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ダブルス弱者としての仕事を全うせよ![てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/10/19(金) 20:33

ダブルスの試合をする時、明らかにレベル差が
ある場合って弱い方を狙うのは当たり前。
自分のパートナーが明らかに自分よりも強い場合、弱い方の
選手は何に気を付けてプレーすれば良いんだろうか?
 
まず一つ言えることは、やっぱり相手ペアのショットが
弱者の方に集まってきやすいということ。
なので、まずは集まってくる相手ショットを粘り強く返球し続け
ながら、「俺の方が弱いけど、安定感はあるよ!」ってことを
相手にアピールしたい。
ここで、自分にボールを集められることを嫌がったり、無理に
決めに行こうとするとストレスが溜まってミスが多くなるし
それを見た相手は、ますます集中して狙ってくるだろうね。
そうなると、せっかく上手いパートナーも、強引なカバーが
必要になって空回りしてしまったりする。
弱者はとにかく相手から狙われまくることを覚悟し、とことん
返球し続ける姿勢を貫き続けてもらいたい。
もちろん、返球が甘くなってそれを相手ボレーに叩かれることも
あるかもしれない。
そうなったとしても、また次のポイントを黙々と手堅く返球を
し続ける我慢強さを演じてもらいたい。
 
そのためには、必ずロブが必要になる。
それはロブを打ち続けろってことじゃなくて、ロブをある程度
使うことで、「いつでもロブに逃げられます」って弱者は
試合中に相手ペアへ伝えることが出来たら、ロブ警戒も
するからポーチも受けにくいし、相手の足元へも逃げ道が
出来るでしょ?
ボレーにいる場合も同様。
「逃げ道だけはいつでも確保してます!」って態度の弱者は
ちょっと相手にとっては面倒だからね。
 
狙われ続ける覚悟と、逃げ道を用意して狙われまくっても
逃げ続けるプレーで、とにかく弱者はラリーを一本でも
多く続けることに徹して欲しい。
そして弱者の君が狙われ続けていると、そこでレベルの高い
パートナーがタイミングを見計らって飛び込んでくるのだ!
弱者はこの上手いパートナーが狙って飛び込んでくるまで
とにかくひたすら耐え続ける。
それが弱者の仕事なんだよね。
言い方変えれば、上手いパートナーのための餌となるのだ。
美味しそうな餌である弱いプレーヤーを見付けた相手ペアは、
もうそこしか見えなくなり、そこに打つことしかアイデアが
浮かばなくなりやすい。
そうなると、上手いパートナーは自分の守備範囲を捨てて
餌となっている弱者を狙ったショットを、逆に狙い撃ちしやすく
なるんだよね。
 
それからもう一つ弱者の仕事がある。
それは、上手いパートナーにも協力してもらわないと
いけないんだけど、その仕事とはトドメのショットを
決める・・・ということ。
上手いパートナーが、仕掛けるのも決めるのも全てやると
段々弱者は「何もすることが無い」と、ボールに手を
出せなくなってしまい、取らなきゃいけないショットまで
躊躇し始め、自信も存在価値も見失ってしまい、弱いプレーが
更にダメになってしまいやすい。
そこで、上手いパートナーに仕掛けてもらい、攻撃してもらい
相手を崩しきってもらって、あとはチャンスボールをがら空きの
コートへポンと軽く入れるだけって状態にしてもらい、そこで
弱者が登場して簡単に決めるのだ。
9割くらいは上手いパートナーのおかげなんだけど、最後の
トドメの部分の美味しいところだけもらい、自分の存在価値を
相手にもパートナーにも自分自身にも示す、これが意外と大事。
 
でもこれって相手にとっても嫌なことなんだよ。
上手い方の選手に決められるのも嫌だけど、弱者の方に
決められるって結構ムカついてくれる。
そういう意味でも弱者って考えれば、有効に使えるんだよね。
上手い選手と組んだ時、それから逆に自分より下手な選手と
組んだ時、そのレベル差を上手く利用してダブルスを戦える
ようにしてみよう。
間違っても、弱者は背伸びしなきゃって思わないようにね。
相手にとって餌となり、そしてトドメのチャンスだけもらって相手を
苛立たせ、弱者としての仕事を自信持って全うしよう。

早い準備とはこういうこと[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/10/18(木) 19:12

ストロークの基本はライジングショットである。
相手のレベルが上がれば、深いショット、速いショットが
多くなってくるので、ライジングで処理しないと対応
出来ないし、相手が浅いショットを打ってくれた時も、その分
しっかり前へ詰めてライジングで打てないと、せっかくの
浅いショットもチャンスじゃなくなる。
でも上手い人のテニスは、ためを作って打っている・・・そう
見えるでしょ?
早いタイミングのライジングで打っているはずなのに、
なんでじっくりためてから打つストロークに見えるんだろう。
 
答えは・・・準備が早いから。
実際、しっかりとライジング気味でストロークを打っているのに
準備開始が早いから、結局はじっくりためて打っている印象を
相手に与えられるんだよ。
ためて打つ印象を相手に与えることが出来れば、まずコースを
隠すことが出来るし、構えたあとだから、自分自身も色んなコースを
選ぶこともしやすくなる。
準備を早くするってことは、とにかく多くのメリットがあるのだ。
 
じゃあ単純に準備を早くするためにはどうすれば良いか。
まず大事なことは、相手がボールを打った直後から準備を
始めることなんだけど、打った瞬間、それがフォアに来るのか
バックに来るのかは判断出来るよね?
でも難しいのが、それが浅いのか深いのかを判別して、踏み込む
べきか、そうでないかを判断すること。
バウンド地点の予測だね。
その判別が出来ない人は、どうしてもバウンドしてから判断しようと
してしまい、結局遅い準備となってしまうのだ。
そうなるとライジングも打てないし、ためて打つ感じも出ないから
コースも選べないうえにバレバレなストロークになるんだよ。
 
それから準備の仕方に問題ある人も多い。
「早く準備!」って思っていても、ラケット持っている腕だけ
引いているようではダメなんだけど、当の本人はそれで
準備した気になってしまう。
重要なのは、骨盤がしっかりと横向きになっている形での準備。
そして骨盤を使って即座に準備するためには、バランスのいい
姿勢と柔らかい膝の動きが必要。
腕を引いただけだと手打ちのショットになるからね。
 
だから「早い準備」というのは、相手が打った直後に骨盤と
膝を使って体の向きを作ると同時に、そのショットがどこに
バウンドするのか予測して、ライジングで打つためにその
バウンド地点へ向かい、そのバウンド地点でじっくりためを
作りながら、自分の打つコースを選びつつ相手にはコースを
隠す・・・ということになるのだ。
準備って言っても奥が深いもんだね。
ただ腕だけを急いで引いているようだと準備とは言えないんだ。
 
それらを全てひっくるめると、準備とは
もちろん相手ショットを打つための準備、そしてこれから
どこに打つか決めるための準備、それから相手にコースを隠す
ための準備・・・ということになる。
特に打つコースを決める準備と相手にコースを隠す準備が
出来ると、それが安心感と自信になる。
そう、心の準備に繋がるってことだよ。
しっかり早めの準備で対応してもらいたい。

俺が尊敬する、マナーの悪いスペシャルなコーチ[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/10/17(水) 02:19

携帯電話って色んなマナーがあるでしょ。
例えば電車の車内において携帯電話で話をするのは
マナー違反だよね。
車の運転中、自転車に乗っている時の通話は
マナー違反ってことより道路交通法違反か。
レッスン中に生徒さんの携帯に電話が掛かってきて
「ちょっとすみません!」ってラリー途中に抜け出して
電話に出る・・・というのにも遭遇したことがあるが、それも
ちょっとマナー違反じゃないかな。
でも今までで出会った携帯電話のマナー違反で一番
強烈だったのはスペインのコーチだ。
 
そのコーチは、レッスン中に平気で電話に出るんだよ。
ま、でもそんなのはスペインにいる頃、コーチ達は
当たり前だった。
実は問題はそこじゃない。
当時、定番の練習としてコーチがボレーで相手をしてくれる
ボレーストロークを毎回やっていたんだけど、それはこちらが
思い切りハードヒットしたストロークをコーチがゆっくりにして
返球し続けるというもの。
ゆっくり来たボレーをまた力いっぱい選手がコーチに打ち込み、
それをまたコーチがゆっくり返球する・・・というのを繰り返す。
これまた絶対ミスしない驚異的なコーチが多いもんだから、
打ち込みを延々と続けないといけないんだよ。
マナー違反とは、選手相手にそんなボレーをしているコーチが
携帯電話で話を始めたこと!!
 
そして俺とのボレーストロークの最中に電話に出た何とも
失礼なコーチは、セルジオ・カサルというダブルスで
元世界No.1の選手だった人。
俺とのボレーストロークで、「トモ!!もっと強く打て!!」なんて
言われ続けるので、こちらも全力でカサルへ打ち込み続けていた
そんな最中、彼のポケットに入っていた携帯が鳴り、躊躇なく
彼はポケットから電話を取り出し、「もしもし」って喋りだす。
しかし、この間ずっと俺が全力で彼にボールを
打ち込んでいるのはもちろんのこと。
しかも彼はたまに「チャンス!!」とばかりに、サービスライン
辺りへショートのボレーをしてくれるから、俺はそれもためらい無く
彼のボディめがけて本気で打ちまくるんだけど、それもやっぱり
涼しい顔で返球しながら電話でお喋りを続けている。
 
その時の電話の相手は彼の奥さん。
いつもアカデミーへ来ていたのでよく知っている奥さんだったので
カサルも「今、トモのレッスンをしている最中だよ」と奥さんに
ボレーストロークをしながら、報告している。
俺もこんな悔しいというか、屈辱的な想いをしながらの練習は
初めてだから、何とか電話中のカサルをミスさせようと、全身全霊で
ボールを打ちまくるが、サービスラインから打っても、それより近距離から
打ち込んでも全然ミスせず、やっぱり返ってくるのだ。
そして結局電話で奥さんとトークしている間は悲しいことに
カサルを倒せず、そのまま俺が体力切れでミスして
終わってしまったが、ゼーゼーハーハー荒い息をしながら
苦しそうにしている俺に向かってカサルが最後に一言、
「ウチの奥さんがトモによろしくって。」だって。
 
さすがにボレーストローク中、携帯電話で会話をし始めた
コーチはカサルだけだったし、そんな経験もたった一回だけ。
それでも、何とも失礼なコーチって思ったよ。
でもその時感じた悔しさは、マナー違反ってことよりも、
あんな近距離から彼めがけて打ったのに、全然ダメージを
与えられなかった自分の不甲斐なさと、カサルのボレーの凄さ。
世界のレベルをそういうところで感じる事が出来た。
でも、考えてみたら世界100位以内の選手たちも同じ練習場所として
ここで俺と同じようにカサルのボディめがけて打ちまくっている
わけだから、そんなたかだか俺のフォアなんて彼にとっては
スローに見えるんだろうね。
そういうことを考えると今でも悔しさが蘇る。
チクショー!、カサル!お前を倒したかったぜ。

必須!バウンド地点予測能力[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/10/15(月) 10:17

相手が打った瞬間に、そのショットがどこに
バウンドするのか分かるかな?
ボールのスピード、上がっていく角度、回転量や回転の
種類なんかを見て、それがどこにバウンドするのか
瞬時に見抜けるようにならないといけないんだよ。
だって、それが分からないと、ネットプレーの時に
そのショットがアウトかどうか分からないし、足元に打たれた
時にも、ワンバウンドさせてハーフボレーか、ノーバウンドで
ローボレーするのか、判断が出来ない。
ベースラインプレーをしている時にも、下がっての
処理が遅れると詰まった打ち方になるし、浅いボールを
見逃すことも、チャンスを逃すことになるばかりか、逆に
それでやられてしまったりする。
 
これだけバウンド位置の予測をすることって大事なのに
意外とこれを普段の練習で心掛けていない人が多い。
どんな人が心掛けていないかと言うと、まずネットに
出る気がない人。
短いボールがあれば、すかさずそれを利用して
ネットダッシュ・・・って思っていない人は、相手ショットが
どこにバウンドするかは気にならない。
もちろん飛んできたボールの方向は意識するが、
バウンドが浅いか深いかはどうでもいいのだ。
それからライジングでストロークを打たない人。
バウンドしたばかりのボールを打つライジングショットは
当然バウンド地点が分かっていて、そこに踏み込んで
いかないと打てないから、ライジングでのストロークを
意識して打っている人は自ずと相手が打った瞬間に、
それがどこにバウンドするのかが分かるようになる。
 
でも一番バウンド地点の予測が敏感になれるのは
ネットプレーヤーになることだね。
相手ショットを一瞬で「アウトだ!」「入ってる!」って
判断出来ないと、アウトボールなのにボレーしてしまったり
入っているのにウォッチしてしまったりしてしまう。
バウンド地点の予測が一番シビアに求められるから、
感覚が研ぎ澄まされる格好の練習場所がネットプレーなんだよ。
でもこればっかりは慣れなんだよね。
何回もネットプレーを経験して、何発も相手ショットを受けたり
何度もウォッチして、自分の予測がどうなのか確かめないと
バウンド予測の感覚は掴めない。
 
もしこの過程を面倒がってネットプレーを辞めてしまうと
当然ネットになんか出ないで、ベースラインでプレーしてしまうし
ベースラインにいても、ネットに出る気が無いから、余計に
バウンド地点を予測しない完全受身のストロークプレーヤー
で、ライジングショットなんかも打てない選手となってしまう。
 
テニスってツーバウンドするまでに打ち返せば良いスポーツでしょ?
だから、けっこうワンバウンドさせてから、ツーバウンドまでに
考えれば良いって思ってしまうんだよね。
でもチャンスがあれば攻撃したい。
そしてその攻撃をするためには、バウンドしたばかりのライジング系
ストロークを使ったり、ノーバウンドでボレーをしたりしなきゃいけない。
そのためには、相手が打った瞬間にそのショットがコートのどこに
バウンドするのか判断できる能力がないとやってられないんだよ。
テニスはツーバウンドするまでに打てば良いなんて考えるな。
ワンバウンドするまでに自分が次に何をすべきか、その為には
どこに移動しなきゃいけないかを分かってないとダメだよ。
攻撃したいって思っている人は特にバウンド地点の予測能力を
日々鍛えておかないと話になんないからね。

ストロークを飛ばすパワーの種類とその割合[てにすまん 高西ともブログ]

投稿日時:2012/10/12(金) 00:47

ストロークショットは出来るだけ労力をかけないで
打てるようにしたいもんだ。
だって力が必要な打ち方だと、まず疲れるでしょ?
それに走らされた時に楽ちんじゃないと使いにくいし
とっさにコースを変える時なんかも、労力が低い打ち方
の方が便利だからね。
でも労力を低くした分だけ、ボールを飛ばす力を
どこかから補わないといけない。
自分の力以外に、何のパワーがボールを飛ばすために
使えるだろうか。
 
まず一番利用しやすいのは相手のショットの力かな。
速ければ速いほど、こちらもその威力の恩恵を受けることが
出来るって考えられるようになれば、速いショットを打ってくる
相手と対戦した時も気分的に楽だし、自分自身も無駄に打たなく
なるかもね。
ゆっくりのショットを打つ相手と対戦した時に、なんか
返しにくいって思う人が多いのは、ボールがゆっくり過ぎて、
相手の威力を利用しにくいから。
でもそういうのんびりショットでも、バウンドしたばかりの
いわゆるライジングで打てば、相手の威力を利用しやすいよ。
 
それから自分自身が前に迎えに行く勢いも使いたいね。
ほんの1ミリでも良いから、来るボールを待つんじゃなくて
迎えに行きながら打つという姿勢を持って待っていると、
随分と楽にボールを飛ばすことが出来るし、足を前へ踏み出して
うちやすくなるのだ。
相手の威力を利用しようとする打ち方も、迎えに行く打ち方の
技術がある程度必要だよね。
 
それから意外と感じてない人が多いのが、
ボールとラケットの反発力。
そもそもラケットは飛ぶように設計されているし、ボールなんか
簡単に弾んでくれって知ってるでしょ?
だったらその特性を十分に利用しないといけない。
飛ぶラケットに飛んでくるボールを当てると・・・飛ぶのは
当たり前なんだから、そんなに後ろへ大きく反動付けて、
ボールを引っぱたこうとしなくても大丈夫なんだよ。
 
当然詳しくは、ストロークを飛ばすための力の割合を
パーセンテージで表せないけど、俺のストロークの場合、
だいたい力の割合はこんな感じかな。
一応踏み込んだ場合のストロークを考えてみた。
相手の力(ライジングを含む)を利用・・・・・・・・50%
踏み込む勢いを利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25%
ラケット(ガットも含む)の反発力・・・・・・・・・・・15%
ボール自身の弾む力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8%
腕力や足などの自分の力・・・・・・・・・・・・・・・・2%
とにかく自分の力は殆ど使っている気がしない。
それでいてしっかりボールを飛ばせた時には快感だね。
 
しかしこういう割合比率を分かっているくせして、負けている
時とか、相手が厄介なタイプの時には、自分の腕力80%
くらいのストロークをしてしまう。
相手の力を利用?いやいや、そんなことより
「相手の力に負けてたまるか!!!」って気持ちになってしまう。
ボールもラケットも飛ぶ道具って忘れちゃうんだよね。
まずは自分の力をどんどん抜いていき、小さな労力で
いかに効率良くボールを飛ばせるかを、色々と試しながら
頑張っていって欲しい。
簡単に一生懸命になっちゃダメだからね!
労力かけてない割には素晴らしいストロークが打てるように
頑張ってもらいたいもんだ。
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