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てにすまん 高西ともからのメッセージブログ
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試合のスタートを失敗する人って・・・[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2014/04/09(水) 11:32
試合前にウォーミングアップってやるでしょ?
身体を温めてストレッチやら素振り、プラクティスコートが
あるなら練習もするし、その中で全てのショットの確認と
出来ればサーブ・レシーブから実戦形式を全力でやっておきたい。
これらの準備によって試合スタートから本調子にしたいって考える。
でもね、いくら入念な準備を行っても、さすがに本番の試合で
ネット挟んで向かい合う、倒すべき相手との緊張感あるやり取りを
すんなり受け入れることは難しい。
身体が温まっていても、足がすくむは、腕は縮こまるは・・・だと
結局試合前に練習相手とガンガン打ち合って「調子いいみたい!」
なんて言っていた好感触は関係なくなってしまう。
これらは試合スタート時に起こる独特の緊張感によるもの。
ニューボールの堅く弾む感触にちょっと手こずったり、
対戦相手を倒そうと意気込み過ぎたり、相手のプレーの仕方に
慣れていなかったり・・・と色んな要素が少しずつ上乗せされて
良いスタートが切りにくいのだ。
スコアが絡むってことも大きいよね。
練習だったらちょっとしたアウトも返球してくれるんだけど
試合がスタートするとそうもいかない。
アウトはアウト。
そういうことが精神面に作用するんだ。
じゃあ試合前のウォーミングアップはいらないかと
言うと、もちろんそれは違う。
身体をしっかりと温めて動きやすくしておいたり
打ち方などをチェックすることは絶対必要なんだよ。
ということは、試合前のウォーミングアップは身体の準備と
技術部分の準備・・・ということがメインとなるのだ。
もちろん試合前に精神面も高める要素もあり、それも必要。
でも、実際試合が始まらないと自分がどういう精神状態に
なるのか分からないもんだ。
大事なことは身体がちゃんと動くようにしておくこと、
それから各ショットの技術を確かめておくこと、それに
試合始まったら、どんな状況に陥っても驚かずに対処しようと
覚悟をすること・・・なのだ。
実際に試合がスタートすると、ボールの感触、対戦相手と
向き合った時の自分の状況、相手プレーとの相性、スコアの
精神的影響なんかが、初めて見えてくる。
となると、試合前には色々とウォーミングアップはしたけど
試合が始まってから、それらの見えて来たものを糧にして
精神面のウォーミングアップが始まるのだ。
とりあえず手始めに繋いでみよう・・・とか、相手の
バックに集めてみようとか、序盤はネットプレーでやってみよう
とか、「とりあえず」的な形で、まだまだ自分の一番の
ものを一気に持って来ないようにすることで、精神面を
その試合に合わせて行くのだよ。
「とりあえず」的なプレーは、自分自身に精神的負担を
軽減させる効果があるから安定させやすいし、一番得意な
ショットやパターンをまだ残しているというのも、
相手に対して余裕の表情を見せられる。
そもそも1セットマッチと言えど、結構もつれると長い
スパンだから、1ゲーム目から全力で一番良いプレーを
見せる訳にはいかないからね。
そんな精神面のウォーミングアップ期間は、1セットマッチで
2ゲームくらい使っても良いと思う。
3セットマッチでしかも相手が強敵となると、最初の4ゲーム
から下手すりゃ1セット丸々かけて精神面を徐々に作っていく
覚悟で臨んでも良いと思う。
そのくらい、精神面って試合始まってから時間掛けて
作らないといけないもんなんだよ。
試合前のウォーミングアップではとてもじゃないけど、
実際の相手との対峙する方法や緊張の克服は無理だと思う。
とにかくテニスは相手と戦うスポーツ。
戦う前にナイフをしっかり研いでおくことは必要だけど
試合が始まらないと相手の武器も攻め方も分からないでしょ?
分からないからと言って、自分が攻める方法ばかりイメージ
して、それの練習と手応えで満足して臨むと、相手の
強烈な攻撃に驚き、そしてパニックに陥るんだ。
試合前はちゃんと動くようにしたり、自分の持っている
ショットやパターンの確認はするけど、精神面の準備は
試合前には不十分なので、必ず試合スタートしてから
最低1、2ゲームかけてじっくりウォーミングアップを
させてあげよう。
「準備は完璧!絶好調!!」
なんて思いながら試合に臨むと、結構空回りしてしまうから
気を付けましょう。
身体を温めてストレッチやら素振り、プラクティスコートが
あるなら練習もするし、その中で全てのショットの確認と
出来ればサーブ・レシーブから実戦形式を全力でやっておきたい。
これらの準備によって試合スタートから本調子にしたいって考える。
でもね、いくら入念な準備を行っても、さすがに本番の試合で
ネット挟んで向かい合う、倒すべき相手との緊張感あるやり取りを
すんなり受け入れることは難しい。
身体が温まっていても、足がすくむは、腕は縮こまるは・・・だと
結局試合前に練習相手とガンガン打ち合って「調子いいみたい!」
なんて言っていた好感触は関係なくなってしまう。
これらは試合スタート時に起こる独特の緊張感によるもの。
ニューボールの堅く弾む感触にちょっと手こずったり、
対戦相手を倒そうと意気込み過ぎたり、相手のプレーの仕方に
慣れていなかったり・・・と色んな要素が少しずつ上乗せされて
良いスタートが切りにくいのだ。
スコアが絡むってことも大きいよね。
練習だったらちょっとしたアウトも返球してくれるんだけど
試合がスタートするとそうもいかない。
アウトはアウト。
そういうことが精神面に作用するんだ。
じゃあ試合前のウォーミングアップはいらないかと
言うと、もちろんそれは違う。
身体をしっかりと温めて動きやすくしておいたり
打ち方などをチェックすることは絶対必要なんだよ。
ということは、試合前のウォーミングアップは身体の準備と
技術部分の準備・・・ということがメインとなるのだ。
もちろん試合前に精神面も高める要素もあり、それも必要。
でも、実際試合が始まらないと自分がどういう精神状態に
なるのか分からないもんだ。
大事なことは身体がちゃんと動くようにしておくこと、
それから各ショットの技術を確かめておくこと、それに
試合始まったら、どんな状況に陥っても驚かずに対処しようと
覚悟をすること・・・なのだ。
実際に試合がスタートすると、ボールの感触、対戦相手と
向き合った時の自分の状況、相手プレーとの相性、スコアの
精神的影響なんかが、初めて見えてくる。
となると、試合前には色々とウォーミングアップはしたけど
試合が始まってから、それらの見えて来たものを糧にして
精神面のウォーミングアップが始まるのだ。
とりあえず手始めに繋いでみよう・・・とか、相手の
バックに集めてみようとか、序盤はネットプレーでやってみよう
とか、「とりあえず」的な形で、まだまだ自分の一番の
ものを一気に持って来ないようにすることで、精神面を
その試合に合わせて行くのだよ。
「とりあえず」的なプレーは、自分自身に精神的負担を
軽減させる効果があるから安定させやすいし、一番得意な
ショットやパターンをまだ残しているというのも、
相手に対して余裕の表情を見せられる。
そもそも1セットマッチと言えど、結構もつれると長い
スパンだから、1ゲーム目から全力で一番良いプレーを
見せる訳にはいかないからね。
そんな精神面のウォーミングアップ期間は、1セットマッチで
2ゲームくらい使っても良いと思う。
3セットマッチでしかも相手が強敵となると、最初の4ゲーム
から下手すりゃ1セット丸々かけて精神面を徐々に作っていく
覚悟で臨んでも良いと思う。
そのくらい、精神面って試合始まってから時間掛けて
作らないといけないもんなんだよ。
試合前のウォーミングアップではとてもじゃないけど、
実際の相手との対峙する方法や緊張の克服は無理だと思う。
とにかくテニスは相手と戦うスポーツ。
戦う前にナイフをしっかり研いでおくことは必要だけど
試合が始まらないと相手の武器も攻め方も分からないでしょ?
分からないからと言って、自分が攻める方法ばかりイメージ
して、それの練習と手応えで満足して臨むと、相手の
強烈な攻撃に驚き、そしてパニックに陥るんだ。
試合前はちゃんと動くようにしたり、自分の持っている
ショットやパターンの確認はするけど、精神面の準備は
試合前には不十分なので、必ず試合スタートしてから
最低1、2ゲームかけてじっくりウォーミングアップを
させてあげよう。
「準備は完璧!絶好調!!」
なんて思いながら試合に臨むと、結構空回りしてしまうから
気を付けましょう。
こんなやつとは練習したくない。[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2014/04/08(火) 11:34
こんなやつとは練習したくない。
ラリーが全然続かないやつ。
技術的に続けられないのも問題だけど、それよりも
決めようとし過ぎてミスばっかり。
続けようとしろよ。
こっちの練習にならないだろ。
すぐ怒るやつ。
自分のミスにも怒るし、風が強いとかイレギュラーしたとかって
いちいち感情的になってイライラする。
挙げ句の果てにこっちのナイスプレーが続いたことに怒ったり。
真剣に取り組んでいるのは分かるけど、はっきり言って迷惑。
ちゃんと自分をコントロールしろよ。
体力無いやつ。
練習ってやっぱりハードにやりたいし、試合のことを考えると
3時間以上はやりたいんだけど、それがもたないんじゃあ
後半グダグダになる。
技術の向上ばかりに目を向けている場合じゃないよ。
ちゃんと普段から走っておけ。
頭使わないやつ。
練習ってある程度相手の事も考えて練習しないとダメでしょ。
自分だけの練習じゃないんだから。
練習メニューにどういう意味があるのかちゃんと理解してもらわないと。
それからテニスというスポーツ自体、頭使わないと成長しないしね。
志が低いやつ。
「どうせ俺なんて」って気持ちのやつと一緒に練習してると
すぐに諦めるし、改善しようとしない。
妙に冷めた空気持ち込んで、練習の雰囲気も壊れてしまう。
有頂天になっているやつも困るけど、自分の成長を信じていないやつは
一緒に練習したくない。
決めてもヘラヘラしているやつにはライバル心が湧いて来ないしね。
試合に出ないやつ。
強くなりたいって思っているけど、試合に出場して負ける事を
恐れているんだよ。
「強くなったら出よう」って言ってるけど、試合に出場しないまま
自分が納得するまで本当に強くなれるのか?
そういうやつはマッチ練習もやりたがらないし、派手な一発強烈ショット
ばかりを練習しようとしている。
でも、そもそもそんなシンデレラストーリーはテニスの世界に存在しない。
いい加減、逃げ回るのはやめにしろよ。
こだわりのないやつ。
ラケットとかシューズとか、練習中に着るウェアとか最低限
こだわって欲しいよね。
とくにガットが切れそうなラケット1本しか持って来ていなくて
「切れたら貸して」なんて言う練習相手はうんざりする。
しかも貸してあげた俺のラケット、全然違うタイプなのに結構
打ちやすそうに使いこなしたりするし・・・。
ズルズルに滑るシューズでこけまくったりしているのに、また
次も同じシューズ履いてくるなんてタイプもいるんだよ。
向上心があるのなら最低限で良いからこだわろうよ。
プライドを見せろ。
テニスが好きじゃないやつ。
テニスの楽しみが分かっていないやつとは練習したくない。
テニスの楽しみとは、相手選手と打ち合うこと。
自分自身をコントロールすること。
粘ったり考えたり、どんな状況で自分自身を信じ抜くこと。
そういった様々な要素をちゃんと理解したうえで、それを
試合という本番にぶつけて結果を出そうとすること。
強い選手の共通点って、やっぱり練習相手が豊富なこと。
テニスをちゃんと好きになって、色んな人の練習相手に
選ばれるように。
ラリーが全然続かないやつ。
技術的に続けられないのも問題だけど、それよりも
決めようとし過ぎてミスばっかり。
続けようとしろよ。
こっちの練習にならないだろ。
すぐ怒るやつ。
自分のミスにも怒るし、風が強いとかイレギュラーしたとかって
いちいち感情的になってイライラする。
挙げ句の果てにこっちのナイスプレーが続いたことに怒ったり。
真剣に取り組んでいるのは分かるけど、はっきり言って迷惑。
ちゃんと自分をコントロールしろよ。
体力無いやつ。
練習ってやっぱりハードにやりたいし、試合のことを考えると
3時間以上はやりたいんだけど、それがもたないんじゃあ
後半グダグダになる。
技術の向上ばかりに目を向けている場合じゃないよ。
ちゃんと普段から走っておけ。
頭使わないやつ。
練習ってある程度相手の事も考えて練習しないとダメでしょ。
自分だけの練習じゃないんだから。
練習メニューにどういう意味があるのかちゃんと理解してもらわないと。
それからテニスというスポーツ自体、頭使わないと成長しないしね。
志が低いやつ。
「どうせ俺なんて」って気持ちのやつと一緒に練習してると
すぐに諦めるし、改善しようとしない。
妙に冷めた空気持ち込んで、練習の雰囲気も壊れてしまう。
有頂天になっているやつも困るけど、自分の成長を信じていないやつは
一緒に練習したくない。
決めてもヘラヘラしているやつにはライバル心が湧いて来ないしね。
試合に出ないやつ。
強くなりたいって思っているけど、試合に出場して負ける事を
恐れているんだよ。
「強くなったら出よう」って言ってるけど、試合に出場しないまま
自分が納得するまで本当に強くなれるのか?
そういうやつはマッチ練習もやりたがらないし、派手な一発強烈ショット
ばかりを練習しようとしている。
でも、そもそもそんなシンデレラストーリーはテニスの世界に存在しない。
いい加減、逃げ回るのはやめにしろよ。
こだわりのないやつ。
ラケットとかシューズとか、練習中に着るウェアとか最低限
こだわって欲しいよね。
とくにガットが切れそうなラケット1本しか持って来ていなくて
「切れたら貸して」なんて言う練習相手はうんざりする。
しかも貸してあげた俺のラケット、全然違うタイプなのに結構
打ちやすそうに使いこなしたりするし・・・。
ズルズルに滑るシューズでこけまくったりしているのに、また
次も同じシューズ履いてくるなんてタイプもいるんだよ。
向上心があるのなら最低限で良いからこだわろうよ。
プライドを見せろ。
テニスが好きじゃないやつ。
テニスの楽しみが分かっていないやつとは練習したくない。
テニスの楽しみとは、相手選手と打ち合うこと。
自分自身をコントロールすること。
粘ったり考えたり、どんな状況で自分自身を信じ抜くこと。
そういった様々な要素をちゃんと理解したうえで、それを
試合という本番にぶつけて結果を出そうとすること。
強い選手の共通点って、やっぱり練習相手が豊富なこと。
テニスをちゃんと好きになって、色んな人の練習相手に
選ばれるように。
テニスが成長しやすい性格、ダメな性格[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2014/04/01(火) 02:25
自分を分析するのは難しいけど、周りからはどういう
人間に見られているかというと、「おっとりしている」とか
「まじめそう」とか言われる。
ま、ちょっとこちらに気を遣っていると思うんだけど、
確かにそういう一面はあると自分でも思っている。
でも実は「おっとり」とか「まじめ」って周りとの衝突や
トラブルを避けて、物事を円滑に進めたいという気持ちの
顕われで、実のところ本当の性格はかなり怪しいかな。
だってよく知っている人からは「毒舌」とか「適当」なんて
言われるからね。
でもこの「毒舌」とか「適当」っていう面もプラスに考えている。
「毒舌」なんて、言った相手には失礼ではあるけど自分の
思った事を包み隠さず伝える事だし、「適当」なんてのも、
人生において多くの事に取り組まないといけないことを
考えると必須アイテムでしょ。
もちろん全てが適当ではマズいけど、適当にこなす代わりに
バランス良く全体に目を光らせられるようにすることが
かなり重要となると思っている。
でも「おっとり」とか「まじめ」、「毒舌」、「適当」という
色んな要素を持っているのって俺だけじゃなく、大抵の人が
そういう色んな一面を抱えているんじゃないかな?
大事な事はその割合なんだよ。
そしてもう一つ重要なのはそれらを使い分ける自分自身の
コンディションなんだよね。
「まじめ」と「適当」を場面によって使い分ける自分という
本体がちゃんと機能しないとダメだってこと。
これまでのテニス人生において、そんな自分自身の
コンディションが最悪になる事はしばしばあった。
何度かそういう辛い時期を経験したけど、その中でも
「これはキツかった」
というのは初めてスペインに行った24歳の時。
そもそも「スペインに行けば俺は強くなるかも」という
安易な気持ちだったのも原因の一つではあるが、とにかく
1年間滞在した最初の半年はどんどんテニスのレベルが
下降していくという悪夢のような半年間だった。
思っていた以上に練習が厳しく、スタートしてすぐ怪我に
見舞われしまったうえに、ホームステイ先では言葉の壁。
テニスだけやってりゃ良い訳でなく、銀行に行って口座を
作ったり、役所に行って滞在の手続きに翻弄したり・・・。
日本のエージェントとのやり取りやお金の問題も気に掛かる。
結果が出ないからコーチから「トモはそっちのクラスで」って
13歳くらいの子供のクラスに落とされる。
俺は24歳だぞ!何やってんだこんなスペインまで来て!!
そんな状況でこそ自分自身をコントロールして「まじめ」と
「適当」を使いこなしていかないといけないのに、
その時、それが全然出来なかったのだ。
テニスはもちろん一生懸命、トレーニングも一生懸命。
でも自分のテニスには絶望状態。
夢膨らませてスペインへ上陸したのに、今の俺はなんて
ザマだと自己批判するうえに、落ちていく自分を恥ずかしいと
思う気持ちさえも芽生えていた。
そんな状態で「毒舌」という部分の自分を出すとそれは単なる
悪口や過剰な被害妄想の人間にしかならない。
下のクラスのコーチの言っている事をちゃんと素直に
聞けないこともあったし、自分のテニスを棚に上げて
練習相手のテニスにケチ付けたりしたしね。
日本から多くの人達が応援の励ましメールをくれたんだけど
「俺の状況を知らないで気楽に『頑張れ』なんて書かないで」
なんて返信してしまったこともあった。
そんなスランプから抜け出すキッカケは何だったろう。
半年経って、やっと身体が慣れて来たことと、友人も増えて
テニス以外に気持ちを向けられるようになったこと、
コーチや選手達とも絆が出来てきたこと、ちょうど
他のアパートに空きがあってホームステイを抜け出したこと、
年末で多くの選手が母国に帰って、残ったスペインの強い地元選手と
練習する機会が増えた事・・・とちょうど色んな好条件が揃って
やっと落ち続けていた自分のテニスが上向いて来た感触を覚えた。
それからは心身共に余裕を多少なりとも感じることが出来て、
自分自身をコントロール出来るようになっていったのだ。
結局、まじめに取り組んでも自分の可能性を自分自身で
疑ったり否定していては意味が無いし、自分の素直な部分も
ただ愚痴を言ったり人を責めたりするようなことに繋がっては
危険ということをこの半年間で学んだ。
じゃあ最初から自分をちゃんとコントロール出来ていたら
半年間のスランプはもう少し短かったかもしれないが、
もしかするとそれでも変わらず、やっぱり同じ半年間
苦しむというパターンかもしれない。
ただ大事なのは、テニスにおいても他のことでも、こういう
どうあがいても頑張っても結果が出ないでドンドン落ち続ける、
そんな時期があるという覚悟で臨まないといけないってことだね。
辛い時期でも自分を信じ続けながら、コツコツと出来る事を
こなして良い流れがまた来るのを待つ・・・ということが出来ないと、
結果の出ない悲惨な自分の姿に対して感情的となり、
周りの人達を気付かないうちに傷つけてしまっていることもある。
とにかく自分がどういう人間かは簡単には分からない。
でも複雑で色んな要素によって成り立っているのは確かだから
それらをきっちり場面によって使い分けられる「自分」という
本体を、どんなキツい状況下でも正常に動かせられるように
したいもんだね。
あぁ、応援メールに対して感情的な返信をしてしまったことは
未だに悔やまれる。
人間に見られているかというと、「おっとりしている」とか
「まじめそう」とか言われる。
ま、ちょっとこちらに気を遣っていると思うんだけど、
確かにそういう一面はあると自分でも思っている。
でも実は「おっとり」とか「まじめ」って周りとの衝突や
トラブルを避けて、物事を円滑に進めたいという気持ちの
顕われで、実のところ本当の性格はかなり怪しいかな。
だってよく知っている人からは「毒舌」とか「適当」なんて
言われるからね。
でもこの「毒舌」とか「適当」っていう面もプラスに考えている。
「毒舌」なんて、言った相手には失礼ではあるけど自分の
思った事を包み隠さず伝える事だし、「適当」なんてのも、
人生において多くの事に取り組まないといけないことを
考えると必須アイテムでしょ。
もちろん全てが適当ではマズいけど、適当にこなす代わりに
バランス良く全体に目を光らせられるようにすることが
かなり重要となると思っている。
でも「おっとり」とか「まじめ」、「毒舌」、「適当」という
色んな要素を持っているのって俺だけじゃなく、大抵の人が
そういう色んな一面を抱えているんじゃないかな?
大事な事はその割合なんだよ。
そしてもう一つ重要なのはそれらを使い分ける自分自身の
コンディションなんだよね。
「まじめ」と「適当」を場面によって使い分ける自分という
本体がちゃんと機能しないとダメだってこと。
これまでのテニス人生において、そんな自分自身の
コンディションが最悪になる事はしばしばあった。
何度かそういう辛い時期を経験したけど、その中でも
「これはキツかった」
というのは初めてスペインに行った24歳の時。
そもそも「スペインに行けば俺は強くなるかも」という
安易な気持ちだったのも原因の一つではあるが、とにかく
1年間滞在した最初の半年はどんどんテニスのレベルが
下降していくという悪夢のような半年間だった。
思っていた以上に練習が厳しく、スタートしてすぐ怪我に
見舞われしまったうえに、ホームステイ先では言葉の壁。
テニスだけやってりゃ良い訳でなく、銀行に行って口座を
作ったり、役所に行って滞在の手続きに翻弄したり・・・。
日本のエージェントとのやり取りやお金の問題も気に掛かる。
結果が出ないからコーチから「トモはそっちのクラスで」って
13歳くらいの子供のクラスに落とされる。
俺は24歳だぞ!何やってんだこんなスペインまで来て!!
そんな状況でこそ自分自身をコントロールして「まじめ」と
「適当」を使いこなしていかないといけないのに、
その時、それが全然出来なかったのだ。
テニスはもちろん一生懸命、トレーニングも一生懸命。
でも自分のテニスには絶望状態。
夢膨らませてスペインへ上陸したのに、今の俺はなんて
ザマだと自己批判するうえに、落ちていく自分を恥ずかしいと
思う気持ちさえも芽生えていた。
そんな状態で「毒舌」という部分の自分を出すとそれは単なる
悪口や過剰な被害妄想の人間にしかならない。
下のクラスのコーチの言っている事をちゃんと素直に
聞けないこともあったし、自分のテニスを棚に上げて
練習相手のテニスにケチ付けたりしたしね。
日本から多くの人達が応援の励ましメールをくれたんだけど
「俺の状況を知らないで気楽に『頑張れ』なんて書かないで」
なんて返信してしまったこともあった。
そんなスランプから抜け出すキッカケは何だったろう。
半年経って、やっと身体が慣れて来たことと、友人も増えて
テニス以外に気持ちを向けられるようになったこと、
コーチや選手達とも絆が出来てきたこと、ちょうど
他のアパートに空きがあってホームステイを抜け出したこと、
年末で多くの選手が母国に帰って、残ったスペインの強い地元選手と
練習する機会が増えた事・・・とちょうど色んな好条件が揃って
やっと落ち続けていた自分のテニスが上向いて来た感触を覚えた。
それからは心身共に余裕を多少なりとも感じることが出来て、
自分自身をコントロール出来るようになっていったのだ。
結局、まじめに取り組んでも自分の可能性を自分自身で
疑ったり否定していては意味が無いし、自分の素直な部分も
ただ愚痴を言ったり人を責めたりするようなことに繋がっては
危険ということをこの半年間で学んだ。
じゃあ最初から自分をちゃんとコントロール出来ていたら
半年間のスランプはもう少し短かったかもしれないが、
もしかするとそれでも変わらず、やっぱり同じ半年間
苦しむというパターンかもしれない。
ただ大事なのは、テニスにおいても他のことでも、こういう
どうあがいても頑張っても結果が出ないでドンドン落ち続ける、
そんな時期があるという覚悟で臨まないといけないってことだね。
辛い時期でも自分を信じ続けながら、コツコツと出来る事を
こなして良い流れがまた来るのを待つ・・・ということが出来ないと、
結果の出ない悲惨な自分の姿に対して感情的となり、
周りの人達を気付かないうちに傷つけてしまっていることもある。
とにかく自分がどういう人間かは簡単には分からない。
でも複雑で色んな要素によって成り立っているのは確かだから
それらをきっちり場面によって使い分けられる「自分」という
本体を、どんなキツい状況下でも正常に動かせられるように
したいもんだね。
あぁ、応援メールに対して感情的な返信をしてしまったことは
未だに悔やまれる。
スウィングスピードを上げたいでしょ?[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2014/03/26(水) 11:49
200キロのサーブを打つためには200キロ以上の
スウィングスピードが必要だよね。
速いショットを打ちたいならスウィングを速くしないと
いけないし、ボールのスピン量を増やしたい人もスウィングの
スピードは上げていかないといけない。
そこでどういった方法でスウィングスピードを上げるかが
大きな課題となってくる。
まずサーブやトップスピンのストロークで
「スウィングスピードを上げたい!」って思った時に
真っ先に頑張ってしまうのは腕。
でも腕だけ頑張ろうとすると、上半身がブレてしまうし
ラケットダウンからフォロースルーまでの軌道がどうしても
横振りになってしまいやすく、上下動が難しくなる。
しかも一生懸命振った割には意外とスウィングスピードが
上がってなかったりするという悲しい結果になりやすい。
ではどのようにしてスウィングスピードを上げていくか。
大事なことはまずスウィング始動時のプロセス。
一番エネルギーを必要とするのは止まっている物を
動かし始める時でしょ?
スウィングスピードを上げるためには、このスウィング開始時の
動きのキッカケをどこに求めるか・・・が重要となるんだけど
サーブもストロークもまずは身体のターンから始まり、
ラケットはそのターンをキッカケにして動き始める。
動き始めたラケットはそこから更に重力に従って
ラケットダウンの最底点を目指しながら大きくゆっくりと
動きながら徐々に動きが速くなるけど、もちろんまだまだ
トップスピードではない。
ラケットが最低点のラケットダウンを迎えたら、落ちた反動で
今度は上に上がっていこうとするんだけど、この自然と上へ
上がっていこうとする動きを活かしていきたいんだよね。
さあ、このタイミングを利用して腕を一気に振り抜いて最高速度の
スウィングスピードに上げて行くんだけど、ここで更に
加速させる要素として必要となるのが軸足の床反力と、
スウィングさせる腕の振りをコンパクトにさせること。
軸足の床反力は腕の振りの労力を大きく軽減させてくれるし
コンパクトな腕の振りはラケットヘッドが一気に走るので
スウィングスピードが劇的に加速するのだ。
まとめると、身体のターンをキッカケにラケットが大きく
ゆったりと動き始め、そこからラケットダウンを経て徐々に加速。
ラケットダウンの反動で上がろうとする力を利用して一気に
打点に向かってスウィングスピードを上げるんだけど、
軸足の床反力の助けを利用することで労力は抑えながら、
コンパクトな振り抜きでスウィングスピードをより加速させる
ということも忘れずに・・・ということになる。
速くスウィングするということは、こんなにプロセスを経て
初めて実現出来るんだよ。
ということは、大事なのは準備を早くに始める事で、ゆったりと
したモーションを序盤に作らないといけないってこと。
準備が遅くて慌ただしい人は、慌ただしいだけで決して
スウィングスピードは上がらないからね。
でもね、こんなに言っておきながら、もっとも重要なのは
真似だと思っている。
これらのプロセスを頭に入れて何球も何十球も何百球も練習する
以上に、無茶苦茶速いスウィングの人達と練習したり試合したり
することで、彼らの打ち方を真似するのが一番なんだよ。
真似をしようとすると、準備をし始めるタイミングから
ゆったりさせる間の取り方、リストの使い方、何より速いスウィング
とはどのくらい速い事なのか、どのくらいの労力が必要なのか
を見定める事が出来るからね。
速いスウィングを覚えるとショットが速くなるだけじゃなく、
回転量も増える。
ということは安定感も増すという事だし、労力を抑えて
スウィングしないといけないから、省エネの打ち方にも繋がる。
誰もが200キロのサーブを目指す必要はないと思うけど、
今よりもスウィングスピードを上げようって気持ちは
どんなタイプの人達にも持っていてもらいたい。
その代わり、労力を抑えてより楽チンにラケットを振れるように
することや安定感に結びつけようって気持ちを持つ事だね。
間違ってもスウィングスピードが上がった事で「パワー」
ばかりに目を向ける単純テニスにならないよう気を付けて!!
スウィングスピードが必要だよね。
速いショットを打ちたいならスウィングを速くしないと
いけないし、ボールのスピン量を増やしたい人もスウィングの
スピードは上げていかないといけない。
そこでどういった方法でスウィングスピードを上げるかが
大きな課題となってくる。
まずサーブやトップスピンのストロークで
「スウィングスピードを上げたい!」って思った時に
真っ先に頑張ってしまうのは腕。
でも腕だけ頑張ろうとすると、上半身がブレてしまうし
ラケットダウンからフォロースルーまでの軌道がどうしても
横振りになってしまいやすく、上下動が難しくなる。
しかも一生懸命振った割には意外とスウィングスピードが
上がってなかったりするという悲しい結果になりやすい。
ではどのようにしてスウィングスピードを上げていくか。
大事なことはまずスウィング始動時のプロセス。
一番エネルギーを必要とするのは止まっている物を
動かし始める時でしょ?
スウィングスピードを上げるためには、このスウィング開始時の
動きのキッカケをどこに求めるか・・・が重要となるんだけど
サーブもストロークもまずは身体のターンから始まり、
ラケットはそのターンをキッカケにして動き始める。
動き始めたラケットはそこから更に重力に従って
ラケットダウンの最底点を目指しながら大きくゆっくりと
動きながら徐々に動きが速くなるけど、もちろんまだまだ
トップスピードではない。
ラケットが最低点のラケットダウンを迎えたら、落ちた反動で
今度は上に上がっていこうとするんだけど、この自然と上へ
上がっていこうとする動きを活かしていきたいんだよね。
さあ、このタイミングを利用して腕を一気に振り抜いて最高速度の
スウィングスピードに上げて行くんだけど、ここで更に
加速させる要素として必要となるのが軸足の床反力と、
スウィングさせる腕の振りをコンパクトにさせること。
軸足の床反力は腕の振りの労力を大きく軽減させてくれるし
コンパクトな腕の振りはラケットヘッドが一気に走るので
スウィングスピードが劇的に加速するのだ。
まとめると、身体のターンをキッカケにラケットが大きく
ゆったりと動き始め、そこからラケットダウンを経て徐々に加速。
ラケットダウンの反動で上がろうとする力を利用して一気に
打点に向かってスウィングスピードを上げるんだけど、
軸足の床反力の助けを利用することで労力は抑えながら、
コンパクトな振り抜きでスウィングスピードをより加速させる
ということも忘れずに・・・ということになる。
速くスウィングするということは、こんなにプロセスを経て
初めて実現出来るんだよ。
ということは、大事なのは準備を早くに始める事で、ゆったりと
したモーションを序盤に作らないといけないってこと。
準備が遅くて慌ただしい人は、慌ただしいだけで決して
スウィングスピードは上がらないからね。
でもね、こんなに言っておきながら、もっとも重要なのは
真似だと思っている。
これらのプロセスを頭に入れて何球も何十球も何百球も練習する
以上に、無茶苦茶速いスウィングの人達と練習したり試合したり
することで、彼らの打ち方を真似するのが一番なんだよ。
真似をしようとすると、準備をし始めるタイミングから
ゆったりさせる間の取り方、リストの使い方、何より速いスウィング
とはどのくらい速い事なのか、どのくらいの労力が必要なのか
を見定める事が出来るからね。
速いスウィングを覚えるとショットが速くなるだけじゃなく、
回転量も増える。
ということは安定感も増すという事だし、労力を抑えて
スウィングしないといけないから、省エネの打ち方にも繋がる。
誰もが200キロのサーブを目指す必要はないと思うけど、
今よりもスウィングスピードを上げようって気持ちは
どんなタイプの人達にも持っていてもらいたい。
その代わり、労力を抑えてより楽チンにラケットを振れるように
することや安定感に結びつけようって気持ちを持つ事だね。
間違ってもスウィングスピードが上がった事で「パワー」
ばかりに目を向ける単純テニスにならないよう気を付けて!!
ラケット選びは新しい自分との出会い[てにすまん 高西ともブログ]
投稿日時:2014/03/17(月) 22:44
高校でテニスを始めたキッカケは単に両親、特に
父親のラケットが家の中にゴロゴロとたくさん転がって
いたから。
新たにテニスを始めても、道具を買う必要はないと
思ったのだ。
初めて自分のお金でラケットを購入したのは20歳のとき。
買ったラケットはHEADのラジカルツアー。
当時、ボウズにしたばかりのアガシがガンガン打ちまくって
いたのと、一緒に練習していた先輩コーチが使っていた事に
影響を受けて購入。
試打?
もちろん行ったけど、「うん、これは打ちやすい」って
ハナから打ちやすいって決めていた感があった気がする。
とにかく「カッコいい」ということで決めた。
その後ウィルソン、トアルソン、ダンロップと渡り歩き
スペインでプレーしている時にHEADのプレステージを
試して、それ以来ずっとプレステージである。
ただプレステージも何度かモデルチェンジが行われたので
その都度試しながら、最終的にはプレステージのミッドから
プレステージのミッドプラスに変更となった。
ミッドのラケットはフェイス部分が一番小さくて
ミッドプラスとなると少し大きくなる。
これに換えた大きな理由はネットプレー重視となったため。
ストロークの振り抜きだけを考えると、ミッドの方が
格段に気持ちよい感触なんだけど、ボレーのタッチで言うと
ラケット面にボールが乗る感覚が安定しているように感じた
ミッドプラスの方が心地よくて扱いやすかったのだ。
ネットプレーを重視するようになった俺としては
ミッドプラスが最高のラケットだったのだ。
じゃあ、あまりボレーが得意じゃなかったまだ若かりし頃の
俺はミッドプラスよりミッドの方が合っていたのか・・・と
言うと、現在はそうではなかったんじゃないかなって思う。
当時はボレーが苦手だったから、試打の時もほぼ得意なストロークで
感触を試していた。
サーブも「より速く打てるものを」というコンセプトで試して
いたけど、それはただ自分に合ったラケットを探しているのではなく
単なる得意な物に合わせたラケットを選んでいる・・・ということ
なんだよね。
言い換えれば不得意なものにとっては、とても不親切なラケット選びと
言えるんだよ。
もしかしたら、こういったラケット選びのために、不得意なものを
より苦手に感じてしまっていた可能性もある。
ネットプレーを重視するようになって初めてボレーの感触を
試打の中で重要視するようになったんだけど、それだけでなく
2ndサーブやスライスショット、振り回された時の安定感や
相手の鋭いショットの受けた感触なんかも試すようになった。
おかげで試打期間も2ヶ月くらいかけて行うようになった。
だって一度の試打では、その日の好不調で結果が大きく変わるでしょ?
出来ればその試打ラケットで試合も出場しておかないといけないし
ストリングを違うのに張り換えて試すこともやっておかないと
いけない。
とにかくテニスは色んな場面、状況が考えられるし、
そもそもテニスの試合の中ではあまり得意じゃないショットを
し続けないといけない場合が多い。
そう考えると、苦手ショットや地味なショットに重きをおいた
ラケット選びもちゃんとしておかないといけないんだよ。
まだネットプレーが苦手だった頃の俺は、
「ボレーが苦手だから、得意なストロークを」って発想だけじゃなく
ボレーが下手な俺でも使えて、しかも得意なストロークが活かせる
そういうラケットの選び方をするべきだったのだ。
最近は仕事柄、色んな種類のラケットを試すように
なったんだけど、打ってすぐに「これ、俺に合わないな」って
思っても
「どういうプレーをするとこのラケットが使いやすく感じる?」
というふうに、そのラケットが活かされるショットやタッチを
探すようになった。
これが意外と面白い。
ストロークで良い感触が得られなくてもボレーだと
扱いやすかったりすることもあるし、スィングスピードが
速過ぎると打ちにくく、ゆっくりで厚い当たりだと好感触
なんてのもある。
踏み込んでコンパクトなスィングにすると、よりラケットが
活かせたりすることも最近のラケットでは多いしね。
とにかく大事な事は、そのラケットがどういうコンセプトで
どういう場面に効果を発揮するように作られているかを
探る能力を身につける事。
自分のテニスがまだまだ完成されていないと感じている人が
殆どだと思うんだけど、そんな人が今現在のテニスの範囲内だけで
「俺はこれだ!」ってラケットを選ばないでもらいたいね。
今は苦手と感じているショットもそのうち得意なショットになる
場合がある訳だし、その苦手なショットを上手くサポートしてくれる
そんなラケットを選ぶ事は大きく自分のテニスを成長させてくれる
可能性が広がるってことなんだよ。
もちろんそこで得意なショットも活かしてくれることも重要だけど
得意なことにばかり目を向けて、苦手なものには興味無しという
選手は試合も絶対に勝てないからね。
新しいラケットを選ぶということは、自分の思い描いていることを
実現させることではなく、「新しい自分との出会い」を演出してくれる。
そう言う気持ちで、ラケットの特性を上手く
今後の自分のテニスに開花させよう。
父親のラケットが家の中にゴロゴロとたくさん転がって
いたから。
新たにテニスを始めても、道具を買う必要はないと
思ったのだ。
初めて自分のお金でラケットを購入したのは20歳のとき。
買ったラケットはHEADのラジカルツアー。
当時、ボウズにしたばかりのアガシがガンガン打ちまくって
いたのと、一緒に練習していた先輩コーチが使っていた事に
影響を受けて購入。
試打?
もちろん行ったけど、「うん、これは打ちやすい」って
ハナから打ちやすいって決めていた感があった気がする。
とにかく「カッコいい」ということで決めた。
その後ウィルソン、トアルソン、ダンロップと渡り歩き
スペインでプレーしている時にHEADのプレステージを
試して、それ以来ずっとプレステージである。
ただプレステージも何度かモデルチェンジが行われたので
その都度試しながら、最終的にはプレステージのミッドから
プレステージのミッドプラスに変更となった。
ミッドのラケットはフェイス部分が一番小さくて
ミッドプラスとなると少し大きくなる。
これに換えた大きな理由はネットプレー重視となったため。
ストロークの振り抜きだけを考えると、ミッドの方が
格段に気持ちよい感触なんだけど、ボレーのタッチで言うと
ラケット面にボールが乗る感覚が安定しているように感じた
ミッドプラスの方が心地よくて扱いやすかったのだ。
ネットプレーを重視するようになった俺としては
ミッドプラスが最高のラケットだったのだ。
じゃあ、あまりボレーが得意じゃなかったまだ若かりし頃の
俺はミッドプラスよりミッドの方が合っていたのか・・・と
言うと、現在はそうではなかったんじゃないかなって思う。
当時はボレーが苦手だったから、試打の時もほぼ得意なストロークで
感触を試していた。
サーブも「より速く打てるものを」というコンセプトで試して
いたけど、それはただ自分に合ったラケットを探しているのではなく
単なる得意な物に合わせたラケットを選んでいる・・・ということ
なんだよね。
言い換えれば不得意なものにとっては、とても不親切なラケット選びと
言えるんだよ。
もしかしたら、こういったラケット選びのために、不得意なものを
より苦手に感じてしまっていた可能性もある。
ネットプレーを重視するようになって初めてボレーの感触を
試打の中で重要視するようになったんだけど、それだけでなく
2ndサーブやスライスショット、振り回された時の安定感や
相手の鋭いショットの受けた感触なんかも試すようになった。
おかげで試打期間も2ヶ月くらいかけて行うようになった。
だって一度の試打では、その日の好不調で結果が大きく変わるでしょ?
出来ればその試打ラケットで試合も出場しておかないといけないし
ストリングを違うのに張り換えて試すこともやっておかないと
いけない。
とにかくテニスは色んな場面、状況が考えられるし、
そもそもテニスの試合の中ではあまり得意じゃないショットを
し続けないといけない場合が多い。
そう考えると、苦手ショットや地味なショットに重きをおいた
ラケット選びもちゃんとしておかないといけないんだよ。
まだネットプレーが苦手だった頃の俺は、
「ボレーが苦手だから、得意なストロークを」って発想だけじゃなく
ボレーが下手な俺でも使えて、しかも得意なストロークが活かせる
そういうラケットの選び方をするべきだったのだ。
最近は仕事柄、色んな種類のラケットを試すように
なったんだけど、打ってすぐに「これ、俺に合わないな」って
思っても
「どういうプレーをするとこのラケットが使いやすく感じる?」
というふうに、そのラケットが活かされるショットやタッチを
探すようになった。
これが意外と面白い。
ストロークで良い感触が得られなくてもボレーだと
扱いやすかったりすることもあるし、スィングスピードが
速過ぎると打ちにくく、ゆっくりで厚い当たりだと好感触
なんてのもある。
踏み込んでコンパクトなスィングにすると、よりラケットが
活かせたりすることも最近のラケットでは多いしね。
とにかく大事な事は、そのラケットがどういうコンセプトで
どういう場面に効果を発揮するように作られているかを
探る能力を身につける事。
自分のテニスがまだまだ完成されていないと感じている人が
殆どだと思うんだけど、そんな人が今現在のテニスの範囲内だけで
「俺はこれだ!」ってラケットを選ばないでもらいたいね。
今は苦手と感じているショットもそのうち得意なショットになる
場合がある訳だし、その苦手なショットを上手くサポートしてくれる
そんなラケットを選ぶ事は大きく自分のテニスを成長させてくれる
可能性が広がるってことなんだよ。
もちろんそこで得意なショットも活かしてくれることも重要だけど
得意なことにばかり目を向けて、苦手なものには興味無しという
選手は試合も絶対に勝てないからね。
新しいラケットを選ぶということは、自分の思い描いていることを
実現させることではなく、「新しい自分との出会い」を演出してくれる。
そう言う気持ちで、ラケットの特性を上手く
今後の自分のテニスに開花させよう。
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