その予測を
有効に使うためにも、まずはその予測に従って思い切った行動を
取ってみる・・・ということをどんどんやってもらいたい。
レシーブにいる時、相手サーブがこちらのバックを狙っていると
予測したら、相手サーブが打ったと同時に思い切って
回り込みのフォアをやってみるとか、ダブルスでボレーにいる時
正面の選手がクロスに打つと予測したら、相手がクロスに打つのを
確認する前に思い切ってポーチへ出るとかね。
 
とにかく試合や練習をたくさんやっていれば、色んな人間の
色んなパターンを観るからある程度予測する力は付く。
でもね、大事なことは自分が予測したデータを信じて
思い切った行動を起こしているかどうかなんだよ。
何となく予測はするけど、その予測を信じて先回りした
プレーをどれだけ試合の中に盛り込めているか・・・が
テニスの駆け引きの中には必要となるのである。
「でもその予測が外れてたら・・・」なんて考えない。
もともと100%の的中率なんかあり得ないんだから。
相手が脅威に感じることは何かと言うと、予測が的中する
かどうかよりも実は、その予測を信じて思い切った仕掛けを
やってくる選手かどうかなんだよね。
だからまずは予測してみよう。
そしてその予測を信じて思い切った仕掛けをしてみよう。
それを続けることで予測力が上がるし、相手への
プレッシャーも増やせるようになる。
何よりも自分への信頼感を築くキッカケとなる。
 
まずは今現在も予測的中率を探ってみよう。
予測して、それを信じて思い切った仕掛けをしてみる。
それが相手に勝つというテニスなんだよ。
相手が打った後のボールをただ追いかけているようでは
これ以上君のテニスは先に進めない。

相手ミスは待つのではなく、促さなきゃ![てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2014/01/15(水) 02:48

高校でテニスを始めたんだけど、両親がずっとテニスを
していたから、子供の頃からウィンブルドンとか
USオープンは観ていたし、父親のテニスの応援で
テニスというスポーツを目にする機会も多かった。
年に何度か家族でテニスをすることもあったから、何となく
テニスとはどういうスポーツかって分かっていたんだけど、
いざ高校になってから自分でテニスの試合に出場するようなって
思ったのは「テニスってミスしたら負けのスポーツなんだ」
ってこと。
いかに決めるかではなく、どれだけミスしないで済むかが
勝負の分かれ目になる・・・そう感じたのだった。
 
でもそれってミスが多い初心者の試合・・・って思うでしょ?
いや、そうじゃないんだよ。
ミスが多い方が負け・・・それはどのレベルでも同じ。
世界ナンバー1対ナンバー2の試合でもそうなるのだ。
ただ違うのは、「ミス」のレベル。
初心者だと「ミス」と言えば、単純なアウトとかネットでしょ?
別に難しくもない平凡なショットが来ただけなのにミスしてしまう。
でもレベルが上がると、「ちょっと浅くなった」とか
「バウンドが弾まなかった」なんてことがいわゆるミスとなるのだ。
更にレベルが上がっていくと良いショットをちゃんと打っていても
「球種やコースを読まれた」「パターンが読まれた」なんてことさえも
ミスとなって命取りとなる訳だ。
そういうミスが起こると、相手は良いショットが打ちやすくなって
スーパープレーも飛び出してしまう。
結果、そのスーパープレーの方がクローズアップされ、
「コースが読まれた」というミスはそんなに目立たない扱いと
なり、観客にはトップ選手というのは「ミスが多い方が負け」よりも
「決めた方が勝ち」のテニスの印象が強くなるのである。
本人達はミスって分かってるんだけどね。
 
となると、試合の中でプレーヤーが意識することは
「いかに相手からミスをもらえるか」ということになる。
まず初級者の試合であればただ何球も返し続ければそのうち
ミスがもらえる・・・という作戦で良い。
でもそこからレベルが上がるに連れて何か一工夫しないと
ミスはもらえなくなる。
相手もミスをしないようにするテクニックが付いてくるからね。
例えばただ繋ぐにしても「苦手そうにしているバックに集める」
なんてアイデアはミスを誘う手段としてはよく使うパターンだよね。
「スライスショットにして繋ぐ」なんてことも効果は結構ある。
山なりのショットで返球・・・というのも高いバウンドを
嫌がる相手だとミスをもらいやすい手段だ。
 
じゃあ更にレベルが上がるとどんなミスを誘うパターンが
あるのかと言うと、「3歩以上動かす」なんて方法はどうだろう。
1歩か2歩動かされた場合は打ちやすく感じることが
多いんだけど、3歩以上となると途端にボールを追いかける
ステップが苦手な人はミスの確率が上がるのだ。
ただし、逆に動かされた方が生き生きとするタイプもいるので
そこは相手のタイプを観て注意しよう。
でもそういう相手には逆に足を止めさせるパターン、例えばバックに
ずっと山なりのボールを集める・・・なんてものが効いたりする。
ストロークは生き生きとしているが、ネットに出てくると
途端に自信無さそうにする相手には・・・そう、ネットに
引っ張りだせば良いのだ。
ストローク対ストロークの打ち合いではリズム良く打っていて
安定感があるけど、対ボレーだとすぐに勝負してしまうストロークの
タイプには、今度はこちらがネットプレーを仕掛けておいて、
相手から強引にパスを打たせる作戦などが効果的。
そこで注意しないと行けないのは「決める為のボレー」というより
「相手のミスを促す為のボレー」という意識だね。
 
一見完璧なプレーをして見せる相手にも、どこか隙はあるもの。
特にスコアが厳しい時にはその隙は現れやすいので、これらの
相手からミスをもらうパターンを大事な場面で繰り出せれば
そこで相手はミスをしてくれる可能性が大きい。
例えば自分がブレイクポイントを握られた状態となると、特に
緊張感は増すでしょ?
そこで何かを仕掛けられたら、普段だと冷静に対処出来ることも
嘘みたいに出来なくなるもんだ。
となると、何か相手にミスを促すような思い切った仕掛けを
やるんであれば、そういう雰囲気の時にやることが重要なんだよ。
レベルが上がった時のテニスっていうのは、ただ高い技術を
見せ付け合うのではなく、相手の技術を崩す為の大事な場面で
行う「ミス促しプレー」が勝負となり、それが用意していない人は
良いショット持っていてもそれだけでは相手を崩せず、結局
気持ちよくプレーされてやられてしまうのだ。
もちろんリスクは高くなるけど、思い切ってそのリスク覚悟で
何かをたまには仕掛けないと、結局相手はミスしてもらえない。
それがテニスってもんだよ。
 
でもね、ミスをもらうつもりで相手を3歩以上動かしたり、
ネットに引っ張りだしたり、自分がネットへ詰めてプレッシャーを
掛けたり、他にも意表をついたコースを選んだり、返球する
ボールのペースを換えたりしていると、意外とそれらのプレーが
ショットを決めるキッカケになりやすいのだ。
そしてこの、「相手からミスをもらうつもりでプレーしたら、
それが決まってしまった」なんていうのは、実は一番
精神的にも楽なんだよね。
これが逆になっている人、いないかな?
「決めるつもりでプレーしていたらミスばっかりになっていた」
ポイントは欲しいだろうが、自分で全部決めようとしなくて
良いんだよ。
相手のミスでちゃんとポイントを稼ぎましょう。

テニス泥沼化計画[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2013/02/03(日) 09:43

試合中、泥沼状態になることがある。
何やってもスッキリ上手くいかないけど、相手も同じで
膠着状態。
我慢のテニスをしないといけないこの時間帯は、多い少ないの
違いはあるだろうけど、意外とどの試合にもあるんじゃないかな。
そう考えると、「泥沼状態にならないようにするためには」という
ことを考えながら普段からテニスをするんじゃなくて、むしろ
「泥沼状態をどうプレーするか」を考えないといけないし、逆に
強い相手や同レベルの相手との対戦なんかは、泥沼状態から
良い形で抜け出した方が勝利を得られるわけなんだから、
率先して泥沼状態に試合を持ち込むくらいの意識があった方が
良いんだよ。
 
安定した試合内容でトーナメントを勝ち上がっていく選手も
一見、危なげなく6-2・6-1とかで楽勝を続けているように見えても
実は毎回試合の中で、そういう泥沼状態を一瞬だけでも
経験していたりする。
でもそこからの抜け出し方が分かっているから、焦った様子も
見せないし、悩んだ表情も見せないのだ。
そもそも、試合には泥沼状態が付き物だと最初から分かっているし
選手によってはわざと泥沼状態に持ち込むタイプもいるくらいだからね。
俺なんかもそういうタイプだったし。
だから泥沼状態に陥ることを避けようとしたり、そうなった場合に
イライラして感情的になるようじゃ、自分の実力は絶対に発揮出来ない。
 
でもそこで泥沼状態を良い形で抜け出すには、それなりの泥沼状態
必勝法を持っていないといけないよね。
まず欲しいのは、泥沼で互いに思い切って攻撃できないの
だから、長いラリー合戦となるでしょ?
だったら一番シンプルに、永遠に相手とラリーを続けるという
強い意思を持つことだね。
互いに決め手が無い状態だから、結局ポイントとなるのは相手のミス。
ミスするまで永遠に繋ぎ続ける覚悟がないといけない。
でもやっぱりそれだけではダメな時もある。
相手もその作戦を真似してくるからね。
そうなったら、相手を左右に揺さぶったり、チャンスならネットプレーを
狙ったりして攻撃をしないといけないんだけど、大事なことは
泥沼状態なんだから「決める」なんて大それたことを考えて攻撃しないこと。
あくまでも「相手からミスをもらう」という目的でオープンコートに揺さぶったり
ネットに出てプレッシャーをかけるのだ。
泥沼状態は特に「早く決めて終わりたい」という気持ちが強くなるけど、
そもそも泥沼なんだから、あくまでも泥臭さに徹して欲しいんだよ。
 
確かにムチャクチャ強くなれば、泥沼状態が無く試合を
進められるかもしれないけど、それは相手がムチャクチャ格下だった場合。
結局強くなれば、その分試合のグレードも上がるし、勝ち上がれば
相手の方が格上になったりするんだから、泥沼状態から卒業する
ことは永遠にない。
だったら、もっと普段から泥沼状態になった時のことを想定した練習を
しないといけないし、自ら相手を泥沼状態に引きずり込む作戦なんかも
考えておかないとダメなんだよね。
強い選手のテニスはカッコイイけど、あれは泥沼状態になっても、
迷わず、うろたえず、スマートにその状態を対処して抜け出すから
カッコイイんだからね。
永遠にラリーを続ける意思、ちゃんと持っているかな?
泥沼状態を楽しんでプレーしてね。

決めたりミスをもらったり。[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2013/01/10(木) 11:51

テニスの難しいところは、ポイントを取り続けないと
いけないというところ。
5-0でリードしていても、あと1ゲーム分、ちゃんとポイントを
取らないと試合は終わらない。
そのポイントを取るパターンは大きく分けると二つある。
一つは自分で決めるポイント。
それからもう一つは相手にミスしてもらうポイント。
かなり大雑把に分けてはいるけど、必ずこの二つに
分類されるでしょ?
 
この二つのパターン、ちゃんと試合の中で上手く繰り返して
いかないとポイントを取り続けて勝利することは難しいんだよね。
例えば相手選手のミスが続けば、よっぽど何も考えない
選手でない限り、当然試合の途中で相手はその事に
気が付いて繋ぎ始めるでしょ?
ということは、そういう相手と対戦した場合は、
序盤は相手のミスでポイントを稼げるけど、中盤からは
ミスが期待できなくなる。
ということは、途中でこちらが自ら決めてポイントを
取っていかないといけなくなるのだ。
 
5-0からポイント取れなくなる人達もこういう試合の流れが
分かっていない場合が多い。
負けている方としては、0-5なんだから、もう後は粘って
繋ぐしかないんだからね。
5-0でリードしている方がのんびりミスを待っていても
こういう場面はそう簡単にはミスしてくれないに決まっている。
 
俺がよく使う例としては、こういうのがある。
強烈なレシーブを打とうとしている相手と対戦した場合、
その相手に強烈レシーブを打ち込まれないようにサーブを
強化することより、サーブのあとのディフェンスに専念する。
相手としては強烈レシーブを打ち込めたのに、なかなかそれが
ポイントに繋がらないと、焦ってミスが多くなる。
そこで相手が、レシーブで打ち込むのを辞めて、とりあえず深く
確実に返すことを考え始めたところで、今度はこちらが
サーブ&ボレーを仕掛けて、その確実に入れに来た
レシーブをネットプレーで狙う・・・というパターン。
そうすると、「入れるだけではダメ」と思った相手はこちらの
ネットプレーを警戒してまたレシーブを攻撃的に打たないと
いけなくなり、またそれによってミスがもらえるようになるのだ。
 
だから対戦している最中に考えないといけない重要なことは
今現在向かい合っている相手は、ミスをしてくれる状態なのか
そうじゃないか・・・を見分けることなんだよね。
そしてその情報は相手の表情からも分かるんだけど、
それ以上にその前のポイントパターンを参考にしてもらいたい。
ミスした後のポイントは、手堅く繋ぐ作戦に変更するだろうし、
せっかく繋いだのに、こちらに決められたのなら、今度は
強引に攻めてくる可能性は大きい。
こちらと打ち合おうとしているのか、それとも打ち合いを
嫌がっているか、そこをしっかり見極められるようにしたいね。
 
ただし、間違ってはいけないのは「決めるポイント」というのは
強引にパワーショットで決めに行くのではなく、決めようとする
行動を示す程度で良いからね。
積極的にネットに出たり、ちゃんと相手がいないオープンコートを
狙ったりする程度で、「絶対決めなきゃ!」なんて思っていると逆に
相手へミスをプレゼントしてしまい、焦って今度は繋ぎ始めたところ
今度は相手にその繋ぎショットをボレーされる・・・なんてパターンで
逆にやられるかもよ。
あくまでも、「攻めるぞ!!!」って脅しをかける程度でプレー
していれば、機が来たら自然と決まるもんなのだ。
その辺りの「ミスをもらう」「自分で攻撃する」という流れが繰り返し
必要なんだけど、その波に上手く乗っていければ、
自ずと勝ちは見えてくる。
テニスとはそういうスポーツなんだ。
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