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得意ショットに最高の演出を![てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/06/12(火) 10:52

得意ショットって何?
俺の場合は回り込んでから逆クロスへの
トップスピン系フォアハンドストローク。
その得意ショットをどう試合の中で扱うのか
皆はちゃんと考えてるのかな?
考えないで試合中どんどん連発していると、試合の
序盤でその得意ショットの威力もコースも相手に
覚えられてしまって、効果は無くなってしまうんだよ。
 
君の得意ショットが俺と同じ回り込んでの
トップスピン系フォアハンドストロークだったら
まずそれを使う前後には違うショットを相手に
見せておきたい。
違うというのは対照的ということ。
威力があるんだったら、それと対照的なゆっくり系の
スライスだったり、回転をかなり多めにしたグリグリの
トップスピンなんかでも良い。
 
コースを対照的にすることも効果は大きい。
得意な逆クロスと対照的なクロスにボールを集めておいて、
チャンスが来たときに得意の逆クロスのフォアを打ち込む
なんてパターンは多くの選手が使うパターンだよね。
俺はデュースサイドのサーブの時に、ワイドに
スライスサーブで相手を外に流しておいて、
返ってきたのを回り込んでフォアで逆サイドっていう
パターンをよく使っていたよ。
 
とにかく得意ショットって他のショットよりも優れては
いるけど、そのショット一発だけではポイントは取りにくい。
それをいい場面で使ってあげるためには、他のショットや
他のコースをある程度見せておかないといけないんだよ。
サービスエースを狙う場合も同じ。
得意なコースに良いサーブが入ったとしても、そればかり
狙っているとなかなかエースって決まらない。
 
俺も試合中、相手にサービスエース決められた時って、
威力の凄さよりも「えっ!?そっちだったかー!!」
って意表を突かれた時にだいたいやられたからね。
ちょっとスピード落としてワイドにキレるサーブを
まず見せられたりした後にセンターへ
一番いいサーブを打たれると、威力とコースと
両方意表を突かれて一歩も動けなかったりする。
でもその後のサーブは、そのセンターに来たような
凄い良いサーブを警戒しているから、続けて同じ威力で
同じコースに打たれてもエースは阻止しやすい。
だから実戦慣れしている相手だったら、今度はまた
違うサーブを打ちながら、次に威力のあるセンターへの
サーブを使うための準備をし始めるんだよ。
 
そう考えると、試合中に自分が持っている一番得意な
ショットってそう何度も続けて打つもんではない。
一番いいショットだから、相手の印象には残るんだけど
それよりも得意ショットの前後に混ぜる地味なショットの方が
圧倒的に打つ本数は多いんだよ。
しかもレベルが低い相手の場合、得意ショットを出す前に
まず見せておいた地味ショットの段階でポイントが取れて、
結局得意ショットを出すまでも無かった・・・なんてこともよくある。
レベル差がかなりある弱い相手なのに、ガンガン自分の
得意ショットを見せながらプレーしている人はちょっと
その辺り考えてやらないと、威力ある割には効果の
少ないテニスになってしまうから気を付けてね。
 
得意ショットは「主役」なんだから、大事な「脇役」の設定を
きっちり行い、しっかり活躍できるシチュエーションを
作ることだね。
そして弱い相手には「主役」無しで勝てるように。

スコアによって変わるプレースタイル[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/06/08(金) 11:17

テニスはポイントを積み重ねて勝利を掴むスポーツ。
スーパープレーを見せても相手が単純なミスしても
同じ1ポイントで、そのポイントを積み重ねていかないと
永遠に勝利は掴めない。
だからポイントを取り続けないといけないんだけど
テニスの難しいところというか、面白いところは
そのスコアが大きくプレーに影響されるというところ。
 
例えばダブルスで、自分たちが40-15でリードしている
時に思い切ったポーチってしやすいけど、15-40の場合は
ちょっと躊躇するでしょ?
シングルスの試合で、回り込んでフォアで決める・・・なんて
パターンを得意としていても、それがタイブレークまで
もつれ込んだら、ちょっと決めきれなくなってしまう。
もちろんスコアに関係なくきっちり自分で普段から決めた
プレーをすることも可能ではあるが、やっぱり人間だから
「勝ちたい~、負けたくない~」という気持ちが思わず
ボールを打つ瞬間にスコアを頭に過ぎらせてしまい、普段から
決めていたことと違うプレーをしてしまったりするもんだ。
 
それを乗り越えて、どんなスコアの時にも、平常心で
プレーをし続けることって出来るんだろうか・・・・。
いや~、難しいと思う。
となると、「どんなスコアでも同じようにプレー」ということを
目指すんじゃなくて、どのスコアの時にはどういうプレーを
することが大事かってことを決めたほうが良い。
40―15の時のプレーはどうするか、逆に15-40の時は
どうするのか・・・みたいな感じでね。
 
スコアが心境や考えに影響を及ぼすということは、当然
相手もそのスコアによって心理的影響を受けていると
いうこと。
自分だけじゃなく、相手もそのスコアによってプレーが
決まってくる。
そう考えると、そのスコアの時に何をしたら効果的か
色々考えやすいでしょ?
自分たちがリードしている時には、思い切ったプレーを
しやすい代わりに、調子に乗って攻撃しすぎて空回りも
起こりやすいってことが考えられるし、負けている相手は
その時、ここを落としたらマズイと考えるから安定感を
強調して、手堅くプレーをしてくることが予測出来る。
 
となると、リードしているスコアの時には、手堅いプレーで
その場を乗り切ろうとしている相手のディフェンスを
崩すための攻撃が必要となる。
ただし、トドメを刺すところまで考えてしまうと、攻撃した
こっちが結局ミスしやすくなるから、プレッシャーを
与える程度の攻撃が重要となる。
サーブ&ボレーで前に行きながらも、ボレーは確実に
オープンコートやネット前のゾーンに入れて、相手に
パスで勝負させる・・・とかね。
 
逆にリードされている場合だったら、
「変な挑発には乗らない」「無理はしない」
ってことをアピールするような、スライスや滞空時間のある
トップスピンのラリーで「逃げ続けます」と宣言するようなのが
効果的かな。
もちろんその中で甘いチャンスが来たら、攻撃に転じるけど
当然これも焦ってミスしやすいパターンだから、一発決めは
御法度で、コース重視の攻撃で安定感だけは維持し続ける。
 
こんな感じで、それぞれ色んなスコアの時に
どうするのか考えておくと、試合の中で混乱することはない。
もちろん相手も色々考えるから、自分が予想していたように
相手が動いてくれるとは限らないが、それはそれで、
その相手用の戦術パターンをその場で作れるようになれると
より勝負強い選手になることが出来るよ。
 
もちろん決めたパターンが間違ってしまうことも
あるかもしれない。
ホントは繋ぐべきとこなのに、攻撃の作戦をとったり、
ネットに出たほうが効果あるのにベースラインで粘ったり。
でもね、スコアによってどんなプレーをするか決めて
試合すると負けた時の反省もしやすいし、勝った時の
勝因も分かりやすいんだよ。
無計画にその場の思い付きでプレーする方が次に続かないし
何より試合中パニックになりやすい。
 
スコアによって自分がどういう気持ちになるのか、相手は
どうなっているのかよく観察しながら、スコアに合った
プレーを選択出来るように。

「せこい!」なんて言うな。騙し大作戦![てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/06/06(水) 01:40

テニスは相手との戦い。
相手選手の表情や仕草を観察し、その選手が
何を考え、今現在どういう状況なのか、しっかりと
確認しないといけない。
ということは、上手い相手と対戦したら、その相手は
こっちを見ているってことだよね?
じゃあ見られてるんなら、ちょっと騙してやろう・・・って
考えたことない?
 
結構俺は試合の中で色々試したよ。
まあそんなに何ポイントも取れるほどではないが
実際俺が試合の中でトライして成功した、騙しの
パターンを幾つか紹介してみよう。
 
まず一番多いのは、やっぱりダブルスのポーチだよね。
レシーブを打とうとしている相手の正面にボレーとして
立っているとき、ポーチに出るふりを見せておいて
実際はストレートに誘う・・・というパターン。
これは相手がこっちを観察していることを利用した
典型的なやり方なんだけど、ダブルスで他に俺が
よくやるのは「ロブ上げるから気を付けて!」って
打つ直前にパートナーへ声を掛けておきながら、それを
聞いてロブを意識した相手の足元を狙うやり方。
ビックリした相手がミスをしてくれたり、パスも
抜けやすくなるんだけど、パートナーには
「ロブじゃないのかよっ!」って後で言われたりする。
 
ダブルスでのロブのパターンでよくやるのをもう一つ。
俺がレシーブを打つ前、ロブでストレートに打つ
素振りを軽くやっておく・・・というもの。
そうすると俺のレシーブを狙っているボレーの相手選手が
それを見て「ロブかも・・・」と思ってくれるから
結構ポーチの餌食にはなりにくかったりする。
これはよく使っているし、今でもよく使う。
 
相手がロブを上げてきたときに、本当は全然眩しくないのに
眩しそうなふりをしながらスマッシュを打つ・・・なんてことも
やったことがある。
あまりにも眩しそうに打つスマッシュを見せたから、次の
ポイントでまたロブを上げてきてくれて、それをまた眩しそうに
しながら打ったんだけど、さすがにスマッシュで決めてしまったら
もう上げてこなかった。
 
素振りとかこっちの仕草とかって結構相手は観察して
くれるので、素振りを見せる技をもう一つ。
サーブを打つ前にワイド系のサーブの素振りを軽く
やっておく。
引っ掛けやすいのはアドバンテージサイドのサーブかな。
ワイドにトップスピンで弾ませて、相手レシーバーを
外へ追い出してしまおう・・・的なトップスピンの素振りを
見せておいて、実はセンターへサーブ。
これ、上手く行くとけっこうゆっくりのサーブでも
エースが取れちゃったりするんだよ。
 
自分がレシーブのときには、レシーブポジションで
相手を混乱させるパターンもよく使う。
どういうことかというと、サーブを打つ時、相手レシーバーを
一度観察するでしょ?
でもその後トスを上げるから、相手レシーバーから一度
目を離し、トスで上げたボールを見るでしょ?
その目を離した隙にレシーブポジションを変えるのだ。
 
最初に下がって見せておいて、トスを上げている隙に
前へ移動して、レシーブダッシュ気味に速いテンポで
レシーブをするってのもアリだけど、面白いのは最初に
サーバーがこっちを確認したときに、ちょっと小バカに
してるってくらい前に出て見せて、その後トスを上げている
隙に慌てて普段のレシーブポジションに戻るというもの。
これは結構面白い結果が出やすい。
特に相手のセカンドサーブの時に試してみてよ。
 
他にも色んなパターンはあるんだけど、とにかく
テニスの試合のレベルが上がってくるほど、相手から
観察されている自覚を持たないといけない。
ってことはそれを利用した騙しの作戦も覚えておいた
方が面白い。
見られていることを意識して、君も何か相手に
仕掛けてみたら?

時間稼ぎの達人[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/05/11(金) 03:50

相手の陣形が崩れていない状態なのに、一発で
仕留めるって難しいよね。
もちろん相手ショットが甘くなって、浅いショットを打つのなら
別だけど、ある程度深いところで打つ場合、相手陣形が
崩れていなければ、一発で決めるよりもまずは陣形を
崩すことから始めるでしょ?
 
ということは、自分が相手に崩された時、返球に時間を稼いで
その間に元の陣形に戻ることが出来れば、相手は
また一から崩し直さないといけないってことになる。
ショートアングルでコートの外に追い出されたとしても
ムチャクチャ高くボールを打ち返すことが出来たら、
相手が打つ頃には、またコートの真ん中に立っている状態で
待つことが可能なんだよね。
 
となると、普段の練習でも速いショットばかりに
磨きをかけるのではなく、いかに時間をかけて相手選手へ
ボールを返す練習をしているかが重要となってくるんだよ。
崩れかけた陣形をリセットさせる達人になれば、相手は
イライラしてくれて、強引な一発狙い的なショットを思わず
打ってしまうんだよ。
 
でも時間稼ぎショット、まっ先に頭に浮かぶのはロブ。
一番滞空時間を稼げるショットがこれだからね。
でも当然相手もそんなの分かっているから、高々と
ロブを上げても、前へ出てきてスマッシュ狙いをしてくる。
ロブをベースライン近くでバウンドさせるくらい深く打ち続ければ
何とかロブだけでも大丈夫かもしれないけど、それを
しようとすると今度はアウトする可能性も出てくるので
ロブ以外の時間稼ぎショットも必要になるんだよ。
 
そこで欲しいのはスライス系の足元ショット。
相手はロブで時間稼ぎをさせまいと、ジワジワ詰めて
スマッシュ狙いをしてくるんだけど、そこでその相手の
足元へスライスで返球。
もちろんこれも出来るだけ時間を稼ぎたいので、
ライナーというより山なりで。
でも浮かすとボレーで取られそうに思うでしょ?
だから山なりの頂点はネットを超える前、いわゆる
自分のコートにボールがまだある段階でボールは頂点を
迎え、その後落ちながらネットを超えていき、そして相手の
足元へボールが届く・・・という感じだね。
 
これが上手くいけば、ロブよりかは時間を稼ぎにくいけど
相手選手をネット前に引っ張り出せるから、その後ロブを
使いやすくなる。
これも普段、ボレーストロークの練習をしている時なんかに
トライしてもらいたい。
 
高々と上げるロブと、詰めてきた相手の足元へのスライス
ショット、この二つをうまく使い分ければ、かなり相手の
攻撃を交わしやすくなり、自分のチャンスが来るまで
じっくり待てるテニスになりやすい。
どちらもしっかり練習して身に付けてもらいたけど、同時に
それを相手の状況見て使い分け出来るようになることも
重要だね。
ロブ狙いしているようなら足元へ、前を狙っているようなら
高々とロブ・・・・って感じで打てれば最高だ。

得たものはボレーの技術だけじゃなかった[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/04/09(月) 10:02

過去2回、完全ネットプレーヤーになったことがある。
サーブの時は殆どサーブ&ボレー、レシーブの時も
半分以上はレシーブダッシュ。
 
最初に行なったのは21才くらいだったかな?
テニスコーチという仕事をしていながら、バックハンドストロークと
ネットプレーは、笑ってしまうくらい出来なかったので
「じゃあ、死ぬほどネットプレーを経験してやろう」って
思ったんだよ。
当時はまだランキングも持っていなかったし、戦績も
さほど大して出していなかったから、プレースタイルを
思い切って変えるってことはそんなに抵抗はなかった。
むしろ「コーチとして勉強しなきゃ」って感じ。
 
練習もメインはネットプレーになり、マッチ練習もネットプレー、
当然試合もネットに出まくり続けた。
その結果は・・・意外と手応えがあり、それまで競ったことない
先輩のコーチから1セット取ったり、試合の戦績も逆に良かったり
いい1年だったのだ。
 
でもそこで思ったことは
「ネットプレーって決めるために出るんじゃないんだ」ってこと。
その一年で確かに恐ろしく下手くそだったボレーも人並みに
なったんだけど、相変わらずセンスは感じられなかった。
じゃあなぜ手応えを感じられたかったって言うと、ネットに出ていく
という行為そのものを相手が嫌がってくれたから。
それにより、相手のミスが増えたのだ。
これは徹底的にネットプレーをやってみて、初めて知った。
決めるために出続けているのに、段々ボレーを決める前に
相手がミスをするようになっていく。
 
でもこれは「ちょっと出てみよう」って感じでは手応えは
得られなかっただろうね。
だって、ボレー下手くそな相手がネットに出てくるのって、
本来相手は嬉しいんだよ。
実際、試合の最初はパスを抜かれるし、足元に沈められて
ミスさせられるという感じで、全然ダメなんだけど、それでも
気にせず出続けていくうちに、「なんだ?こいつは・・・」って
徐々に相手は力んでミスが多くなっていくんだよ。
徹底してネットプレーヤーをトライしたから得た実感
だよね。
 
そしてその手応えを感じてからというもの、
「相手は何を考えているんだろう?」
「相手は何を嫌がっているんだろう?」
そういうことを考えてプレーをするようになっていった。
ちょっと甘いと簡単にやられてしまうネットプレー。
だけど逆に、相手がちょっと油断したショット打つと
ネットプレーのこちらはすぐに決められる。
それを感じてから、一本一本のショットのコースや、
自分の立ち位置、球種などを組み合わせながら、
何を嫌がってくれるのか何が有効なのか、
丁寧に考えるキッカケになったんだよ。
 
今はネットプレー大好き!
でもそれ以上に「戦術」を駆使することがスゴイ楽しい
って思いながらテニスをしている。
そのキッカケはあの時のがむしゃらネットプレーをした
一年間にある。
皆もたまには自分のスタイル以外にトライしてみたら?
自分のテニスの意外な面が見えてくるよ。
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MONTUEWEDTHUFRISATSUN
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